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第36話 剣士、厄と出くわす
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「誘拐事件、か」
王都を歩いていたアルムは昨日聞いた内容を呟いた。
中央広場の片隅に立てられている掲示板を確認すると、そこには『誘拐事件多発。不審人物がいたら治安維持部隊まで連絡を』というそれはとても事務的な匂いがぷんぷんとする張り紙がされていた。
この無味乾燥な内容を書きそうな治安維持部隊の人間に一人だけ心当たりがあるが、アルムはそれをぐっと飲み込んだ。
「ふむ、久しぶりだな四本剣の」
「その声は……」
振り返ると、そこには本当に久しぶりの女性が不敵な笑みを浮かべていた。長く美しい黒髪と羽織っている長い青コートが風にそよいでいる。
アルムは初登場で忘れようのないインパクトを残していった女性の名を口にした。
「シアン・リーズファ……治安維持部隊の隊長が散歩か?」
「そう受け取ってもらって差し支えはないな。そういう君は、今日はオフなのか?」
「そんなところだ。適度に心と身体を休ませられない奴はすぐに死ぬからな」
「違いない。……その張り紙は見たか?」
「この素晴らしい出来のか? 作った奴の顔が浮かぶようだったよ」
細く長い指を形の良い顎に当てながら、シアンは得意げに言う。
「ふむ、この出来栄えの良さが分かるとはな。驚くが良い。その作者が今、君の目の前にいるぞ」
やっぱりこの無味乾燥な張り紙はあんただったのか、と返したかったがぎりぎりの所で踏みとどまったアルム。
「……もう少し色を使おうという気は起きなかったのか? 白と黒だけのこんな張り紙を読む奴なんてあんまりいないと思うぞ」
「そういうものか? モノクロの方がシンプルで見栄えも良いし、目立つはずだ」
「今度から別の奴に作らせることをお勧めするよ。……そもそも、何で隊長が直々に作っているのかも分からんが」
最後に小さく呟いていた言葉が聞こえていたのか、シアンがその理由について教えてくれた。と言っても、そこまで深い理由ではない。
どうにも誘拐事件の調査で人が多く出払いすぎたので、腰を据えているだけの自分が手慰みと実用を兼ねて、製作したとのこと。
だとしても、アドバイザーくらいは付けた方が良かったのではないかと心底から思うアルムであった。
「人手不足が深刻そうだな」
「なぁに常に募集をかけているから一時の辛抱だ。君も冒険者を辞めて治安維持部隊に入らないか? 今なら私が口添えをしてやるぞ?」
「常に募集をかけているような所からの勧誘なんて怖すぎて入る気も起きん。悪いが他を騙してくれ」
「騙す、とは人聞きが悪い。これでも治安維持部隊に憧れている人間は結構いるんだぞ? よほどやらかさなければ職を失うこともない安定した仕事というのが大人のイメージ。“王都サイファルを守護する正義の味方”とか“悪い奴を格好良くやっつけるヒーロー”だの、子供の方は皆こういうイメージを抱いている」
淡々と喋るその正義のヒーローの隊長の姿を子供たちに見せてやったら一体どれくらい夢を失うのか試してみたい気持ちしかなかったが、そんな鬼畜外道なことは死んでも出来ないアルムはただただ想像を膨らませるだけで留めておくことにした。
「まあ、そういうことで正義の味方達は現在喫緊の課題である誘拐事件について情報を集めている。君も何か不審な人間がいたら、治安維持部隊に連絡してくれ。もしくは捕まえておいてくれ」
「おい正義の味方。職務を放棄するなよ」
「結果さえ良ければその過程は重要視しない主義なだけだ。ちなみに、あそこの張り紙にも書いているがしっかり報奨金は出すぞ」
「小遣い稼ぎには良さそうだな。……というかあんたの事ならもう目星は付けているんじゃないのか?」
この時、アルムはこの何気なく放った一言で死ぬほど後悔することになるとは露とも思っていなかった。
彼の言葉に、シアンはあっさりと頷いた。
「ああ、その犯人グループの居場所は大体見当が付いていた」
「……は? だったら何で行動に移さないんだよ?」
「移していたさ。だが送り込んだ制圧部隊が全く帰ってこないという報告を受ければ、隊長の私としては慎重にならざるを得ないだろう?」
「手練れか」
「そのようだ。おかげさまで犯人グループにはあっさりと逃げられ、また一からやり直しする羽目になった」
それも今日までの話だが、とシアンは一拍置く。
「サイハ・ウィードナー。覚えてるだろ? 奴が調べた結果、誘拐事件のあった場所にある人物の姿が必ずあったらしい」
「やることはやっているんだなあいつ」
昨日浴びるように酒を飲んでは、他の冒険者とどんちゃん騒ぎをしていたあの赤髪の男はきっと似ているだけの別人だったのだろう、とアルムは頭の中で完全に切り離すことにした。そうでもしておかないと、次回会った時、更にぞんざいな扱いになりそうな気しかしない。
「さて、アルム・ルーベン君。君はこの案件に興味があるか?」
「すまん全くな――」
「おっと、そう言えば最近、隣国の者がサイファルの機密を盗もうとした事件があったな。当然拘留せざるを得なかったが、やはり誰かを捕まえるのは心が痛んだよ。おや、しまった。ちなみに私が今まで喋っていたことは機密事項だったのだが、これを聞いている者がいなくて安心したよ。もし聞かれていれば、少々拘留をしなくてはならなかったのだからな」
鬼畜、外道と辞書を引けば、きっとシアン・リーズファの事が載っているんだろうなと思うアルム。彼にしては珍しく流れている冷や汗を拭った。
