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第20話 初めての冒険
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俺とエリスは冒険者の依頼掲示板の前で、依頼を吟味していた。
「最初は薬草とりがいいと言ってたな」
「はい、最初のうちは簡単な依頼をこなしつつ地理を把握した方が良いとおっしゃってましたね」
ふと俺は誰かに見られている様な気がした。
誰かが俺達に近づいて来る。
俺は振り返ってその近づいて来る主を見た。
「ア、アーネ!」
「おっ、やっぱりレオンか? お前、ずいぶん変わったな」
「まあ、いろいろあってな」
「一体どうしたんだ、こんなところで、お前はこんなところにいる様な人間じゃないだろう」
「今は一介の冒険者だよ。勇者パーティからは抜けた」
「え? どうしたんだ? それにその、アリシアさんは?」
「......すまないアリシアの事には触れないでくれ」
アーネは察してくれたらしい。俺達に何かあった事を。
「すまん。とりあえずは何も聞かないでおくよ。それとお前が勇者パーティの一員だった事も言わない方が良いか?」
「頼む、そうしてくれ。好奇の目で見られたくないんだ」
「わかった。それで、お前達はここで何してたんだ?」
「何か依頼を受けようと思って。冒険者の依頼を受けるの、初めてなんだ」
「そういう事か。じゃあ、俺が一緒に行ってやるよ。これでもこの1年間、この辺で冒険者をしてるんだ」
「......」
俺はしばし、考えた。俺達の魔法やスキルの特殊性がバレて広まるとまずい。
だけどアーネは昔から口の堅い奴だったっけ。
「なあアーネ、出来るなら俺達の事を一切口外しないという約束をしてくれないか? 頼む方が条件をだすのは無礼な話だとは思う。だけど、少々、訳ありなんだ」
「お前達が何か訳ありな事は考えなくてもわかる。わかった、約束しよう」
「でも、アーネは自分達のパーティがあるんじゃないか?」
「ああ、俺達は昨日まで少々大きな依頼を抱えてたんだけどな、なんとか無事に終わってな、これから1週間休みなんだ」
「それじゃ、1週間、俺達の先生になってくれないか?」
「ああ、もちろんだ」
俺達はその日から、薬草とりの依頼を受けた。
簡単な依頼とは言っても色々と難しかった。
アーネが色々教えてくれたから、なんとかなったが、薬草がどこにあるのかも知らない俺達だったので、アーネがいなければひょっとしたら薬草にたどり着けずにどこかをさまよい続けていたかもしれない。
3日目、初めて魔物の討伐依頼を受けた。
アーネも、食べていくためには魔物の討伐も出来ないとな、と言って協力してくれた。
最初はスケルトンの討伐依頼だった。
スケルトンは比較的弱い魔物だ。『戦士』だけの頃の俺ですら余裕で勝てる魔物だ。
薬草を採取した場所から少し奥に行くとスケルトンの発生する場所に着いた。
「じゃ、早速、腕試しと行くか」
「あれ、レオンって今は魔法使いなんだろ? お前、遠方から攻撃魔法でぶっ飛ばせないのか?」
「今の俺は近距離の攻撃魔法しか使えないんだ」
「魔法使いなのに近距離攻撃? そんなの聞いた事ないぞ」
「見れば、わかるよ」
俺達は手頃なスケルトン5体と戦った。
アーネは剣で戦い始めた。
エリスは剣を手にすると『瞬』と一瞬で姿が消えた。
直後、スケルトンが二体倒れていた。
俺は、スケルトンに近づくと、魔法を唱えた。
『ダムド』
スケルトンの体が四散する。
立て続けに!
『ダムド』
俺とエリスがスケルトンを2体づつを倒すとと、アーネはようやくスケルトン1体を倒した。
「お前ら、どんだけ強いんだ。驚いたな。さすが元勇者パーティは俺達とは違うな」
「......」
「すまん。それは言わない約束だったな」
明くる日、次の討伐依頼としてオークを狩った。こちらはスケルトンにもまして簡単に終了した。
これなら俺とエリスはどうにか冒険者としてやって行けそうだった。
「レオン、それとエリスさん。お前達は既にCクラス位の実力はあるぞ。どうだ、俺達のパーティに入らないか?」
「すまんが無理だ。俺達の魔法やスキル見ただろう? このことは、アーネ以外の他人には知られたくないんだ」
「そうか、残念だな。でも、2人だけだと、きつい依頼もあるぜ。お前らさえ良ければ、俺が時々お前らのパーティに参加してもいいぜ。お前達の方が強いけど、この辺の魔物や地理についてはは俺の方が詳しい。きっと役に立つぜ」
「そういうことなら是非、お願いする」
「わかった。それじゃ、またな!」
俺達はアーネと別れた。
俺とエリスはそれぞれのステータスを確認した。すると俺達は二人ともレベルアップしていた。
『レオン』
『タレント』
「虚数魔法Lv5」
『ジョブ』
「戦士Lv11」
『スキル』
「従者契約」
『魔法』
「ディスペル」対象の強化魔法解除
「ダムド」近距離攻撃魔法
「スカウター」他人のステータスを見る魔法
「サーチ」周辺の魔力探知
『エリス』
『タレント』
「虚数戦士Lv4」
「良妻賢母」
『ジョブ』
「戦士Lv4」
『スキル』
