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毒を持つ植物
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植物の毒として最も聞き覚えのあるもの。それはトリカブトと呼ばれる植物ではないだろうか。
キンポウゲ科トリカブト属に分類され、北半球の温帯から亜寒帯原産の植物である。シン達の暮らす現実世界の日本にも、数十種類ほどのトリカブトがあり、いずれも有毒であることが記録されている。
毒を持つ植物としても広く知れ渡っているトリカブトだが、実は生け花で広く用いられることの多い、とても育てやすい園芸種でもある。
取り扱いが危険な植物ではあるが、栽培自体に規制などはなく、花や葉の美しさから園芸品種が数多く存在し、売買することも出来る植物である。
実際、トリカブトの毒とはどのようなものなのか。トリカブトはその全体に毒を持っており、花粉でさえも有毒であるため、ハチミツに混入し症状を起こすという事例も存在している。
有毒な成分は主に根に多く含まれ、アコニチン、メサコニチンなどのアルカロイドがある。アルカロイドとは、植物の体内にあるチッ素を含んだ化合物であり、動物の体に薬や毒としてはたらくとされているが、誤って口に含んでしまうと舌の痺れや全身の痺れを引き起こし、呼吸困難などで死に至るとされる。
しかし、過去にはこの毒を利用し薬に用いていたという記録もある。他の薬と混ぜて神経痛やリュウマチ、腹痛、下痢、心臓病などに用いていたようだ。体力をつけ元気にする働きがある反面、もともと元気な人には効きすぎて危険でもあった。
「植物の知識なら、私にも多少力になれると思います!」
アカリは獣人達が治めるリナムルにて、植物学の本を読み漁っていた。深い森にある街が故に、植物による治療薬の生成が盛んで、有毒である植物の見分け方や判別の仕方など、様々な知識を身につけていた。
彼女の知識があればアンドレイの護衛が調べようとしていた事について何か分かるかもしれない。或いはそこから、ジークベルトを死に至らしめた原因である毒素と、その混入時期などが分かれば犯人に繋がる重要な情報となる。
「その大司教様が持ち込んだ茶葉を見せていただけますか?」
「それは勿論。しかし、こちらも鑑識の方々に調べていただきましたが、何も見つからなかったようですよ?」
「見落としがったとは思えませんが、何か細工がしてある可能性もあります。もう一度私達にも見せて下さい」
その道のプロが既に調べているようだが、先程も話していたように毒素を包み込むようなスキルが使用されていたり、何らかの条件下で解除される魔力が込められていた可能性も十分にある。
目に見えるもの、結果として示されたものが彼らの答えだとするならば、目に見えぬ隠されたもの、一部の者しか感じ取れない特別なものを探し出すことが、ケヴィンやシン達の答えなのだろう。
厨房の奥からシェフがジークベルトから受け取ったという茶葉を持ってくる。茶葉は現状を保存しておくため真空パックに収められていた。一応調べはついているものの、中身を取り出す際は厳重に扱い、接触前接触後で必ず触れた部位を洗浄するようにと注意を受けながら、一行はその茶葉を調べるため少量を小皿に取り出した。
「皆さん、一応香りにも注意して下さい。花粉が付着していて空気感染を引き起こす可能性もあります」
アカリの指示に従い、一行は口元を清潔な布で覆い、準備を整えたところで手袋をしたアカリが実際にその茶葉を触り、その感触や触れた事による形状の変化などから何か手がかりはないかと、注意深く観察する。
しかし、その様子を見守るほとんどの者が一体この行為によって何が明らかになるのか分かっていなかった。凝視する一行にケヴィンは軽く咳払いをして、アカリが調査している間、他の者達で別のことを調べようと促し、彼女の邪魔をしないように静かにその場を離れていく。
「皆さんで彼女の元にいては、プレッシャーを与えてしまうだけですので、別にすべき事をしましょうか」
「すべき事?他のシェフやウェイターに聞き込みか?」