対するシアンはとてもとても穏やかな笑顔を貼り付けていた。すっと差し出される手。
その意味を理解するしかなかった彼は渋面を浮かべ、手を伸ばす。
王都を歩いていたアルムは昨日聞いた内容を呟いた。
中央広場の片隅に立てられている掲示板を確認すると、そこには『誘拐事件多発。不審人物がいたら治安維持部隊まで連絡を』というそれはとても事務的な匂いがぷんぷんとする張り紙がされていた。
この無味乾燥な内容を書きそうな治安維持部隊の人間に一人だけ心当たりがあるが、アルムはそれをぐっと飲み込んだ。
「ふむ、久しぶりだな四本剣の」
「その声は……」
振り返ると、そこには本当に久しぶりの女性が不敵な笑みを浮かべていた。長く美しい黒髪と羽織っている長い青コートが風にそよいでいる。
アルムは初登場で忘れようのないインパクトを残していった女性の名を口にした。
「シアン・リーズファ……治安維持部隊の隊長が散歩か?」
「そう受け取ってもらって差し支えはないな。そういう君は、今日はオフなのか?」
「そんなところだ。適度に心と身体を休ませられない奴はすぐに死ぬからな」
「違いない。……その張り紙は見たか?」
「この素晴らしい出来のか? 作った奴の顔が浮かぶようだったよ」
細く長い指を形の良い顎に当てながら、シアンは得意げに言う。
「ふむ、この出来栄えの良さが分かるとはな。驚くが良い。その作者が今、君の目の前にいるぞ」
やっぱりこの無味乾燥な張り紙はあんただったのか、と返したかったがぎりぎりの所で踏みとどまったアルム。
「……もう少し色を使おうという気は起きなかったのか? 白と黒だけのこんな張り紙を読む奴なんてあんまりいないと思うぞ」
「そういうものか? モノクロの方がシンプルで見栄えも良いし、目立つはずだ」
「今度から別の奴に作らせることをお勧めするよ。……そもそも、何で隊長が直々に作っているのかも分からんが」
最後に小さく呟いていた言葉が聞こえていたのか、シアンがその理由について教えてくれた。と言っても、そこまで深い理由ではない。
どうにも誘拐事件の調査で人が多く出払いすぎたので、腰を据えているだけの自分が手慰みと実用を兼ねて、製作したとのこと。
だとしても、アドバイザーくらいは付けた方が良かったのではないかと心底から思うアルムであった。
「人手不足が深刻そうだな」
「なぁに常に募集をかけているから一時の辛抱だ。君も冒険者を辞めて治安維持部隊に入らないか? 今なら私が口添えをしてやるぞ?」
「常に募集をかけているような所からの勧誘なんて怖すぎて入る気も起きん。悪いが他を騙してくれ」
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淡々と喋るその正義のヒーローの隊長の姿を子供たちに見せてやったら一体どれくらい夢を失うのか試してみたい気持ちしかなかったが、そんな鬼畜外道なことは死んでも出来ないアルムはただただ想像を膨らませるだけで留めておくことにした。
「まあ、そういうことで正義の味方達は現在喫緊の課題である誘拐事件について情報を集めている。君も何か不審な人間がいたら、治安維持部隊に連絡してくれ。もしくは捕まえておいてくれ」
「おい正義の味方。職務を放棄するなよ」
「結果さえ良ければその過程は重要視しない主義なだけだ。ちなみに、あそこの張り紙にも書いているがしっかり報奨金は出すぞ」
「小遣い稼ぎには良さそうだな。……というかあんたの事ならもう目星は付けているんじゃないのか?」
この時、アルムはこの何気なく放った一言で死ぬほど後悔することになるとは露とも思っていなかった。
彼の言葉に、シアンはあっさりと頷いた。
「ああ、その犯人グループの居場所は大体見当が付いていた」
「……は? だったら何で行動に移さないんだよ?」
「移していたさ。だが送り込んだ制圧部隊が全く帰ってこないという報告を受ければ、隊長の私としては慎重にならざるを得ないだろう?」
「手練れか」
「そのようだ。おかげさまで犯人グループにはあっさりと逃げられ、また一からやり直しする羽目になった」
それも今日までの話だが、とシアンは一拍置く。
「サイハ・ウィードナー。覚えてるだろ? 奴が調べた結果、誘拐事件のあった場所にある人物の姿が必ずあったらしい」
「やることはやっているんだなあいつ」
昨日浴びるように酒を飲んでは、他の冒険者とどんちゃん騒ぎをしていたあの赤髪の男はきっと似ているだけの別人だったのだろう、とアルムは頭の中で完全に切り離すことにした。そうでもしておかないと、次回会った時、更にぞんざいな扱いになりそうな気しかしない。
「さて、アルム・ルーベン君。君はこの案件に興味があるか?」
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「おっと、そう言えば最近、隣国の者がサイファルの機密を盗もうとした事件があったな。当然拘留せざるを得なかったが、やはり誰かを捕まえるのは心が痛んだよ。おや、しまった。ちなみに私が今まで喋っていたことは機密事項だったのだが、これを聞いている者がいなくて安心したよ。もし聞かれていれば、少々拘留をしなくてはならなかったのだからな」
鬼畜、外道と辞書を引けば、きっとシアン・リーズファの事が載っているんだろうなと思うアルム。彼にしては珍しく流れている冷や汗を拭った。
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