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第十五話 依頼
しおりを挟む「何か、依頼ってありますか?」
「も、もう依頼を受けるんですね、素晴らしいやる気です!ですが、今のこの時間帯になると、薬草や虫の採取であったり、鉱石の採掘であったりと、細々とした常駐依頼しかもう残ってないですね……他のものとなりますと、逆に難易度が高すぎて今のヤマダ様には厳しいかと」
そ、そうだよなー。でも、もしかしたら俺が今まで倒したモンスターだったらワンチャンあるかもしれない。一応聞いてみるか。
「その難易度が高い依頼っていうものはどんなものが残っているんですか?」
「えっ、その他の依頼を受けるんですか!? あまりというかかなりお勧めできませんけど、依頼内容はアースドラゴンの討伐であったり、ワイバーン、他にも多くの強力なモンスター達がそれっていますよ? 受けるんですか?」
うん、これは無理なやつだ。そもそもおれは武器が前回と同じとは限らないし、上振れもあり得るが、下振れも全然あり得るしむしろその方が確率、体感高そうだから、やめておこう。
冒険者となったからには地道にクリアしていく他ないな。
「薬草の依頼を受けます」
「そうですか! よかったです! 私も自分の送り出した冒険者に死なれると気分は悪いですからねー」
あっ、俺死ぬ前提だったんだ。まあ、そりゃそーか。誰でも無理だわな、あんなの。それこそ、Aランクの冒険者が……
って、おれの最終目標あそこなのか? ちょいと高すぎやしない? 全くそこに至れる自信がないんだが。
これは年単位で見ておかないと無理だな。少なくとも数ヶ月や一年で同行できるレベル感じゃない気がする。
とりあえず今から薬草探すかー。そう思っておれは建物の外に出た。
「あ、特徴とか聞くの忘れてた」
まあ、まあ、なんとかなるだろう。俺にはジジイに与えられたスキルのうちに鑑定スキルがあるからな。これが頑張って仕事してくれれば、もしかしたらもしかするぞ。
これまでもゴミスキルだったら、その時は諦めよう。
街を出ると、というか今までいた森の方に向かった。流石森ということだけあって、草木はたくさん生えているが、薬草を目当てにして見てみると、全く異なる景色が見えた。
地面に生えている草がこんなにあったとは思わなかった。普通にしていたら、こんなところに目は行かないし、言っても何も感じないだろうからん。
まあ、そんなことは置いといて、早速使おう。もう、そろそろ夜がきてしまう。もしそうなったらまた野営になってしまう、それも街中で、だ。急がねば。
「【鑑定】」
俺は地面一帯にに鑑定を発動した。すると、
「うあっ!」
脳が焼けるような感覚に襲われた。
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