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摩矢episode3
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俺は立ち上がって、妹達の前に乗り出した。きっとこの時の俺はかなりの凶相になっていたんだと思う。気の強い妹達が歯向かう所か眉尻を下げて後退りし始めた。この際だ。俺は攻撃の手を緩めず、三姉妹を睨み付け現実を突きつけた。
「おい、雅子!!お前、中学の時、桜木の三番目の彼女に脅迫の手紙を書いただろ?」
「──ひっ!な、なんでそれを……?!」
雅子は両手を口許に当て、身を震わせた。
「桜木や他の奴らは騙せても、俺の目は節穴じゃねぇんだよ。お前は桜木の彼女をそうやって追い詰め、別れさせただろ?汚ねぇ真似しやがって……訳も分からず別れを切り出された桜木がどんなに落ち込んだか、お前ら知らねぇだろ?あいつはお前らの前ではいつもニコニコ優しいお兄ちゃんでいるからな。でも、内心、あいつは彼女に振られてえらいショックを受けてんだ!!」
俺が睨み付けると雅子の唇はわなわなと震わせながら「……うそ」と呟いた。
「それから、泰子」
「──ひっ!」
「お前は4番目の彼女に、桜木がとある場所で待っていると嘘を吹き込んだな。しかもその場所というのが、ヤリチン、ヤリマン共のナンパスポットだった。そこでレ○プ寸前の怖い思いをした彼女は大層ショックで暫く寝込んだあと、桜木に別れを切り出した。この時も桜木はなんの事だかさっぱり分からないまま関係を絶たれちまった。お前らって、やる事、本っ当に汚ねえよなっ!」
俺は心底軽蔑した目で妹達を睨んだ。
睨まれた妹達はすっかり震えている。
「あ、あれは……でも……そこまで大変な事になるとは思ってなくて……今ではちゃんと反省してるもん……」
「嘘ついてるんじゃねぇよ、タコ!!だったらしゃあしゃあとその後も桜木に猫なで声を出してすり寄っていけねぇだろ!!」
図星を突かれた泰子は言葉もなく床に膝を付いた。
「朝子もだ」
「──ひっ!」
「お前は5番目の彼女の時……」
「待って、待って!もう分かったから!私たちが悪かったから、もう止めて!!」
「は?止めてくれだぁ?ダメだね。お前ら全員馬鹿なんだから最後まで話を聞けよ!」
「いやー!ごめんなさい!だって、ユウちゃんに彼女が出来たのがどうしても許せなかったの!」
「そうよ!私たちの誰かならまだしも、摩矢家に全然関係ない女となんかくっついたら、もうユウちゃん、来てくれないかもしれないじゃない!そんなの嫌!!」
「私たち、ユウちゃんのお嫁さんになるのが夢なんだもん、だから仕方がないじゃん!」
妹達は一斉に泣き始めた。
「だからって、好きなはずの桜木もろとも傷付けていいのかよ?誰と付き合うか選択するのは桜木だろ?」
「……そ、そうだけど、でも嫌だったんだもんっ!あの女達、みんなユウちゃんの彼女に相応しくないと思ったんだもん!あたし達だって、ユウちゃんに相応しいと思ったらユウちゃんの幸せを考えるもん!でも、あいつらじゃ納得出来ない!みんな中途半端過ぎる!!」
それは俺も同感だ。だが、そもそも完璧な奴なんてこの世に居るのか?
