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第3章 第5日目
レカと相部屋
しおりを挟む飲み物や食事をとり、トイレにも行かせてもらった後、レカは気力が充実したことを実感した。
イナギが、レカを無理矢理に休ませてくれて良かった。と、レカは改めて思う。
通訳だけなら、そんなに疲れはない。しかし、人の生死を分ける場面での通訳は、かなりの精神力を使う。
慣れた大人ならまだしも、通訳として初めて人前に出たレカには、大きなプレッシャーや、慣れない対人関係に、思っていた以上に疲労困憊していたようだ。
(あのまま次の幕に行っていたら、気付かないうちに倒れていたかもしれない。)
人助けに来たつもりが、倒れたりして、人の迷惑になってしまっていたら、話にならない。
自己管理は、当然各自でしなければならないのだ。
レカは、強引に止めてくれたイナギに、イナギが思っている以上感謝していた。
※※※
休憩後のレカは、精力的に全ての幕を回って歩いた。
1人1人に、アレルギーなどの医療的な案件を確認すると共に、何か困っていることはないか、何かして欲しいことはないか、と聞いて回ったのだ。
やはり、ウカ語で話しかけられると、相手も安心するようだ。今まで身振り手振りでエイギの医者や役人に伝えていたことを、言葉にできることで、より細かな対応をしてもらえる。
『シェシェ』
と言う音は、ウカ語で『ありがとう』の意味なのだと、レカに付き添っているイナギは早々に理解した。
レカは多くの人に、頼りにされ、かつ感謝されていた。
そして、感謝されるたびに、レカはニッコリ微笑んだ。それは、作った笑顔ではなく、頼られて、人を助けることができて、心から嬉しいのだとわかる笑顔だった。
レカの活躍により、ここにいる患者たちは、ほとんど安心して夜を過ごすことができそうだった。
※※※
「んーーーっっっ!!」
レカが、星空に向かって思い切り伸びをする。
時間にすると、ちょうど真夜中。ここに着いてからすでに6時間以上経っていることになる。
レカに付き添っているイナギも、幕から出たとたん、レカと同じように伸びをした。
レカは眼鏡をクイっと上げる仕草をしてから、空振りし、自分が眼鏡をしていないことに気が付いた。
(そうだ…眼鏡は壊れちゃったんだった…。)
ふと、彼女のことや、イナギに自分の出身地を話したことを思い出す。
「…今日は、長い1日だったね。」
レカは、目の下にある小さなかすり傷を触りながら、イナギを見上げて言った。
「…そっか。うん。なんだか、すごく昔のことみたいだけど、猫を庇ったり、レカのことを聞いたり…あれは全部今日の出来事なんだったね。」
イナギは不思議そうな顔をして、今日の出来事に思いを馳せる。
お昼から今まで、人生を変えるような出来事がたくさん起こった。きっと今日のことは、生涯忘れないだろう。
「レカのコミュニケーション能力、全く問題無かったね。」
イナギが、レカを見下ろして笑う。
「…!!そうだった!!」
レカは、コミュニケーション能力が低いことを悩んでいたはずだったのだが、こうしてウカの人々はもちろん、エイギの医者や役人とは、しっかり話をすることができたのだ。
「学校の人たちと話し出すのは、なかなかタイミングが難しいかもしれないけど、今これだけたくさんの人とコミュニケーションがとれたんだから、自信を持って良いよね。」
イナギの言葉に、レカは小さく頷く。
もともと、エイギ王国で必要とされたいために、コミュニケーション能力を磨こうと思っていたのだ。
今回のこの活躍で、レカは正にエイギ王国にとって必要な人材だと、多くの政府関係者に認知されたことだろう。
「これで、長男とともに、この国にいることができるかなぁ。」
レカが嬉しそうに言うと、イナギは不意に黙って横を向いてしまう。
あれ?
