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66終末の化け物
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終末の化け物。
1000年前に記された聖伝。
この国の主教であるエリス教の聖書、そこに記される1000年前の真の勇者と邪神の戦い。
女神エリスでさえ手を焼いたこの化け物は女神の祝福を受けた人や獣人族によって滅ぼされた。
そして、その中心となって戦ったのが、真の勇者。
女神は人々にジョブを与えた。
そして邪神群に抗う術を与えた。
その中でも最も強力な戦士が真の勇者。
真の勇者は女神エリスと結婚し、現在の王家がその子孫とされている。
誰もが神話だと思っていた。
俺もそう思っていた。
だが。
身の丈3mを超すスライムのような液体の化け物。
それは聖伝に記される終末の化け物と瓜二つだった。
「……ミ、ミロスさん?」
俺は精霊に逃げられたリリーの気持ちがめっちゃわかった。
パンツ丸出しで恥ずかしいヤツとか言って、ごめん。
これ、めっちゃ怖いわ。
ていうか、ミロス!
お前、正義感に溢れるかのようなこと言った上、一番強いのにさっさと逃げるとかなんだよ!
俺は遠くにスタコラ逃げるミノスを生暖かい目で見送る。
ヤツの力はあてにできんな。
クリス達だけでも逃がさんとな。
俺が時間を稼ぐしかない。
「みんな! 逃げろ! ここは俺が時間を稼ぐ!」
しかし。
「そうはいかないわよ。アル。剣聖の私に敵前で逃げろって言うの?」
「クリス?」
俺はクリスの目を見た。
目は覚悟を決めた目だ。
「アル君、アル君だけ置いてなんていけないよ。私だって剣豪のジョブなのよ」
「そうなのです。リーゼだって灼熱魔導士なのです!」
いや、アリーとリーゼは絶対足手まといになるだけだから、どっか行って。
言いにくいけど、絶対邪魔になる。
「アル殿、私も猫耳族の戦士として敵に背を向ける訳にはいかない」
いや、リリーは敵前でパンツ晒すだけだから、止めとけ。
ゆっくり堪能している時間ないから、マジで逃げろ。
「アル様、私も氷結魔導士です。弓にも自信があります」
アイラ、君は純粋にいい子だから、他の子もだけど、こんなところで死んで欲しくない。
死ぬのは少人数でいい。
「アリー、リーゼ、リリー、アイラ。君たちは王都へ援軍の要請に行ってくれ。ここは俺とクリスが引き受ける。どれだけ時間が稼げるかわからんが、人の力を全て集めないと倒せない敵だ。わかるだろう? 聖伝読んだことあるだろ?」
「「「「……」」」」
無言になる4人。
「わかった。アル殿、私は王都に向かって援軍を呼びに行く」
「私もお姉ちゃんと一緒に、ご武運を!」
二人は俺の死の覚悟を察してくれたらしい。すぐに踵を返すと王都へ向かって走った。
こいつが本当に終末の化け物なら、人の力を全て結集しないと倒せない。
だが。
「私はご主人様と戦うのです!」
「私もアル君と一緒に死にます!」
アリー、リーゼ。
「ご主人様、ご奉仕できなくてすいません」
「アル君、私ね、もうフィンのことなんてとっくに吹っ切ってるの、だからね。生き残ったらね、好きにしていいよ」
いや、アリーもリーゼも俺が困るんだが?
俺がクリスに袋叩きにあうだろ?
「いや、俺、クリスっていう彼女いるから!」
「彼女は終末の化け物に始末されるのです」
「そうです。尊い犠牲はつきものなのです」
いや、こいつら、それ以前に俺達全員死ぬって。
「アル、無駄よ。察してあげて、私と同じよ。好きな人と死に別れる位ならね……」
全く、何だよお前達。
女の子の癖になんでそんなに勇敢なんだよ。
俺と死に別れたくない?
嬉しいよ。
でもな。
死ぬのは俺一人で十分なのにな。
断れる気がしない。
ならば。
勝つしかないか?
この化け物に?
幸い、俺の召喚魔は全員召喚可能だ。
俺、ここでというところで、初めて召喚魔の力を全力で使えるな。
今まで、何してたんだろ、俺。
「スライム召喚!」
いくつかの光が灯ると次々とスライム達が現れる。
「みんな、行くぞ!」
「「「「「「「「「「「「ハイ!! アル様!?」」」」」」」」」」」」
元気のいい声と共に召喚魔と戦いに参じる。
もちろん、イージスシステムも起動済みだ。
クリス達がピンチの時、助かるからな。
その時。
「アル! 終末の化け物が!?」
「ぐっ!?」
何と、終末の化け物の周りに小さな目玉位の黒い塊が現れる。
化け物が分裂したものだ。
そして。
ザシュザシュザシュザシュ
次々と俺たちに襲いかかる。
俺のイージスシステムが発動するが。
「ダメみたいね、アル」
クリスがいくつか目玉を迎撃した結果を言う。
見ると、クリスの服のあちこちが溶けている。
俺も同様だ。
目玉を迎撃したら、破裂して液体が飛び散った。
液体の正体は毒だ。
それも酸のやつだ。
俺の服もあちこち溶けている。
「きゃー、アル君、怖いよう!」
「ご主人様、怖いのです。早くなんとかするのです」
アリーとリーゼは抱き合って、二人して涙目で泣き言言ってる。
だから逃げろと言ったろ?
