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第2章 寮生活は楽しい?
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【旧校舎】
これからこの教室で、スキル習得の為の勉強をするらしいけど…
「勉強だって?はあだりぃ、めんどくさ、眠い」
また司の「だるい」が始まったぞ。
「スキルとかってよう、戦って経験値積めば自然と覚えるんじゃねえのか?」
「バカな。ゲームじゃあるまいし。そんな簡単なわけなかろう。僕はちゃんと予習して来た」
蓮君は真面目だ。
僕は予習復習なんてめんどくさいし、お稽古だって、やって行かないとお婆ちゃまにわかっちゃうんだけど、あんまりやって行かないよな。
「あのよう、ここの先生達って、普段何やってんだ?」
「お前達は何も知らんのだな。西尾沙羅先生は体育の先生で、一条優里香先生は保健の先生だ」
「そりゃイヤミは2年だから知ってるだろうけどよ、俺達は入学したばっかだからな」
「二人とも中々の美人だよな、俺は沙羅ちゃんがタイプだ」
「「ちゃん」だあ?」
司のやつ、いつもはめんどくさがってるけど、こういう話しは好きだよな。
「大河はどっちだ?」
「僕?僕は優里香先生が良いな」
「俺はどっちも良いけどよ、イヤミはどっちが好みだ?」
「だから僕は興味無いと言ったろ」
「お前、マジそっちの趣味か?」
「違ーう!」
「蓮君て、もしかして彼女居るんじゃない?」
「うっ…」
「いんのか?」
「居る」
じゃあ、女性に興味無いんじゃなくて、他の女性に興味無いって事でしょう。
「何だよ、その「うっ…」って?」
「鬼嫁なのだ」
なるほど。
「他の女性に興味を示したら怖いとか?」
「別に他の女に目が行くのは普通だろ、だりぃな」
「ううっ、考えただけで恐ろしい」
相当怖いんだね、蓮君の彼女。
《沙羅先生が足早に来る》
「皆んな聞いてちょうだーい。魔族が現れたの。すぐに出動して」
「え?僕達まだスキルも覚えていませんが」
「もしもしイヤミ君。通常攻撃が有るじゃなーい。はーい、頑張ってー」
「井山です!」
優里香先生はどこに居るんだろう?
【職員室】
「え?あの子達を出動させたですって?」
「うん。今頃現場に到着してる頃だわね」
《足早に職員室を出る優里香先生》
【鉄橋】
「居たぞ!」
「ああ、3体居るね」
「だりぃ」
「お前達、僕の足を引っ張るなよ」
「わかってるよ、イヤミ」
「井山だ!」
《4人はカプセルを開く》
「武器の使い方ぐらいわかってるだろうな?一年坊主」
「こんなもん使うの初めてだろ、普通」
「ま、やってみましょう」
「だりぃ、とっとと片付けて寝る」
「僕が盾になるから、蓮君と司は後ろから攻撃して」
「俺は両手剣だから前だな」
ヒーラーが居ると回復有るんだろうけど…
僕は盾を持ってるから、皆んなが攻撃受けないようにガードしなくちゃ。
「皆んな~」
「優里香先生。何で来たんだよ?!危ないのに」
「大河君。私はヒーラーよ。カプセルには選ばれなかったから、攻撃スキルは使えないわ。でも、貴方達のサポートは出来ます」
「でも」
「ダメージを受けたらヒールかけるから」
「わかったぜ、先生」
「僕が守るから、先生の事は僕が守るから」
「ヒールって遠隔出来るのですよね?」
「ええ、勿論よ」
「なら、僕達の後ろに居てください」
「ありがとう蓮君」
出来ればなるべく安全な所に居てほしいけど、近くに居た方が守ってあげられるかな。
《瀬戸大河、東成翔は前衛に。紫藤司、井山蓮は後衛に。そして、その後ろに優里香先生》
「皆んな行くよ」
「おう!」
「いつでも良いぜ」
戦闘開始!!