とレカが思うと、暗闇の中、口を片手で押さえるイナギがボソッと言う。
「…レカは、僕と居たいんだ…?」
「?もちろん。」
イナギの問いに即答すると、少し目を潤ませたイナギが、パッとレカの方を向く。
「…レカっ!!」
「良い国を一緒に作ろうねっ!!」
感極まって、レカを抱きしめようと腕を差し出したのに、レカの言葉がイナギを止めた。
「……良い国……?」
イナギが目を見開きながら問いかけると、
「そう!イナギと一緒に作ろうって話してた国!」
レカは満面の笑みでイナギを見上げながら言った。
『一緒にお砂場でお城を作りたいの!』
と同じくらいの無邪気さで言い放たれた言葉は、イナギに深く突き刺さる。
「…………。」
押し黙ってしまったイナギに、レカは全く気が付かない。
「良い国を作るために、これからも一緒に頑張って勉強しようねっ!!」
レカのキラキラした瞳に、イナギはうっと声を詰まらせた後
「…うん。…頑張ろうね…。」
と、なんとか返事を返したのだった。
※※※
その後、イナギの采配によって、レカはイナギと同じ宿に泊まらされることになる。
衣食住に関して、イナギはけっこうしっかりしており、どんな時も最良の物や場所を選ぶように教育されているようだ。
レカはその辺で、毛布一枚で寝転がれると主張したものの、『今日の功労者にそんなことさせられない』から始まって、『明日のパフォーマンスの低下に繋がる』と続け、最終的には、『サイファル家の力をなめてる』という話にまでされてしまうと、もう宿に泊まるしか選択肢はなかった。
でも、確かに、心身共に疲れているレカには、温かいお湯(辺境の地なので、シャワーなどはなく、お湯がもらえるだけありがたい)や、床ではなくベッドで眠れることは、ありがたい。
御者のトマスは、並んで隣の部屋にイナギとレカ用の部屋を取ってくれた…はずだったのだが、どうしたことだろう。2人で宿に着いた時に渡された鍵は1つだけだった。
「……あの…もう一つの鍵は…?」
イナギが宿屋の主人に聞いたところ、
「申し訳ありません。本日は、大変な混みようとなっておりまして…。聞けばまだ学生さんとのこと。どうか相部屋でお願い致します。どうかご勘弁を…。」
そう早口で答えると、他の客に呼ばれて行ってしまった。
今日は、宿屋始まって以来の大人数が押し寄せて来ており、イナギ以外にも政府関係者や医療従事者が、この宿で一息つこうと集まっているのだ。
しかも、トマスの言った『学生』は、『寄宿舎の学生』であったのだが、地方の人間が『学生』と言ったら、小学校の子どもを示す。
てんてこ舞いな宿屋の主人を困らせるのも悪いと思い、イナギは仕方ない、と諦めて、後ろに居たレカに鍵を見せる。
「…とりあえず、部屋に入ろうか。」
レカの返事も聞かず、イナギは自分とレカの鞄を持つと、渡された鍵の番号の部屋へ向かって歩いた。
平静を装っているが、イナギの心臓はバクバクと早鐘を打っている。
イナギは、腐っても宰相家の長男だ。変な女に捕まって、責任を取ることになっては困る、と、閨事については、幼少期から少しずつ学習させられている。
そして、最も危険な寄宿舎生活が始まる前には、きちんと医学的な意味での子どもの作り方について、理解させられていた。
その際、父親から『実際に練習するか?』と言われ、娼館に連れて行かれそうになった時には、全力で固辞した。
『そういうことは、好きな女の子としたい』というイナギに、
『好きな女の前で恥かかないように、練習するんだけどなぁ』と、呟いていた父親の言葉が、今は少しわかる気がする。…わかりたくないけど。
そうして、2人で1つの部屋に入ってみると、ベッドが1つとテーブルが1つ、椅子が2脚しかない狭い部屋だった。
ベッドは、さすがに子ども2人だと思われていただけあって、ほぼシングルといっていいような大きさだったし、テーブルの上の水差しにはお湯が入っていたが、だいぶ冷めてしまっている。
扉にしっかり鍵がかかることだけが救いだった。
ベッドが1つしかないことに、イナギは思いのほか衝撃を受けて、佇んでしまう。
一方のレカは、部屋に入るとテキパキと動き出した。
長靴の泥を落とし、自分のレインコートを脱いでハンガーにかけ、水差しのお湯をそこにあったタオルに浸し、固く絞ると顔を拭いた。
対するイナギはまだ一歩も動けない。
「さてと。」
掛け声をかけてから、レカはイナギに向き直り、イナギに近づいて行った。
イナギはビックリして、心臓がより一層早くなる。
レカは、イナギに吐息がかかりそうなところまで近寄ると、イナギにそっと手を伸ばした。
(…抱きしめられる!?)