「加速」
「魔力障壁」
「肉体強化」
「跳躍」
それから2週間が過ぎた。
「最初は薬草とりがいいと言ってたな」
「はい、最初のうちは簡単な依頼をこなしつつ地理を把握した方が良いとおっしゃってましたね」
ふと俺は誰かに見られている様な気がした。
誰かが俺達に近づいて来る。
俺は振り返ってその近づいて来る主を見た。
「ア、アーネ!」
「おっ、やっぱりレオンか? お前、ずいぶん変わったな」
「まあ、いろいろあってな」
「一体どうしたんだ、こんなところで、お前はこんなところにいる様な人間じゃないだろう」
「今は一介の冒険者だよ。勇者パーティからは抜けた」
「え? どうしたんだ? それにその、アリシアさんは?」
「......すまないアリシアの事には触れないでくれ」
アーネは察してくれたらしい。俺達に何かあった事を。
「すまん。とりあえずは何も聞かないでおくよ。それとお前が勇者パーティの一員だった事も言わない方が良いか?」
「頼む、そうしてくれ。好奇の目で見られたくないんだ」
「わかった。それで、お前達はここで何してたんだ?」
「何か依頼を受けようと思って。冒険者の依頼を受けるの、初めてなんだ」
「そういう事か。じゃあ、俺が一緒に行ってやるよ。これでもこの1年間、この辺で冒険者をしてるんだ」
「......」
俺はしばし、考えた。俺達の魔法やスキルの特殊性がバレて広まるとまずい。
だけどアーネは昔から口の堅い奴だったっけ。
「なあアーネ、出来るなら俺達の事を一切口外しないという約束をしてくれないか? 頼む方が条件をだすのは無礼な話だとは思う。だけど、少々、訳ありなんだ」
「お前達が何か訳ありな事は考えなくてもわかる。わかった、約束しよう」
「でも、アーネは自分達のパーティがあるんじゃないか?」
「ああ、俺達は昨日まで少々大きな依頼を抱えてたんだけどな、なんとか無事に終わってな、これから1週間休みなんだ」
「それじゃ、1週間、俺達の先生になってくれないか?」
「ああ、もちろんだ」
俺達はその日から、薬草とりの依頼を受けた。
簡単な依頼とは言っても色々と難しかった。
アーネが色々教えてくれたから、なんとかなったが、薬草がどこにあるのかも知らない俺達だったので、アーネがいなければひょっとしたら薬草にたどり着けずにどこかをさまよい続けていたかもしれない。
3日目、初めて魔物の討伐依頼を受けた。
アーネも、食べていくためには魔物の討伐も出来ないとな、と言って協力してくれた。
最初はスケルトンの討伐依頼だった。
スケルトンは比較的弱い魔物だ。『戦士』だけの頃の俺ですら余裕で勝てる魔物だ。
薬草を採取した場所から少し奥に行くとスケルトンの発生する場所に着いた。
「じゃ、早速、腕試しと行くか」
「あれ、レオンって今は魔法使いなんだろ? お前、遠方から攻撃魔法でぶっ飛ばせないのか?」
「今の俺は近距離の攻撃魔法しか使えないんだ」
「魔法使いなのに近距離攻撃? そんなの聞いた事ないぞ」
「見れば、わかるよ」
俺達は手頃なスケルトン5体と戦った。
アーネは剣で戦い始めた。
エリスは剣を手にすると『瞬』と一瞬で姿が消えた。
直後、スケルトンが二体倒れていた。
俺は、スケルトンに近づくと、魔法を唱えた。
『ダムド』
スケルトンの体が四散する。
立て続けに!
『ダムド』
俺とエリスがスケルトンを2体づつを倒すとと、アーネはようやくスケルトン1体を倒した。
「お前ら、どんだけ強いんだ。驚いたな。さすが元勇者パーティは俺達とは違うな」
「......」
「すまん。それは言わない約束だったな」
明くる日、次の討伐依頼としてオークを狩った。こちらはスケルトンにもまして簡単に終了した。
これなら俺とエリスはどうにか冒険者としてやって行けそうだった。
「レオン、それとエリスさん。お前達は既にCクラス位の実力はあるぞ。どうだ、俺達のパーティに入らないか?」
「すまんが無理だ。俺達の魔法やスキル見ただろう? このことは、アーネ以外の他人には知られたくないんだ」
「そうか、残念だな。でも、2人だけだと、きつい依頼もあるぜ。お前らさえ良ければ、俺が時々お前らのパーティに参加してもいいぜ。お前達の方が強いけど、この辺の魔物や地理についてはは俺の方が詳しい。きっと役に立つぜ」
「そういうことなら是非、お願いする」
「わかった。それじゃ、またな!」
俺達はアーネと別れた。
俺とエリスはそれぞれのステータスを確認した。すると俺達は二人ともレベルアップしていた。
『レオン』
『タレント』
「虚数魔法Lv5」
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『スキル』
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『スキル』
「加速」
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「肉体強化」
「跳躍」
それから2週間が過ぎた。
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