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第23話 剣士、再び遺跡へ その3
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二度目の『シャルロン遺跡』。だが、今回はアルム一人だけではない。
現在は彼を先頭に、イーリスとウィスナ、それにエイルが遺跡内の通路を歩いている状況。
当初に比べると随分と豪勢になったものだと、彼は感じた。
一度来たので、問題の場所まではほぼ一直線となる。強いて不安要素を挙げるとするのならば、スケルトンであろう。
――もう一つ。まず無いだろうが、あの骸骨騎士のようなイレギュラー。対応しきれる程度ならば、問題ないが、あの超回復のような特殊な状態になっている場合は話が変わってくる。
(まあ、それでもこいつらがいるから力押しで突破出来そうだけどな)
後ろをちらりと見ながら、アルムは思う。
魔王を宿したイーリス、魔剣使いのウィスナ、それに超強力な魔法を放てるエイルと来た。よほど想定外の状況にでもならない限りは、花丸と言ってもいい戦力。なんなら、もっと危険な迷宮に連れて行ってもいいくらいだ。
左右に小さな鳥の石像が並ぶ通路まで来ると、小休憩のつもりでアルムは皆に問いかけた。
「お前ら、特に変な気配を感じていないよな?」
いち早く、イーリスが答えた。
「この辺りはありませんが、エイルさんの言う通り、奥から嫌な気配がします!」
魔王が宿っている影響なのだろうか、魔族の気配には敏感な彼女である。
そこまで考えて、アルムは小声で彼女へ問いかけた。
「そう言えばヴァイフリングは?」
「う~ん……そう言えば、今日あんまり喋ってないですね。呼び掛けても返事してくれませんし」
「そうなのか? まあ、大方寝ているんだろ。ところで、エイルはどうだ? 見るからに具合が悪そうだが」
その後ろでは、エイルが嫌悪感を表に出していた。
「ええこんなの悪くなるなってのが無理よ。……それはともかく、気持ち悪いくらい魔力が流れてきているわね。このままじゃそこら辺にいるスケルトンがこの魔力に当てられて、何か妙なモノに変態する可能性も考えていかなきゃならなくなるわよ」
「……私の、燃える月と凍える太陽が僅かだけど震えている」
三者三様の反応を見せる中、アルムだけは皆が言うような感覚にはならなかった。ただ、何か強い力を感じる程度である。
その時、エイルがふと呟いた。
「スケルトンと言えば、まだ見ていないわよね? 前回だったら、もう三、四体くらい出会ってる頃よ」
「……確かにそうだな」
同意したアルムは、一度立ち止まり、通路の先を見やる。
エイルの言う通りであった。ただ索敵を怠っていただけかと、感覚を研ぎ澄ませてみても、敵意や戦意を感じない。
「……気になる」
「どうしたウィスナ?」
問われた彼女が、両手を広げ、左右の壁を指さした。
「……何だか、さっきから見たことある通路しか歩いていない」
ウィスナの言葉へ真っ先に反応したのはエイルである。
「確かにそうね。……ねえアルム、気づいてる?」
「何をだ?」
「これよ。鳥の石像。よくよく思い出してみたら、前回はこんなの無かったわよね?」
アルムはそれに答えることが出来なかった。
何せ、前回は途中からエイルを助けるために全力疾走していたのだ。生憎と、通路の事はそこまで覚えていなかった。
だが、言われてじっくりと振り返ってみると、確かにこのような鳥の石像は無かったような気がする。
「……私、さっきから気になってたから、石像の一つに傷を入れておいている」
「どれだ?」
「あの、ちょうど壁の松明の下にある奴」
ウィスナは言いながら、その松明の下まで歩いていく。その後を追いかけ、アルムも歩いた。
「どうだった?」
「……あるね。これは良いニュース? それとも悪いニュース?」
「念のため確認だが、これは当然、俺達が進む前に傷を付けているんだよな?」
「もちろん」
「なら悪いニュースだな。最悪だ」
鳥の石像に付けられていた真一文字の傷を見て、アルムの表情がどんどん真剣みを帯びていく。
「一度引き返そう。どうにも怪しい――」
その時、通路の左右に並べられていた鳥の石像の瞳が妖しく輝き出す。
『ああ、良くお気づきになられましたね! ならば次のステージの幕開けです!』
どこからか、言うなればこの通路の全方向から男の声がした。その声色は、愉悦と残虐性を秘めた泥沼のように。
「これは……ッ!!」
石畳の隙間から黒い靄が滲み出てきた。靄は瞬く間に、アルムと三人の間を仕切るように広がっていく。
「お前ら、無事か!?」
アルムが叫ぶ。だが、誰からも返事はなかった。両腕を振って、掻き分けようとするも、全く無意味。走っても、前に進んでいるような気はしない。
やがて彼は、前後左右の方向感覚を失っていく――。
(……イーリス、ウィスナ、エイル)
時間にして、どれくらい経ったのだろうか。数秒、数分、数時間。ただ目の前が真っ暗になっていたアルムは、ただただ全神経を集中させる。
チカリ、と目に刺激があった。灯りだと気づいたのはすぐだった。
何かの罠の可能性を考えたが、このまま訳の分からない靄の中にいるよりは数万倍マシだと考え、アルムは走り出した。
「ここは……広場か」
彼が脱出した先は、前回骸骨騎士と戦ったような広場であった。
だが、戦闘の痕跡が無い所を見ると、もしかしたらあの時、行けなかった右側の通路の先だったのではないか。なんとなく、アルムはそう思い至る。