完全に足手まといじゃねえか!
1000年前に記された聖伝。
この国の主教であるエリス教の聖書、そこに記される1000年前の真の勇者と邪神の戦い。
女神エリスでさえ手を焼いたこの化け物は女神の祝福を受けた人や獣人族によって滅ぼされた。
そして、その中心となって戦ったのが、真の勇者。
女神は人々にジョブを与えた。
そして邪神群に抗う術を与えた。
その中でも最も強力な戦士が真の勇者。
真の勇者は女神エリスと結婚し、現在の王家がその子孫とされている。
誰もが神話だと思っていた。
俺もそう思っていた。
だが。
身の丈3mを超すスライムのような液体の化け物。
それは聖伝に記される終末の化け物と瓜二つだった。
「……ミ、ミロスさん?」
俺は精霊に逃げられたリリーの気持ちがめっちゃわかった。
パンツ丸出しで恥ずかしいヤツとか言って、ごめん。
これ、めっちゃ怖いわ。
ていうか、ミロス!
お前、正義感に溢れるかのようなこと言った上、一番強いのにさっさと逃げるとかなんだよ!
俺は遠くにスタコラ逃げるミノスを生暖かい目で見送る。
ヤツの力はあてにできんな。
クリス達だけでも逃がさんとな。
俺が時間を稼ぐしかない。
「みんな! 逃げろ! ここは俺が時間を稼ぐ!」
しかし。
「そうはいかないわよ。アル。剣聖の私に敵前で逃げろって言うの?」
「クリス?」
俺はクリスの目を見た。
目は覚悟を決めた目だ。
「アル君、アル君だけ置いてなんていけないよ。私だって剣豪のジョブなのよ」
「そうなのです。リーゼだって灼熱魔導士なのです!」
いや、アリーとリーゼは絶対足手まといになるだけだから、どっか行って。
言いにくいけど、絶対邪魔になる。
「アル殿、私も猫耳族の戦士として敵に背を向ける訳にはいかない」
いや、リリーは敵前でパンツ晒すだけだから、止めとけ。
ゆっくり堪能している時間ないから、マジで逃げろ。
「アル様、私も氷結魔導士です。弓にも自信があります」
アイラ、君は純粋にいい子だから、他の子もだけど、こんなところで死んで欲しくない。
死ぬのは少人数でいい。
「アリー、リーゼ、リリー、アイラ。君たちは王都へ援軍の要請に行ってくれ。ここは俺とクリスが引き受ける。どれだけ時間が稼げるかわからんが、人の力を全て集めないと倒せない敵だ。わかるだろう? 聖伝読んだことあるだろ?」
「「「「……」」」」
無言になる4人。
「わかった。アル殿、私は王都に向かって援軍を呼びに行く」
「私もお姉ちゃんと一緒に、ご武運を!」
二人は俺の死の覚悟を察してくれたらしい。すぐに踵を返すと王都へ向かって走った。
こいつが本当に終末の化け物なら、人の力を全て結集しないと倒せない。
だが。
「私はご主人様と戦うのです!」
「私もアル君と一緒に死にます!」
アリー、リーゼ。
「ご主人様、ご奉仕できなくてすいません」
「アル君、私ね、もうフィンのことなんてとっくに吹っ切ってるの、だからね。生き残ったらね、好きにしていいよ」
いや、アリーもリーゼも俺が困るんだが?
俺がクリスに袋叩きにあうだろ?
「いや、俺、クリスっていう彼女いるから!」
「彼女は終末の化け物に始末されるのです」
「そうです。尊い犠牲はつきものなのです」
いや、こいつら、それ以前に俺達全員死ぬって。
「アル、無駄よ。察してあげて、私と同じよ。好きな人と死に別れる位ならね……」
全く、何だよお前達。
女の子の癖になんでそんなに勇敢なんだよ。
俺と死に別れたくない?
嬉しいよ。
でもな。
死ぬのは俺一人で十分なのにな。
断れる気がしない。
ならば。
勝つしかないか?
この化け物に?
幸い、俺の召喚魔は全員召喚可能だ。
俺、ここでというところで、初めて召喚魔の力を全力で使えるな。
今まで、何してたんだろ、俺。
「スライム召喚!」
いくつかの光が灯ると次々とスライム達が現れる。
「みんな、行くぞ!」
「「「「「「「「「「「「ハイ!! アル様!?」」」」」」」」」」」」
元気のいい声と共に召喚魔と戦いに参じる。
もちろん、イージスシステムも起動済みだ。
クリス達がピンチの時、助かるからな。
その時。
「アル! 終末の化け物が!?」
「ぐっ!?」
何と、終末の化け物の周りに小さな目玉位の黒い塊が現れる。
化け物が分裂したものだ。
そして。
ザシュザシュザシュザシュ
次々と俺たちに襲いかかる。
俺のイージスシステムが発動するが。
「ダメみたいね、アル」
クリスがいくつか目玉を迎撃した結果を言う。
見ると、クリスの服のあちこちが溶けている。
俺も同様だ。
目玉を迎撃したら、破裂して液体が飛び散った。
液体の正体は毒だ。
それも酸のやつだ。
俺の服もあちこち溶けている。
「きゃー、アル君、怖いよう!」
「ご主人様、怖いのです。早くなんとかするのです」
アリーとリーゼは抱き合って、二人して涙目で泣き言言ってる。
だから逃げろと言ったろ?
完全に足手まといじゃねえか!
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