【完結】新婚のオメガですが、旦那様が処女厨のため抱いてもらえません!

古井重箱

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第七章 愛の歌

40. 愚かしいほどに愛し合って ※

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 俺はいま、アレス様の一番敏感な場所に触れている。
 アレス様の太い竿は俺が指の腹でこするたび、ビクビクと脈打った。アレス様が艶っぽい吐息を漏らす。
 品行方正なアレス様も乱れることがあるのか。愛しい人の意外な姿を目の当たりにして、俺の鼓動はどんどん速くなっていった。

「フィーラン殿。コレの処理は自分で行います!」
「アレス様、俺に触れられるのはお嫌ですか?」
「……嬉しいです」
「じゃあ、このままいい子にしていてくださいね」

 俺はアレス様の赤黒い陰茎に頬ずりをした。張り出した亀頭に口づければ、アレス様の涙が降ってきた。

「泣いてしまったのですか? 可愛い人ですね」
「フィーラン殿、私は……あなたに身勝手な理想を押し付けた挙句、快楽を貪ろうとしております! 非道な男です、私は」
「アレス様、何も分かってないですね。これは一方的な行為じゃない。俺だって一緒に感じてるんですよ?」

 大きく足を開いて、秘所をアレス様に見せる。体の内側からあふれてきた愛液が満ちて、池のようになっている。
 アレス様は俺の秘所をのぞき込んだあと、ごくりと喉を鳴らした。

「すごく濡れている……」
「だってアレス様のことが大好きだから。止まりません」
「フィーラン殿、足を閉じてください。そのポーズはいささか刺激が強すぎます!」

 確かにちょっとやりすぎかもしれない。
 体勢を変えようとしたその時、俺のへその下に氷鱗ひょうりんができた。これまでに見たどの氷鱗よりも大きくて分厚い。

「いま助けます!」

 アレス様がすぐさま氷鱗にキスをした。
 しかし氷鱗は消えたかと思うと、またすぐに同じ場所に現れた。
 俺は体の芯がこごえていくのを感じた。視界に映る、アレス様のお姿が淡くなる。意識が遠のいているらしい。

「アレスさまぁ……っ。寒いです」

 すぐに口づけが降ってきたが、俺のへその下にできた氷鱗は消えなかった。俺は体を流れる血が氷水に置き換わったような心地になった。

「寒いよぉ。アレス様、体のナカからあっためて……」
「それはつまり……」

 アレス様がご自分の立派すぎる陰茎を見下ろした。

「欲しいです……。アレス様のあっついのが、欲しいです」
「フィーラン殿……! いま助けます」

 ぶるんと大きなペニスが揺れた。
 アレス様の逸物が俺の秘所に近づいてくる。俺は大丈夫だと伝えたくて、にっこりと微笑んだ。アレス様がそんな俺を抱きしめる。
 
「いままで私の処女へのこだわりのせいでお辛い思いをさせてしまい、申し訳ありませんでした」
「いいんですよ。そんなアレス様を好きになったんだから」
「フィーラン殿。指を挿れますよ」
「……んっ!」

 後孔に圧迫感が襲ってきた。
 俺の後孔はまだこなれておらず、指を受け入れただけできゅうきゅうと収縮してしまった。
 アレス様がゆっくりと指を抜き差しする。

「二本に増やしてもいいですか?」
「はい……」

 ぎちりとナカが埋まった。アレス様は俺の体のあちこちに優しいキスを落として、俺をリラックスさせようとしてくれた。

「行為の最中も、アレス様はアレス様ですね」
「えっ?」
「お優しいところ……服を着てる時と変わりません」
「……フィーラン殿は小悪魔に変わりますよね。誘いかけるように震えている唇とか、ツンと尖った乳首とか、全力で私を魅了しにかかっている」
「俺の乳首、ベージュ色ですよ。ピンク色がよかったんじゃ?」
「またそんなことを……! 私はあなたがいいのです。あなたが欲しいのです!」

 アレス様は「もう限界だ」とつぶやくと、腰を寄せてきた。
 張り出した亀頭が俺の秘所にぴとりと密着する。俺の後孔はこれから起こることを期待しているかのように潤んだ。

「フィーラン殿。愛しています」

 ぐっと腰が迫ってきた。
 アレス様のペニスが俺のナカに入ってくる。狭まっていた道を押し拡げて、肉の楔が奥を目指していく。
 愛しい人のすべてを飲み込んだ瞬間、俺は随喜の涙を流した。

「痛いですか!?」
「違います。嬉しいんです。やっとひとつになれたから」
「フィーラン殿……」
「アレス様のおちん×ん、あっつい」

 体の芯に火が灯った。
 俺のへその下にできた氷鱗が溶け去っていく。
 アレス様は元通りの皮膚に戻った俺の下腹を撫でた。

「よかった! 氷鱗が消えた……」
「俺のナカ、アレス様でいっぱいです」
「動いてもよろしいですか?」
「はい」

 抽送が繰り返される。
 はじめは緩やかだったスピードがだんだん速まっていった。俺のナカはアレス様の肉棒を咥え込んで離そうとしなかった。

「きついな……」
「アレス様のおち×ぽで俺のナカ、拡げて」
「煽るのがお上手ですね」

 肉と肉がぶつかり合う、ばちゅんという音がふたりきりのゲストルームに響いた。俺はアレス様が与えてくれる快楽を、五感のすべてを使って受け取った。
 いつしか俺たちは汗まみれになっていた。
 氷鱗ができる気配はない。

「アレス様……、俺、からだ、あついです」
「よかった……。フィーラン殿、本当によかった」

 アレス様が激しく腰を振った。
 俺はアレス様のたくましい首にしがみついて、来たるべき放熱の時を待った。

「ぐっ……」

 低い声でうめいたあと、アレス様はすっかり大人しくなったペニスを引き抜いた。栓を失った俺の後孔から、アレス様の精液がとろりと垂れる。
 アレス様が震える唇を寄せてきた。
 ひとしきりキスを交わしたあと、俺は言った。

「……アレス様。処女じゃなくなった俺はお嫌いですか?」
「まさか! あなたへの愛しさがどんどん募っていく……! ひとたび肌を合わせただけでこれなのだから、毎晩抱いたら……あなたから抜け出せなくなりそうだ」
「毎晩抱くだなんて。アレス様、すっかりセックスが気に入ったんですね」
「いや、それは……」
「照れてる。可愛いなあ」

 俺が真っ赤になった頬を指でつつくと、アレス様は俺をベッドに押し倒した。

「純真な方だと思っていましたが、フィーラン殿は小悪魔の素質もおありのようだ」
「がっかりしました?」
「いいえ。多面的な魅力を持ったあなたに釘付けですよ! フィーラン殿。氷鱗病の呪いが解けたら……ゼガルド領へ来てくれませんか? 私とやり直してください!」
「……いいですよ。また湖水を見に行きましょう」

 その後、俺たちは呪いの期限が切れるまで肌を合わせた。
 水の神は愚かしいほどに愛し合う俺たちに呆れてしまったのではないだろうか。三日経ったあと、氷鱗病の症状が出ることはなくなった。
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