ミアの問いにケヴィンは頷きながら、他にも使われた食器や茶葉を受け取っていた時の様子を見た者はいるかなど、些細な事でもいいからまだ浮き彫りになっていない情報や証拠を探し出そうと、シン達を動かした。
キンポウゲ科トリカブト属に分類され、北半球の温帯から亜寒帯原産の植物である。シン達の暮らす現実世界の日本にも、数十種類ほどのトリカブトがあり、いずれも有毒であることが記録されている。
毒を持つ植物としても広く知れ渡っているトリカブトだが、実は生け花で広く用いられることの多い、とても育てやすい園芸種でもある。
取り扱いが危険な植物ではあるが、栽培自体に規制などはなく、花や葉の美しさから園芸品種が数多く存在し、売買することも出来る植物である。
実際、トリカブトの毒とはどのようなものなのか。トリカブトはその全体に毒を持っており、花粉でさえも有毒であるため、ハチミツに混入し症状を起こすという事例も存在している。
有毒な成分は主に根に多く含まれ、アコニチン、メサコニチンなどのアルカロイドがある。アルカロイドとは、植物の体内にあるチッ素を含んだ化合物であり、動物の体に薬や毒としてはたらくとされているが、誤って口に含んでしまうと舌の痺れや全身の痺れを引き起こし、呼吸困難などで死に至るとされる。
しかし、過去にはこの毒を利用し薬に用いていたという記録もある。他の薬と混ぜて神経痛やリュウマチ、腹痛、下痢、心臓病などに用いていたようだ。体力をつけ元気にする働きがある反面、もともと元気な人には効きすぎて危険でもあった。
「植物の知識なら、私にも多少力になれると思います!」
アカリは獣人達が治めるリナムルにて、植物学の本を読み漁っていた。深い森にある街が故に、植物による治療薬の生成が盛んで、有毒である植物の見分け方や判別の仕方など、様々な知識を身につけていた。
彼女の知識があればアンドレイの護衛が調べようとしていた事について何か分かるかもしれない。或いはそこから、ジークベルトを死に至らしめた原因である毒素と、その混入時期などが分かれば犯人に繋がる重要な情報となる。
「その大司教様が持ち込んだ茶葉を見せていただけますか?」
「それは勿論。しかし、こちらも鑑識の方々に調べていただきましたが、何も見つからなかったようですよ?」
「見落としがったとは思えませんが、何か細工がしてある可能性もあります。もう一度私達にも見せて下さい」
その道のプロが既に調べているようだが、先程も話していたように毒素を包み込むようなスキルが使用されていたり、何らかの条件下で解除される魔力が込められていた可能性も十分にある。
目に見えるもの、結果として示されたものが彼らの答えだとするならば、目に見えぬ隠されたもの、一部の者しか感じ取れない特別なものを探し出すことが、ケヴィンやシン達の答えなのだろう。
厨房の奥からシェフがジークベルトから受け取ったという茶葉を持ってくる。茶葉は現状を保存しておくため真空パックに収められていた。一応調べはついているものの、中身を取り出す際は厳重に扱い、接触前接触後で必ず触れた部位を洗浄するようにと注意を受けながら、一行はその茶葉を調べるため少量を小皿に取り出した。
「皆さん、一応香りにも注意して下さい。花粉が付着していて空気感染を引き起こす可能性もあります」
アカリの指示に従い、一行は口元を清潔な布で覆い、準備を整えたところで手袋をしたアカリが実際にその茶葉を触り、その感触や触れた事による形状の変化などから何か手がかりはないかと、注意深く観察する。
しかし、その様子を見守るほとんどの者が一体この行為によって何が明らかになるのか分かっていなかった。凝視する一行にケヴィンは軽く咳払いをして、アカリが調査している間、他の者達で別のことを調べようと促し、彼女の邪魔をしないように静かにその場を離れていく。
「皆さんで彼女の元にいては、プレッシャーを与えてしまうだけですので、別にすべき事をしましょうか」
「すべき事?他のシェフやウェイターに聞き込みか?」
ミアの問いにケヴィンは頷きながら、他にも使われた食器や茶葉を受け取っていた時の様子を見た者はいるかなど、些細な事でもいいからまだ浮き彫りになっていない情報や証拠を探し出そうと、シン達を動かした。
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