イナギは真っ赤になって、その抱擁を受け入れようとした。
しかし、レカはイナギの持っているレカの鞄に手を伸ばしただけで、それを受け取ると、イナギの目の前で人差し指を立てる。
「回れ~右っ!」
指でくるりと半円を描き、イナギの目を見つめる。
状況を掴めず、ポカンとしているイナギに、レカは言った。
「私、これからパジャマに着替えるから、長男は良いよって言うまで、後ろ向いててよね。」
「………っっっ!!」
『着替え』というパワーワードに、イナギは少し飛び上がると、急いで後ろを向いた。
「…よしっ。」
イナギが後ろを向いたことを確認したレカは、ベッドの上に、パジャマを広げると、着ている服を脱ぎ出した。
サラサラという衣擦れの音が部屋に響く。
イナギは後ろを向いているから、レカの様子は全く見えないはずなのに、レカが服を脱ぐ音は鮮明に聞こえ、レカの身体と共に動く影が目に入る。
あ、今、下着だけだ…
影と音からそこまでわかってしまう自分に嫌気がさしながら、イナギはギュッと目を瞑る。
さっき好きだと実感したばかりの女の子が、自分と同じ2人だけの部屋の中で下着姿になっている。
(レカが…下着だけ…)
そう考えただけで、頭が沸騰しそうになった。
イナギは一生懸命に頭を振り、煩悩を振り払おうと試みる。
…ダメだ。頭を振ったくらいで、消えてくれるような煩悩じゃない…
イナギは思い切って頭を玄関ドアにぶつけることにする。
「ガンッッッ!!」
「ひゃっっっ!!」
思った以上に大きな音が出てしまい、その音にレカは驚いた声を出した。
「…っっ痛っっっ…」
イナギはオデコを押さえてかがみ込む。
「やだ!ちょっと!どうしたの?」
レカがイナギに走り寄ってくる。
いつもなら感じるレカの香りが、鉄のような匂いのせいで、感じられない。
フワッとした布地を纏ったレカは、屈んでいるイナギの近くに寄り添って、ぶつけたオデコを確認しようとしている。
なんとか目を開けたイナギの視界に、レカのアップが飛び込んでくる。
そのことに驚いて、尻餅をつきそうになったが、イナギはグッと堪えた。
心配そうにオデコを覗き込むレカは、ものすごく可愛い。
レカは一心にオデコを見ているため、イナギと目は合わないが、合わなくて良かった。
…合ったらすぐに、キスしてしまいそうだから。
そんな気持ちを見透かされてしまったのだろうか。レカはスッと立ち上がって、イナギから離れていく。
「…あっ!いやっ…そんな、…考えただけで、実際にするつもりは…!」
イナギは右手を伸ばして、レカの背中に追い縋る格好をすると、今回は堪えられずに膝を付いてしまう。
「…?何言ってるの?」
レカは不思議そうな顔をして、イナギを見下ろすと、そのまま自分のスーツケースから何かを取り出した。
そして、またイナギのもとへ戻って来ると、持っていた物の蓋をクルクルと回して外してから、人差し指を使って軟膏を掬い上げる。
「これ、ユウサのお墨付きで、すごく良く効くのよ。」
どうやら打ち身などによく効く軟膏らしい。レカは遠慮なくイナギのおでこにたっぷり塗る。
ヒヤッとした後に、ヌルヌルとするその指の感触に、イナギはもう耐えられなかった。
レカの右手をガシッと掴むと、驚いているレカとしっかり目を合わせる。
イナギの真剣な瞳に、何やら動物的な…いや、野獣のような恐ろしさを感じるも、よくわからないレカは、イナギの瞳を見つめ返す。
「~~~~っっっ!!!」
キョトンとしているレカに、敵う気がしなかったイナギは、その場にスクッと立ち上がる。そして、扉の方を見て、ボソッと
「…トイレに行って来る…。」
と呟くと、そのまま外へ出て行ってしまった。
しかし、レカを危険な目に合わせるわけにはいかないため、外側からしっかりと鍵をかけることだけは忘れない。
鍵をかけた後に、イナギは一度、玄関のドアに背中を預けて、しゃがみこむ。
「…はぁっっ…」
行き場のない溜め息が、廊下の空気に消えて行った。
一方、部屋の内側にいたレカは、ドアの軋む音にビクッとする。
「………何か、悪いことしちゃったのかな…。」
イナギを怒らせてしまったことに、レカは戸惑いつつも、どうして良いかわからない。
それに…
(あの、真剣な瞳は…どういう意味だったんだろう…)
今更ながら、レカは心臓がドキドキしているのを感じる。心なしか、ほっぺたも熱い。
(…あんなに綺麗な瞳に見つめられたら、誰だってドキドキするわよね…)
レカはそう自分に言い聞かすも、なかなか冷めないほっぺたの熱に、両手を当ててかがみ込んだ。
「はぁっっ……。」
こちらの溜め息は、小さな部屋の中ですぐに馴染んで消えて行った。
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