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摩矢episode2
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「その子はさあ、好きになっちゃいけない人を好きになっちゃって、ずっと辛い片想いをしてるんだよね。秋ちゃんは俺に〝来る者拒まず〝で付き合うのは良くないって言うけど、その子の詞を読むと片想いって本当に辛そうでさあ……。だから俺は告白してくる子はどんな子でも抱き締めてやりたくなっちゃうんだよね」
「……あ、そう……」
俺は何とか気のない返事を返したが、心境は尋常じゃない混沌に陥っていた。
世界は、真っ白な海原だった──。
マジかよ…………なんなんだよ…………この有り得ない現実は???
俺は今にも泣きたい気持ちになった。
そもそもこんな身近な人間があの糞詩を読みに来るなんて思いもよらないし、ましてやそれが桜木だなんて事……誰が想像出来る???
しかし、現実に桜木の口から紡ぎ出される歌は、紛れもなく俺が桜木を想って書いた詩だった。
それを桜木の口から聴かされるなんて、これはなんの拷問か━━?!
しかも、桜木が来る者拒まず女を受け入れていたのは、俺の詩を読んで片想いが辛そうだからだとっ?!!
つまり、俺が桜木と女共を結び付けていたというのか?!そんな現実、あんまりじゃねえか?!
いつも俺を地獄に突き落としているのも桜木なら、そこから救ってくれた赤虫も桜木だったなんて?!こんな不毛な因果があってたまるかっ!!
こいつは俺のなんなんだ?? 悪魔か? 仏か?
どうやら俺の世界は、自分が思っている以上に桜木中心で回っていたらしい。
桜木は尚も俺の怨念歌を優しく滑らかに歌い続けた。それにしてもよくもまあ、あんな陰気な詩をこんな優しさ溢れる穏やかな曲に仕立てあげたもんだ。こいつの作曲のセンスはマジで天才なんじゃないのか?!
「あ!そうだ秋ちゃん。眠くなったらこのまま寝ちゃってもいいからね」
(──って、んな歌を聴かされて眠れるか阿保っ━━!!)
俺はいよいよ耐えきれず、「やっぱもう無理!!」と言って勢いよく起き上がった。
「どうしたの、秋ちゃん?」
きょとんとしている桜木に「トイレ!!」とだけ言って俺は脱兎の如くその場から立ち去った。
「あ、そう……」
と、茫然としている桜木を尻目に、俺は素早く釣り梯子を下ろして階下に降りた。
どうにもこうにも頭の中がパニックだ!
俺は一人、トイレに飛び込み鍵を閉めて、その場に踞った。
ずっと失恋の救い神だと思っていた赤虫が実は桜木だったなんて……。
俺はこれからどうやって心の傷を癒せばいいんだ?!
「……あ、そう……」
俺は何とか気のない返事を返したが、心境は尋常じゃない混沌に陥っていた。
世界は、真っ白な海原だった──。
マジかよ…………なんなんだよ…………この有り得ない現実は???
俺は今にも泣きたい気持ちになった。
そもそもこんな身近な人間があの糞詩を読みに来るなんて思いもよらないし、ましてやそれが桜木だなんて事……誰が想像出来る???
しかし、現実に桜木の口から紡ぎ出される歌は、紛れもなく俺が桜木を想って書いた詩だった。
それを桜木の口から聴かされるなんて、これはなんの拷問か━━?!
しかも、桜木が来る者拒まず女を受け入れていたのは、俺の詩を読んで片想いが辛そうだからだとっ?!!
つまり、俺が桜木と女共を結び付けていたというのか?!そんな現実、あんまりじゃねえか?!
いつも俺を地獄に突き落としているのも桜木なら、そこから救ってくれた赤虫も桜木だったなんて?!こんな不毛な因果があってたまるかっ!!
こいつは俺のなんなんだ?? 悪魔か? 仏か?
どうやら俺の世界は、自分が思っている以上に桜木中心で回っていたらしい。
桜木は尚も俺の怨念歌を優しく滑らかに歌い続けた。それにしてもよくもまあ、あんな陰気な詩をこんな優しさ溢れる穏やかな曲に仕立てあげたもんだ。こいつの作曲のセンスはマジで天才なんじゃないのか?!
「あ!そうだ秋ちゃん。眠くなったらこのまま寝ちゃってもいいからね」
(──って、んな歌を聴かされて眠れるか阿保っ━━!!)
俺はいよいよ耐えきれず、「やっぱもう無理!!」と言って勢いよく起き上がった。
「どうしたの、秋ちゃん?」
きょとんとしている桜木に「トイレ!!」とだけ言って俺は脱兎の如くその場から立ち去った。
「あ、そう……」
と、茫然としている桜木を尻目に、俺は素早く釣り梯子を下ろして階下に降りた。
どうにもこうにも頭の中がパニックだ!
俺は一人、トイレに飛び込み鍵を閉めて、その場に踞った。
ずっと失恋の救い神だと思っていた赤虫が実は桜木だったなんて……。
俺はこれからどうやって心の傷を癒せばいいんだ?!
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