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19.04.05
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ここ数日で老人がこけるところを3回見た。どれも私の位置から少し距離が離れたところだったので、私以外の人が助けに入り、脱げた靴を履かせたり、また杖を持たせたり、体調を尋ねたりしていた。特にその1つ1つには何も感じなかったのだが、こう続くと何かの知らせかもしれない。
昨日からの続き。休職期間に入った。
休職期間の活動内容をいちいち細かく説明していくつもりはない。結果的に1年半に及んだその年月の記録の殆どは、私から4年と少しで培った社会人らしさと染みつきかけていた仕事への責任感を剥いだ趣味活動の記録でしかない。読書、音楽・映画・美術・スポーツ鑑賞等、何を見て、聴いて、感じたかは、基本的に鬱病に至る経緯と一切関係が無く、この文章を書き始めた意義と反する。そういうことは冒頭部にちまちま書くつもりだ。
だが、この期間に起きたことの全てが、私を鬱病の診断に至らせた何か(例えば、プライド)と一切無関係かと言えば、当然そんなことは無い。ぽつぽつと起こったイベントは、私の人格と大きく結びついていて、今更に振り返ることは、今までとこれからを考えるに当たって、私にとって非常に有益だ。傍から見れば在り来たりな些事に過ぎないこともあるだろうが、そういった場面場面の事柄を、これからは振り返っていく。
惰眠をいつまでも貪り、暇を持て余していた。1ヵ月も経たずして、私はそれなりに回復をしたと思う。やはり、私は初めから鬱でも何でもなかったのではないか、只の甘えに過ぎなかったのでは、と考える。
その気になれば、直ぐに復帰も出来たはずだ。医者を説き伏せ、3ヶ月も要さずにまたあの職場へ。係長からも課長からも、その後の連絡は無かったので、何も問題なく仕事は回ったのだろう。他の人が分散して受け持つことで乗り切れるような業務で、私は潰れたらしい。
給与補償を受けながら休暇を得られるなんて、人生で初めての経験だ。大学生時代ですら、金のためにアルバイトに時間を費やしていたことを考えると、未だかつてない自由だった。誰とも会わずに、この幸福を楽しんだ。
休みが余りにも続いたからだろう。同期や前の部署の上司から連絡が届くようになった。みんな、心から心配をしてくれていて、布団に寝転びながら、申し訳なく思った。彼らの努力が、私の休暇の原資だった。
仕事のことを忘れるように、と指示を受けておきながら、会社のメールをスマホに自動転送するように設定していたこともあり、自然と入ってくる情報を私は時折確認した。私を除いても、仕事は滞りなく回る様を見ていた。時間が経つに連れ、次第に私宛てのメールも減っていく中で、業務と関係の無い、飲み会の誘いが届く。かつて入社時に指導をした異性の後輩からの誘いだった。
細かい話は明日以降に続ける。
昨日からの続き。休職期間に入った。
休職期間の活動内容をいちいち細かく説明していくつもりはない。結果的に1年半に及んだその年月の記録の殆どは、私から4年と少しで培った社会人らしさと染みつきかけていた仕事への責任感を剥いだ趣味活動の記録でしかない。読書、音楽・映画・美術・スポーツ鑑賞等、何を見て、聴いて、感じたかは、基本的に鬱病に至る経緯と一切関係が無く、この文章を書き始めた意義と反する。そういうことは冒頭部にちまちま書くつもりだ。
だが、この期間に起きたことの全てが、私を鬱病の診断に至らせた何か(例えば、プライド)と一切無関係かと言えば、当然そんなことは無い。ぽつぽつと起こったイベントは、私の人格と大きく結びついていて、今更に振り返ることは、今までとこれからを考えるに当たって、私にとって非常に有益だ。傍から見れば在り来たりな些事に過ぎないこともあるだろうが、そういった場面場面の事柄を、これからは振り返っていく。
惰眠をいつまでも貪り、暇を持て余していた。1ヵ月も経たずして、私はそれなりに回復をしたと思う。やはり、私は初めから鬱でも何でもなかったのではないか、只の甘えに過ぎなかったのでは、と考える。
その気になれば、直ぐに復帰も出来たはずだ。医者を説き伏せ、3ヶ月も要さずにまたあの職場へ。係長からも課長からも、その後の連絡は無かったので、何も問題なく仕事は回ったのだろう。他の人が分散して受け持つことで乗り切れるような業務で、私は潰れたらしい。
給与補償を受けながら休暇を得られるなんて、人生で初めての経験だ。大学生時代ですら、金のためにアルバイトに時間を費やしていたことを考えると、未だかつてない自由だった。誰とも会わずに、この幸福を楽しんだ。
休みが余りにも続いたからだろう。同期や前の部署の上司から連絡が届くようになった。みんな、心から心配をしてくれていて、布団に寝転びながら、申し訳なく思った。彼らの努力が、私の休暇の原資だった。
仕事のことを忘れるように、と指示を受けておきながら、会社のメールをスマホに自動転送するように設定していたこともあり、自然と入ってくる情報を私は時折確認した。私を除いても、仕事は滞りなく回る様を見ていた。時間が経つに連れ、次第に私宛てのメールも減っていく中で、業務と関係の無い、飲み会の誘いが届く。かつて入社時に指導をした異性の後輩からの誘いだった。
細かい話は明日以降に続ける。
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