「しっかし、古臭い武器だな」
翔はそう言うけど、でも、ちょっとカッコいいよね。
「通常攻撃か。俺は弓だけど、矢は無いのか?」
「矢はスキルなの」
「弓で殴るしかあるまい。僕も杖で殴る」
「俺は両手剣だからまだ良いけどよう、弓と杖で殴るってか?この時代マシンガンとか有んだろ」
「魔族には貴方達の武器しか通用しないの。それは、昔勇者達が精霊から貰った物」
あれ?蓮君の杖が赤く光ってる。
何だろう?
あ、宝石みたいなのが輝いてるんだ。
「フッフッフ、最初にスキルを覚えたのは、やはりこの僕だったな。ファイヤーボール!」
良し、1体倒したぞ。
「俺だって!とりゃー!」
「ふん、だりぃな」
あと1体。
僕だって、頑張るんだ。
あ、優里香先生が危ない!
「させるか!」
《大河は盾で優里香先生を庇い敵の魔法を剣で受ける》
「大河君!」
《剣で受け切れる筈も無く大きなダメージを受ける大河》
「ヒール」
《優里香先生は大河にヒールをかける》
「魔族このやろう!」
《翔が両手剣で切りつける》
「僕は、うん?スキルは待ち時間か、くそう」
「だりぃな」
《蓮と司は杖と弓で殴打》
「やったぜ!」
「何だこれ?」
「それはジェムストーンよ。私が預かっとくわー」
「沙羅ちゃんだ」
「今頃お出ましですか」
「皆んな良くやったじゃなーい。初出動にしては上出来よー」
「ジェムストーンて、いったい何なんだよ?」
「ゲームなら、ガチャとかやるんじゃねえか?」
「ゲームではないのだから、使い道は他に有るのではないか?」
「ゲームじゃ何かの強化に使うぜ」
うーん、沙羅先生は何に使うか知ってそうだよね。
だって、そうじゃなきゃ生徒が手に入れた物を取り上げたりしないでしょう。
翔じゃないけど、ゲームなら宝箱から出て来るとか、ログボとか、何かのご褒美に貰う物だもんね。
沙羅先生「預かっとく」って言ってたし。
【旧校舎の教室】
「魔族のヤツら魔法使って来やがるな」
「まあ、魔族だからな、想定内だ」
「俺達も早く魔法覚えないと、だりぃぞ」
「貴方達のは魔法とは言わないの。魔法の魔は魔物の魔。魔法は良い物ではないのよ。魔族が使う物なの」
「それで、僕らの技はスキルと言うのですね」
「イヤミは優等生だな」
「井山だ!」
「もう良いって、だりぃな」
「大河君、ちょっといらっしゃい」
「え?はい」
【保健室】
優里香先生に呼ばれた。
「怪我を見せてご覧なさい」
「はい…」
どうしよう?
「上を脱ぎなさい」
《大河は服を脱ぐ》
「やっぱり…酷い怪我だわ」
《優里香先生はヒーリングを始める》
「あの時も、こうしてくれた」
「え?」
「船で怪我した時」
「そう、あれは大河君だったのね。貴方、小さな女の子を庇っていたでしょう?きっと怪我をしていると思って、人混みに紛れて船を降りて行くのを追いかけたの」
「フッ、意外とお節介なんだ」
「そうね、放っておけないのよ。ヒーラーだから」
「優しいからだよ」
「あら、キツい所も有るわよ」
「女性は皆んなそうじゃないかな?きっとお母さんになるから強いんだ」
「フフ、生意気言って」
ああ、やっぱり直接手を触れてヒーリングされた方が温かいな。
《ヒーリングに集中する優里香先生》
「(これは、思っていた以上に酷い怪我だわ。もう、どうして私を守ったりするのよ)」
「先生どうして?」
「何?」
「ヒールかけてくれてたのに、まだこんな怪我って、どうしてわかったの?」
「あれだけの魔法を受けたら、遠隔だけでは間に合わなかったでしょう?」
《ヒーリングの後何かを塗る》
そうか、薬も使うと早く治るんだね。
あれ?
この薬…良い匂いだぞ。
これは…ラベンダーの香りか。
「どうしてこんな無茶するの?」
「僕はたぶん、先生の事が好きなんだ」
「もう、何を言ってるの。大人をからかうものじゃないわ」
「からかってるつもりは無いよ」
「それはLOVEではなくてLIKEと受け止めておくわ。私も好きよ。大河君も皆んなも」
何か…モヤッとするな。
何だろう?
