41 / 104
19.05.03
しおりを挟む
ゴールデンウィーク期間中に会う約束をしていたPairsの方と連絡がつかなくなったので、10連休を何もせずにぼーっとしている。社会復帰施設も閉まっている。1人で時間を潰すことは慣れているから、特に辛いこともない。音楽を聴いたり、本を読んだり。本と言えば、基本的に上手く読むことが出来ない。どれだけ読んでも、読み終わった途端にそこに何が書いてあったのか、忘却してしまい大抵は思い出すことが出来ない。その癖、次々と本を買ってしまうので、家には本が山となっている。買わなければいい、読むにしても図書館がある、と思わないでもないが、ふと気になったときには、やはり購入しておいた方がいい。時間が経っても、その時の自分が興味をもったことは間違いなく、その続きに自分はあるので、突然読みたくなることもある。前に書いた、物フェティッシュ、物に自分の歴史を背負わせている、と似たことかもしれない。
昨日からの続き。ひまチャットで話すようになったアイカ、ユニコの二人と、徐々に関係が冷え込んでいき、少なくとも私にはそう感じられ、やり取りをすることに嫌気が差し始めていた。
二人との連絡を絶つことを思い付いてから、2日くらい本当に実行するかを考えた。一応、変わらずに「おはよう」と声掛けくらいはしていたから、全てなかったことにするのも勿体無く思えた。しかし、それ以外で冷めた遅いやり取りをしていると、返事が来ないことが悲しかった。
彼女達以外に頻繁に連絡を取り合っている相手もいなかったこともあり、こんな自分のメンタルのブレ具合の原因は彼女達にある、と考えているうちに結論付けることが出来たので、結局終わらせることにした。
メッセージは帰宅途中の電車の中で作成した。「ごめん。もう連絡しない。お元気で。」ごちゃごちゃするよりも、シンプルにそれだけの文章にした。今、見返してみれば、かなり気取った鼻につく文章だ。何が、お元気で、だ。
送るのにも、また時間を要した。文章を入力し、送信ボタンを押すまで、何回か今までのやりとりを見返した。楽しそうだった。
送信したのは、家の最寄り駅で電車から降りるタイミングだった。家まで引き摺ると、また押せなくなると思って、そこで決着をつけた。まず、アイカへ。それからユニコへ。送信して、しばらく心臓が強く打っていた。
返信が来たのは、ユニコからだった。
「どうしたんですか!」
本当に心配してくれている様子だった。私はそれを通知画面で確認し、既読を付けなかった。直ぐに「嘘だよ」と返すことも考えたが、止めた。これで終わりにしようと決めていた。だが、ユニコの反応を見て、私はこれを見たかったのだと気がついた。自分を失うことであたふたとしてくれる。自分が必要とされている。それが見たくて、私はこの関係を終わらせたのだ。ユニコは私の期待に充分に応えてくれた。
一方で、アイカからは何も返ってこなかった。その日の寝る前に確認すると、既読が付いていた。アイカにとって私は、去るもの追わず、程度の対象に過ぎなかった。ユニコの反応で得た満足感は、アイカの無反応で相殺された。得られたものよりも、得られなかったものの方が、私にとって重大に思えた。いつでもあるもので満足出来ないから、駄目なようだ。
こうしてひまチャットの第1期は終わった。私は、また風俗に行った。こうなると、風俗に行く理由を産み出すために、関係を築いては壊しているようにも思えてくる。そうなのかもしれない。これはまた考える。
既に書いたように、ひまチャットにはもう一度はまる時が来る。第2期だ。一度知ってしまった楽しみを、私は簡単に忘れられることが出来なかった。
細かい話は明日以降に続ける。
昨日からの続き。ひまチャットで話すようになったアイカ、ユニコの二人と、徐々に関係が冷え込んでいき、少なくとも私にはそう感じられ、やり取りをすることに嫌気が差し始めていた。
二人との連絡を絶つことを思い付いてから、2日くらい本当に実行するかを考えた。一応、変わらずに「おはよう」と声掛けくらいはしていたから、全てなかったことにするのも勿体無く思えた。しかし、それ以外で冷めた遅いやり取りをしていると、返事が来ないことが悲しかった。
彼女達以外に頻繁に連絡を取り合っている相手もいなかったこともあり、こんな自分のメンタルのブレ具合の原因は彼女達にある、と考えているうちに結論付けることが出来たので、結局終わらせることにした。
メッセージは帰宅途中の電車の中で作成した。「ごめん。もう連絡しない。お元気で。」ごちゃごちゃするよりも、シンプルにそれだけの文章にした。今、見返してみれば、かなり気取った鼻につく文章だ。何が、お元気で、だ。
送るのにも、また時間を要した。文章を入力し、送信ボタンを押すまで、何回か今までのやりとりを見返した。楽しそうだった。
送信したのは、家の最寄り駅で電車から降りるタイミングだった。家まで引き摺ると、また押せなくなると思って、そこで決着をつけた。まず、アイカへ。それからユニコへ。送信して、しばらく心臓が強く打っていた。
返信が来たのは、ユニコからだった。
「どうしたんですか!」
本当に心配してくれている様子だった。私はそれを通知画面で確認し、既読を付けなかった。直ぐに「嘘だよ」と返すことも考えたが、止めた。これで終わりにしようと決めていた。だが、ユニコの反応を見て、私はこれを見たかったのだと気がついた。自分を失うことであたふたとしてくれる。自分が必要とされている。それが見たくて、私はこの関係を終わらせたのだ。ユニコは私の期待に充分に応えてくれた。
一方で、アイカからは何も返ってこなかった。その日の寝る前に確認すると、既読が付いていた。アイカにとって私は、去るもの追わず、程度の対象に過ぎなかった。ユニコの反応で得た満足感は、アイカの無反応で相殺された。得られたものよりも、得られなかったものの方が、私にとって重大に思えた。いつでもあるもので満足出来ないから、駄目なようだ。
こうしてひまチャットの第1期は終わった。私は、また風俗に行った。こうなると、風俗に行く理由を産み出すために、関係を築いては壊しているようにも思えてくる。そうなのかもしれない。これはまた考える。
既に書いたように、ひまチャットにはもう一度はまる時が来る。第2期だ。一度知ってしまった楽しみを、私は簡単に忘れられることが出来なかった。
細かい話は明日以降に続ける。
0
あなたにおすすめの小説
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。
ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。
真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。
引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。
偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。
ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。
優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。
大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。
邪神の祭壇へ無垢な筋肉を生贄として捧ぐ
零
BL
鍛えられた肉体、高潔な魂――
それは選ばれし“供物”の条件。
山奥の男子校「平坂学園」で、新任教師・高尾雄一は静かに歪み始める。
見えない視線、執着する生徒、触れられる肉体。
誇り高き男は、何に屈し、何に縋るのか。
心と肉体が削がれていく“儀式”が、いま始まる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる