平凡ОLだったのに… ~男性を助けたら社長で惚れられちゃいました~

photon

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一夜明け、そして

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「…きて、奏、起きて」
「…んっ、じんさん?」

いつもとは違うフカフカのベッド、見覚えのあまりない天井。そうだ、昨日私は迅さんに抱かれて…

「おはよう、奏」

昨日と変わりない爽やかな笑顔。

「おはようございます、迅さん」
「もう朝ごはん出来てるから、こっちおいで」

迅さんについていくにつれおいしそうな匂いが香ってくる。

「簡単な物だけだけどさ、口に合えばいいけど」

そこにはパンやスープだけでなく、サラダやデザートの類まである。

「こんなに…ありがとうございます」
「気にしないで。さ、冷える前に食べちゃおうか」

私は席に着き手を合わせ、迅さんと一緒にいただきますを言う。まずはどれから食べようか
私が最初に手を付けたのはパン。いちごジャムとバターが塗ってある。
一口齧るだけで小麦の匂いやイチゴの香りなどが一気に、しかしまとまってやってくる。

「このパン美味しいです、どこで買ったんですか?」
「これ?レオのお手製だよ」
「レオナルドさんの…道理で美味しいわけです」

その後も色々な料理に舌鼓を打った私達。

「それじゃあ…今日はどうする?土曜だし一緒にいる?」
「その…」
「?」
「一回家に帰ります…」
「そうして?」

昨日はお酒と勢いだけでベッドインまで行ってしまったが私たちはまだ付き合って一日もたっていない事を迅さんに話す。

「そっか、そうだよね。ごめん」
「いえいえいえ、迅さんは悪くありません。私が既成事実作るみたいな事したのがいけないんです」
「それこそ奏は悪くないよ。いきなり俺みたいな人と付き合うだなんて信じられなくて当然だよ」

迅さんはあれだけ愛してくれたのに信じてないのは私なのに…迅さんは本当に優しい…

「とっとにかく、お家に帰らせていただきます!!」
「あっ、待って。せめて送らせ…て、行っちゃった」

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

コツコツコツと朝8時ごろの街に響く

「はぁ、はぁ。結局逃げてきちゃった…」

迅さんはきっと私に幻滅しているだろう、こんな一方的に逃げちゃって…迅さんの愛を、一番信じられ形で実現させてくれたのに…
そう考えると自然と目から涙が出てくる

「迅さん…ごめんなさい」

私はそれからして、迅さんと距離を置くことにした。何処か話しづらくなったのか。近づいたことにより、迅さんの高さを知ったのか。それはわからない。

ただ一つ言えるのは、迅さんからの連絡も少なくなってきたという事。それはきっと迅さんも私への興味が無くなったと言えるだろう。

このままあの一夜は一時のお遊びとして終わりにしてしまうのも悪くは無いのかもしれない。

じゃあなんで、迅さんの事を考えるだけでまだ胸が締め付けられるようになって、涙が出るんでしょうか。
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