嫌…なのか?
「はい、終わったわ。着なさい」
【教室】
《大河が戻って来る》
「おう、大河。先生何だって?」
「大した用じゃなかった」
皆んなには、怪我の事は黙っておこう。
大人って言うけど、優里香先生っていくつなんだろう?
《大河はスマホで調べる》
短大か大学卒業して免許習得か…短大卒ならそれ程年上じゃないじゃないか。
何だよ、子供扱いして。
「俺も沙羅ちゃんに呼ばれないかな」
「だるくねえのか?」
「そこは、だるくない」
【学生寮】
《部屋を出てエントランスに向かう大河、翔、司、蓮》
「腹減ったな、早く飯食いに行こうぜ」
「うん、僕もお腹空いた」
「イヤミは、鬼嫁の手料理か?」
「バ、バカな」
「それなら、皆んなで夕食に行こうよ」
「まあ、付き合ってやっても良いだろう」
【エントランス】
「おおっ、先生達じゃねえか」
「まさか、また出動などと言いに来たのではあるまいな」
「あはっ、皆んなー」
「すんげー荷物だな」
「私達も今日からここで暮らすのよー」
「あ、鼻の下伸ばしてー。今エロい事考えたでしょう?」
「でへへ」
「僕はただ、楽しくなるかなぁって」
「部屋に忍び込もうなんて考えない事ね。来たら投げ飛ばしちゃうんだからー」
「まさか、その細い身体で出来るかよ?」
「あら、人は見かけによらないのよー。私柔道と空手の段持ちだもん」
「なら俺は寝技が良いぞ」
《優里香先生の荷物に手を伸ばす大河》
「あ…」
「部屋まで運ぶよ」
「ありがとう」
「ちょっと、ちょっとー。誰か私の荷物も運んでよねー」
《先生達の荷物を持って部屋へ向かう》
「だあー、腹減った」
「お夕食まだなの?」
「うん。今外に食べに出ようとしてたとこだったんだ」
「待てるなら、私作るけど」
「僕も手伝うよ」
【ダイニングキッチン】
優里香先生手際が良いなあ。
素敵だ。
「どうしたの?」
《微笑む優里香》
僕、見とれてた。
「先生のお婿さんになれる人は幸せだな、と思ってね」
「またそんな事言って…あ、そこのお皿取って」
《大河は棚の上の方からお皿を出す》
【ダイニングテーブル】
「だりぃ、腹減った」
「それにしても、他の生徒はどうしたのだ?」
「ああ、ここねー、特別クラスの生徒専用にしてもらったのー」
「僕達4人だけなのか。まあ、静かで良いが」
「でさあ、先生達何で来たんだよ?」
「貴方達だけじゃ心配でしょー?」
「は~い、皆んな~。お料理出来たわよ~」
《優里香先生と大河が料理を運んで来る》
「うおっ、美味そう!俺もう腹減って死にそうだぜ」
「俺も餓死寸前だ」
「全くお前達は、大げさな奴らだ」
「どうぞ、召し上がれ」
「いっただき!美味っ、うっ、ゲホッ」
「もう少し落ち着いて食べられんのか。どれ?うむ、中々の美味」
「結構美味いぞ」
「うん、本当に美味しいね」
「良かったわ」
【バルコニー】
《翌朝》
「コーヒーを淹れた。飲むなら飲め」
「おおっ、イヤミ。本格的だな」
「当たり前だ。焙煎からこだわってるからな」
あれ?
空から何かヒラヒラ…
《それは、ヒラヒラと落ちて来て腕を組んで居眠りしている司の顔に》
「うはっ、これって…司、司起きろ」
「何だよ大河?だりぃな」
「それ、ブラジャーじゃねえか?」
《上を見上げる4人》
上の階先生達の部屋だもんな。
「どっちのだ?」
「Fカップは、沙羅ちゃんだろ?」
「優里香先生も中々のもんだと俺は思うぜ。なあ、大河」
「え?うーん。そうだな…沙羅先生程ではないと思うけど」
でも、優里香先生なら下着を落としたりしないと思うな。
きっと、人目につかないように干してるだろうし。
ファッションだって、沙羅先生は露出度が高いけど、優里香先生は清楚な感じだもんね。
「真っ赤なブラジャーのFカップだろ?やっぱ沙羅ちゃんだな」
うん。
優里香先生なら。薄いピンクのレースとかかな?