「やあやあ、良くぞいらっしゃいました」
声のする方へ顔を向けると、そこには礼服を纏った鳥頭の存在が立っていた。
現在は彼を先頭に、イーリスとウィスナ、それにエイルが遺跡内の通路を歩いている状況。
当初に比べると随分と豪勢になったものだと、彼は感じた。
一度来たので、問題の場所まではほぼ一直線となる。強いて不安要素を挙げるとするのならば、スケルトンであろう。
――もう一つ。まず無いだろうが、あの骸骨騎士のようなイレギュラー。対応しきれる程度ならば、問題ないが、あの超回復のような特殊な状態になっている場合は話が変わってくる。
(まあ、それでもこいつらがいるから力押しで突破出来そうだけどな)
後ろをちらりと見ながら、アルムは思う。
魔王を宿したイーリス、魔剣使いのウィスナ、それに超強力な魔法を放てるエイルと来た。よほど想定外の状況にでもならない限りは、花丸と言ってもいい戦力。なんなら、もっと危険な迷宮に連れて行ってもいいくらいだ。
左右に小さな鳥の石像が並ぶ通路まで来ると、小休憩のつもりでアルムは皆に問いかけた。
「お前ら、特に変な気配を感じていないよな?」
いち早く、イーリスが答えた。
「この辺りはありませんが、エイルさんの言う通り、奥から嫌な気配がします!」
魔王が宿っている影響なのだろうか、魔族の気配には敏感な彼女である。
そこまで考えて、アルムは小声で彼女へ問いかけた。
「そう言えばヴァイフリングは?」
「う~ん……そう言えば、今日あんまり喋ってないですね。呼び掛けても返事してくれませんし」
「そうなのか? まあ、大方寝ているんだろ。ところで、エイルはどうだ? 見るからに具合が悪そうだが」
その後ろでは、エイルが嫌悪感を表に出していた。
「ええこんなの悪くなるなってのが無理よ。……それはともかく、気持ち悪いくらい魔力が流れてきているわね。このままじゃそこら辺にいるスケルトンがこの魔力に当てられて、何か妙なモノに変態する可能性も考えていかなきゃならなくなるわよ」
「……私の、燃える月と凍える太陽が僅かだけど震えている」
三者三様の反応を見せる中、アルムだけは皆が言うような感覚にはならなかった。ただ、何か強い力を感じる程度である。
その時、エイルがふと呟いた。
「スケルトンと言えば、まだ見ていないわよね? 前回だったら、もう三、四体くらい出会ってる頃よ」
「……確かにそうだな」
同意したアルムは、一度立ち止まり、通路の先を見やる。
エイルの言う通りであった。ただ索敵を怠っていただけかと、感覚を研ぎ澄ませてみても、敵意や戦意を感じない。
「……気になる」
「どうしたウィスナ?」
問われた彼女が、両手を広げ、左右の壁を指さした。
「……何だか、さっきから見たことある通路しか歩いていない」
ウィスナの言葉へ真っ先に反応したのはエイルである。
「確かにそうね。……ねえアルム、気づいてる?」
「何をだ?」
「これよ。鳥の石像。よくよく思い出してみたら、前回はこんなの無かったわよね?」
アルムはそれに答えることが出来なかった。
何せ、前回は途中からエイルを助けるために全力疾走していたのだ。生憎と、通路の事はそこまで覚えていなかった。
だが、言われてじっくりと振り返ってみると、確かにこのような鳥の石像は無かったような気がする。
「……私、さっきから気になってたから、石像の一つに傷を入れておいている」
「どれだ?」
「あの、ちょうど壁の松明の下にある奴」
ウィスナは言いながら、その松明の下まで歩いていく。その後を追いかけ、アルムも歩いた。
「どうだった?」
「……あるね。これは良いニュース? それとも悪いニュース?」
「念のため確認だが、これは当然、俺達が進む前に傷を付けているんだよな?」
「もちろん」
「なら悪いニュースだな。最悪だ」
鳥の石像に付けられていた真一文字の傷を見て、アルムの表情がどんどん真剣みを帯びていく。
「一度引き返そう。どうにも怪しい――」
その時、通路の左右に並べられていた鳥の石像の瞳が妖しく輝き出す。
『ああ、良くお気づきになられましたね! ならば次のステージの幕開けです!』
どこからか、言うなればこの通路の全方向から男の声がした。その声色は、愉悦と残虐性を秘めた泥沼のように。
「これは……ッ!!」
石畳の隙間から黒い靄が滲み出てきた。靄は瞬く間に、アルムと三人の間を仕切るように広がっていく。
「お前ら、無事か!?」
アルムが叫ぶ。だが、誰からも返事はなかった。両腕を振って、掻き分けようとするも、全く無意味。走っても、前に進んでいるような気はしない。
やがて彼は、前後左右の方向感覚を失っていく――。
(……イーリス、ウィスナ、エイル)
時間にして、どれくらい経ったのだろうか。数秒、数分、数時間。ただ目の前が真っ暗になっていたアルムは、ただただ全神経を集中させる。
チカリ、と目に刺激があった。灯りだと気づいたのはすぐだった。
何かの罠の可能性を考えたが、このまま訳の分からない靄の中にいるよりは数万倍マシだと考え、アルムは走り出した。
「ここは……広場か」
彼が脱出した先は、前回骸骨騎士と戦ったような広場であった。
だが、戦闘の痕跡が無い所を見ると、もしかしたらあの時、行けなかった右側の通路の先だったのではないか。なんとなく、アルムはそう思い至る。
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