って、想像するな、僕。
「あー、やっぱり落ちてたんだー私のブラ」
「やっぱりか」
《と、声を揃えて言う4人》
「何よ?そっちのやっぱりはー?」
いやいや…
何か、優里香先生のじゃなくてホッとしたりして。
「さあ、朝ご飯食べたなら、学校行きなさーい。遅刻するわよー」
「学校に行ってる間に魔族が出現したらどうするのですか?」
「あはっ、大丈夫大丈夫。貴方達のスマホ警報鳴るようにしといたからー」
何が大丈夫なんたか…
だいたい警報って、いつの間にそんな事してたんだろう?
【並木道】
《新校舎へ向かう4人。突然蓮が大河の後ろに隠れる》
「うん?蓮君?何してるの?」
「シーっ」
《向こうから女子生徒が歩いて来る》
「ははーん、噂の鬼嫁だね。優しそうだけどな」
「大河、こんな時だけ鋭いツッコミはやめてくれないか」
蓮君が僕の事名前で呼んだ。
《蓮に名前で呼ばれてニコニコの大河》
あ、彼女気づいたみたいだよ。
「何やってるの?」
「おはようございます」
「おはよう。貴方達特別クラスの生徒?彼の他は皆んな一年生って聞いてるわ」
「そうです」
「おい、イヤミ。もう隠れてもバレてるぜ」
「井山君、行くわよ。生徒会の仕事も有るんだから、もっと早く登校してよね」
連れて行っちゃった。
「あれ生徒会長だぜ」
「鬼嫁って、生徒会長かよ」
ああ、そうなのか。
3年のバッジ付けてた…
年上なんだね。
これからこの教室で、スキル習得の為の勉強をするらしいけど…
「勉強だって?はあだりぃ、めんどくさ、眠い」
また司の「だるい」が始まったぞ。
「スキルとかってよう、戦って経験値積めば自然と覚えるんじゃねえのか?」
「バカな。ゲームじゃあるまいし。そんな簡単なわけなかろう。僕はちゃんと予習して来た」
蓮君は真面目だ。
僕は予習復習なんてめんどくさいし、お稽古だって、やって行かないとお婆ちゃまにわかっちゃうんだけど、あんまりやって行かないよな。
「あのよう、ここの先生達って、普段何やってんだ?」
「お前達は何も知らんのだな。西尾沙羅先生は体育の先生で、一条優里香先生は保健の先生だ」
「そりゃイヤミは2年だから知ってるだろうけどよ、俺達は入学したばっかだからな」
「二人とも中々の美人だよな、俺は沙羅ちゃんがタイプだ」
「「ちゃん」だあ?」
司のやつ、いつもはめんどくさがってるけど、こういう話しは好きだよな。
「大河はどっちだ?」
「僕?僕は優里香先生が良いな」
「俺はどっちも良いけどよ、イヤミはどっちが好みだ?」
「だから僕は興味無いと言ったろ」
「お前、マジそっちの趣味か?」
「違ーう!」
「蓮君て、もしかして彼女居るんじゃない?」
「うっ…」
「いんのか?」
「居る」
じゃあ、女性に興味無いんじゃなくて、他の女性に興味無いって事でしょう。
「何だよ、その「うっ…」って?」
「鬼嫁なのだ」
なるほど。
「他の女性に興味を示したら怖いとか?」
「別に他の女に目が行くのは普通だろ、だりぃな」
「ううっ、考えただけで恐ろしい」
相当怖いんだね、蓮君の彼女。
《沙羅先生が足早に来る》
「皆んな聞いてちょうだーい。魔族が現れたの。すぐに出動して」
「え?僕達まだスキルも覚えていませんが」
「もしもしイヤミ君。通常攻撃が有るじゃなーい。はーい、頑張ってー」
「井山です!」
優里香先生はどこに居るんだろう?
【職員室】
「え?あの子達を出動させたですって?」
「うん。今頃現場に到着してる頃だわね」
《足早に職員室を出る優里香先生》
【鉄橋】
「居たぞ!」
「ああ、3体居るね」
「だりぃ」
「お前達、僕の足を引っ張るなよ」
「わかってるよ、イヤミ」
「井山だ!」
《4人はカプセルを開く》
「武器の使い方ぐらいわかってるだろうな?一年坊主」
「こんなもん使うの初めてだろ、普通」
「ま、やってみましょう」
「だりぃ、とっとと片付けて寝る」
「僕が盾になるから、蓮君と司は後ろから攻撃して」
「俺は両手剣だから前だな」
ヒーラーが居ると回復有るんだろうけど…
僕は盾を持ってるから、皆んなが攻撃受けないようにガードしなくちゃ。
「皆んな~」
「優里香先生。何で来たんだよ?!危ないのに」
「大河君。私はヒーラーよ。カプセルには選ばれなかったから、攻撃スキルは使えないわ。でも、貴方達のサポートは出来ます」
「でも」
「ダメージを受けたらヒールかけるから」
「わかったぜ、先生」
「僕が守るから、先生の事は僕が守るから」
「ヒールって遠隔出来るのですよね?」
「ええ、勿論よ」
「なら、僕達の後ろに居てください」
「ありがとう蓮君」
出来ればなるべく安全な所に居てほしいけど、近くに居た方が守ってあげられるかな。
《瀬戸大河、東成翔は前衛に。紫藤司、井山蓮は後衛に。そして、その後ろに優里香先生》
「皆んな行くよ」
「おう!」
「いつでも良いぜ」
戦闘開始!!
「しっかし、古臭い武器だな」
翔はそう言うけど、でも、ちょっとカッコいいよね。
「通常攻撃か。俺は弓だけど、矢は無いのか?」
「矢はスキルなの」
「弓で殴るしかあるまい。僕も杖で殴る」
「俺は両手剣だからまだ良いけどよう、弓と杖で殴るってか?この時代マシンガンとか有んだろ」
「魔族には貴方達の武器しか通用しないの。それは、昔勇者達が精霊から貰った物」
あれ?蓮君の杖が赤く光ってる。
何だろう?
あ、宝石みたいなのが輝いてるんだ。
「フッフッフ、最初にスキルを覚えたのは、やはりこの僕だったな。ファイヤーボール!」
良し、1体倒したぞ。
「俺だって!とりゃー!」
「ふん、だりぃな」
あと1体。
僕だって、頑張るんだ。
あ、優里香先生が危ない!
「させるか!」
《大河は盾で優里香先生を庇い敵の魔法を剣で受ける》
「大河君!」
《剣で受け切れる筈も無く大きなダメージを受ける大河》
「ヒール」
《優里香先生は大河にヒールをかける》
「魔族このやろう!」
《翔が両手剣で切りつける》
「僕は、うん?スキルは待ち時間か、くそう」
「だりぃな」
《蓮と司は杖と弓で殴打》
「やったぜ!」
「何だこれ?」
「それはジェムストーンよ。私が預かっとくわー」
「沙羅ちゃんだ」
「今頃お出ましですか」
「皆んな良くやったじゃなーい。初出動にしては上出来よー」
「ジェムストーンて、いったい何なんだよ?」
「ゲームなら、ガチャとかやるんじゃねえか?」
「ゲームではないのだから、使い道は他に有るのではないか?」
「ゲームじゃ何かの強化に使うぜ」
うーん、沙羅先生は何に使うか知ってそうだよね。
だって、そうじゃなきゃ生徒が手に入れた物を取り上げたりしないでしょう。
翔じゃないけど、ゲームなら宝箱から出て来るとか、ログボとか、何かのご褒美に貰う物だもんね。
沙羅先生「預かっとく」って言ってたし。
【旧校舎の教室】
「魔族のヤツら魔法使って来やがるな」
「まあ、魔族だからな、想定内だ」
「俺達も早く魔法覚えないと、だりぃぞ」
「貴方達のは魔法とは言わないの。魔法の魔は魔物の魔。魔法は良い物ではないのよ。魔族が使う物なの」
「それで、僕らの技はスキルと言うのですね」
「イヤミは優等生だな」
「井山だ!」
「もう良いって、だりぃな」
「大河君、ちょっといらっしゃい」
「え?はい」
【保健室】
優里香先生に呼ばれた。
「怪我を見せてご覧なさい」
「はい…」
どうしよう?
「上を脱ぎなさい」
《大河は服を脱ぐ》
「やっぱり…酷い怪我だわ」
《優里香先生はヒーリングを始める》
「あの時も、こうしてくれた」
「え?」
「船で怪我した時」
「そう、あれは大河君だったのね。貴方、小さな女の子を庇っていたでしょう?きっと怪我をしていると思って、人混みに紛れて船を降りて行くのを追いかけたの」
「フッ、意外とお節介なんだ」
「そうね、放っておけないのよ。ヒーラーだから」
「優しいからだよ」
「あら、キツい所も有るわよ」
「女性は皆んなそうじゃないかな?きっとお母さんになるから強いんだ」
「フフ、生意気言って」
ああ、やっぱり直接手を触れてヒーリングされた方が温かいな。
《ヒーリングに集中する優里香先生》
「(これは、思っていた以上に酷い怪我だわ。もう、どうして私を守ったりするのよ)」
「先生どうして?」
「何?」
「ヒールかけてくれてたのに、まだこんな怪我って、どうしてわかったの?」
「あれだけの魔法を受けたら、遠隔だけでは間に合わなかったでしょう?」
《ヒーリングの後何かを塗る》
そうか、薬も使うと早く治るんだね。
あれ?
この薬…良い匂いだぞ。
これは…ラベンダーの香りか。
「どうしてこんな無茶するの?」
「僕はたぶん、先生の事が好きなんだ」
「もう、何を言ってるの。大人をからかうものじゃないわ」
「からかってるつもりは無いよ」
「それはLOVEではなくてLIKEと受け止めておくわ。私も好きよ。大河君も皆んなも」
何か…モヤッとするな。
何だろう?
嫌…なのか?
「はい、終わったわ。着なさい」
【教室】
《大河が戻って来る》
「おう、大河。先生何だって?」
「大した用じゃなかった」
皆んなには、怪我の事は黙っておこう。
大人って言うけど、優里香先生っていくつなんだろう?
《大河はスマホで調べる》
短大か大学卒業して免許習得か…短大卒ならそれ程年上じゃないじゃないか。
何だよ、子供扱いして。
「俺も沙羅ちゃんに呼ばれないかな」
「だるくねえのか?」
「そこは、だるくない」
【学生寮】
《部屋を出てエントランスに向かう大河、翔、司、蓮》
「腹減ったな、早く飯食いに行こうぜ」
「うん、僕もお腹空いた」
「イヤミは、鬼嫁の手料理か?」
「バ、バカな」
「それなら、皆んなで夕食に行こうよ」
「まあ、付き合ってやっても良いだろう」
【エントランス】
「おおっ、先生達じゃねえか」
「まさか、また出動などと言いに来たのではあるまいな」
「あはっ、皆んなー」
「すんげー荷物だな」
「私達も今日からここで暮らすのよー」
「あ、鼻の下伸ばしてー。今エロい事考えたでしょう?」
「でへへ」
「僕はただ、楽しくなるかなぁって」
「部屋に忍び込もうなんて考えない事ね。来たら投げ飛ばしちゃうんだからー」
「まさか、その細い身体で出来るかよ?」
「あら、人は見かけによらないのよー。私柔道と空手の段持ちだもん」
「なら俺は寝技が良いぞ」
《優里香先生の荷物に手を伸ばす大河》
「あ…」
「部屋まで運ぶよ」
「ありがとう」
「ちょっと、ちょっとー。誰か私の荷物も運んでよねー」
《先生達の荷物を持って部屋へ向かう》
「だあー、腹減った」
「お夕食まだなの?」
「うん。今外に食べに出ようとしてたとこだったんだ」
「待てるなら、私作るけど」
「僕も手伝うよ」
【ダイニングキッチン】
優里香先生手際が良いなあ。
素敵だ。
「どうしたの?」
《微笑む優里香》
僕、見とれてた。
「先生のお婿さんになれる人は幸せだな、と思ってね」
「またそんな事言って…あ、そこのお皿取って」
《大河は棚の上の方からお皿を出す》
【ダイニングテーブル】
「だりぃ、腹減った」
「それにしても、他の生徒はどうしたのだ?」
「ああ、ここねー、特別クラスの生徒専用にしてもらったのー」
「僕達4人だけなのか。まあ、静かで良いが」
「でさあ、先生達何で来たんだよ?」
「貴方達だけじゃ心配でしょー?」
「は~い、皆んな~。お料理出来たわよ~」
《優里香先生と大河が料理を運んで来る》
「うおっ、美味そう!俺もう腹減って死にそうだぜ」
「俺も餓死寸前だ」
「全くお前達は、大げさな奴らだ」
「どうぞ、召し上がれ」
「いっただき!美味っ、うっ、ゲホッ」
「もう少し落ち着いて食べられんのか。どれ?うむ、中々の美味」
「結構美味いぞ」
「うん、本当に美味しいね」
「良かったわ」
【バルコニー】
《翌朝》
「コーヒーを淹れた。飲むなら飲め」
「おおっ、イヤミ。本格的だな」
「当たり前だ。焙煎からこだわってるからな」
あれ?
空から何かヒラヒラ…
《それは、ヒラヒラと落ちて来て腕を組んで居眠りしている司の顔に》
「うはっ、これって…司、司起きろ」
「何だよ大河?だりぃな」
「それ、ブラジャーじゃねえか?」
《上を見上げる4人》
上の階先生達の部屋だもんな。
「どっちのだ?」
「Fカップは、沙羅ちゃんだろ?」
「優里香先生も中々のもんだと俺は思うぜ。なあ、大河」
「え?うーん。そうだな…沙羅先生程ではないと思うけど」
でも、優里香先生なら下着を落としたりしないと思うな。
きっと、人目につかないように干してるだろうし。
ファッションだって、沙羅先生は露出度が高いけど、優里香先生は清楚な感じだもんね。
「真っ赤なブラジャーのFカップだろ?やっぱ沙羅ちゃんだな」
うん。
優里香先生なら。薄いピンクのレースとかかな?
って、想像するな、僕。
「あー、やっぱり落ちてたんだー私のブラ」
「やっぱりか」
《と、声を揃えて言う4人》
「何よ?そっちのやっぱりはー?」
いやいや…
何か、優里香先生のじゃなくてホッとしたりして。
「さあ、朝ご飯食べたなら、学校行きなさーい。遅刻するわよー」
「学校に行ってる間に魔族が出現したらどうするのですか?」
「あはっ、大丈夫大丈夫。貴方達のスマホ警報鳴るようにしといたからー」
何が大丈夫なんたか…
だいたい警報って、いつの間にそんな事してたんだろう?
【並木道】
《新校舎へ向かう4人。突然蓮が大河の後ろに隠れる》
「うん?蓮君?何してるの?」
「シーっ」
《向こうから女子生徒が歩いて来る》
「ははーん、噂の鬼嫁だね。優しそうだけどな」
「大河、こんな時だけ鋭いツッコミはやめてくれないか」
蓮君が僕の事名前で呼んだ。
《蓮に名前で呼ばれてニコニコの大河》
あ、彼女気づいたみたいだよ。
「何やってるの?」
「おはようございます」
「おはよう。貴方達特別クラスの生徒?彼の他は皆んな一年生って聞いてるわ」
「そうです」
「おい、イヤミ。もう隠れてもバレてるぜ」
「井山君、行くわよ。生徒会の仕事も有るんだから、もっと早く登校してよね」
連れて行っちゃった。
「あれ生徒会長だぜ」
「鬼嫁って、生徒会長かよ」
ああ、そうなのか。
3年のバッジ付けてた…
年上なんだね。
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血の繋がらない母と娘が家族になるまでのお話。
この作品は、小説家になろうおよびエブリスタにも投稿しております。
扉絵は、管澤捻さまに描いていただきました。
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本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
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