──居ないだろう。だから、みんな様々な努力をしていくのだ。その道のりを誰と分かち合い、許し合うのか、それは各々が決めた選択の中でやはり選び取っていくもんなんだ。それを外野が勝手にジャッチして、間を引き裂いていくなんて、自己中心的過ぎる。勿論、そんな妹達の行動を知っていて、放置した俺も同罪だ。俺も桜木と彼女達の関係が壊れて欲しいと願った者の一人なのだ。こいつらの事を咎める資格なんて本当はない。
「──って言うか、お兄ちゃんだって、それを知っててよくユウちゃんと友達やってたよね?」
「それも酷くない?」
「その間、ユウちゃんや彼女を助けてあげようとは思わなかったの?」
俺は椅子を引き寄せ、妹らの前に座ると足を組んで頬杖をついた。
「ああ……。全く思わなかったね。だって俺は桜木の事を一度だって友達だと思ったことねぇし、あいつが悲しもうが地獄に落ちようが知ったこっちゃない。俺にとって必要なのは奴が便利に使えるか使えないかさ」
俺はにっこりと微笑んで見せた。
妹達が身を震わせ、後ろに引いて行く。そして、青ざめた顔をしてこう呟いた。
「……この……、サイコパス…………」
「おい、雅子!!お前、中学の時、桜木の三番目の彼女に脅迫の手紙を書いただろ?」
「──ひっ!な、なんでそれを……?!」
雅子は両手を口許に当て、身を震わせた。
「桜木や他の奴らは騙せても、俺の目は節穴じゃねぇんだよ。お前は桜木の彼女をそうやって追い詰め、別れさせただろ?汚ねぇ真似しやがって……訳も分からず別れを切り出された桜木がどんなに落ち込んだか、お前ら知らねぇだろ?あいつはお前らの前ではいつもニコニコ優しいお兄ちゃんでいるからな。でも、内心、あいつは彼女に振られてえらいショックを受けてんだ!!」
俺が睨み付けると雅子の唇はわなわなと震わせながら「……うそ」と呟いた。
「それから、泰子」
「──ひっ!」
「お前は4番目の彼女に、桜木がとある場所で待っていると嘘を吹き込んだな。しかもその場所というのが、ヤリチン、ヤリマン共のナンパスポットだった。そこでレ○プ寸前の怖い思いをした彼女は大層ショックで暫く寝込んだあと、桜木に別れを切り出した。この時も桜木はなんの事だかさっぱり分からないまま関係を絶たれちまった。お前らって、やる事、本っ当に汚ねえよなっ!」
俺は心底軽蔑した目で妹達を睨んだ。
睨まれた妹達はすっかり震えている。
「あ、あれは……でも……そこまで大変な事になるとは思ってなくて……今ではちゃんと反省してるもん……」
「嘘ついてるんじゃねぇよ、タコ!!だったらしゃあしゃあとその後も桜木に猫なで声を出してすり寄っていけねぇだろ!!」
図星を突かれた泰子は言葉もなく床に膝を付いた。
「朝子もだ」
「──ひっ!」
「お前は5番目の彼女の時……」
「待って、待って!もう分かったから!私たちが悪かったから、もう止めて!!」
「は?止めてくれだぁ?ダメだね。お前ら全員馬鹿なんだから最後まで話を聞けよ!」
「いやー!ごめんなさい!だって、ユウちゃんに彼女が出来たのがどうしても許せなかったの!」
「そうよ!私たちの誰かならまだしも、摩矢家に全然関係ない女となんかくっついたら、もうユウちゃん、来てくれないかもしれないじゃない!そんなの嫌!!」
「私たち、ユウちゃんのお嫁さんになるのが夢なんだもん、だから仕方がないじゃん!」
妹達は一斉に泣き始めた。
「だからって、好きなはずの桜木もろとも傷付けていいのかよ?誰と付き合うか選択するのは桜木だろ?」
「……そ、そうだけど、でも嫌だったんだもんっ!あの女達、みんなユウちゃんの彼女に相応しくないと思ったんだもん!あたし達だって、ユウちゃんに相応しいと思ったらユウちゃんの幸せを考えるもん!でも、あいつらじゃ納得出来ない!みんな中途半端過ぎる!!」
それは俺も同感だ。だが、そもそも完璧な奴なんてこの世に居るのか?
──居ないだろう。だから、みんな様々な努力をしていくのだ。その道のりを誰と分かち合い、許し合うのか、それは各々が決めた選択の中でやはり選び取っていくもんなんだ。それを外野が勝手にジャッチして、間を引き裂いていくなんて、自己中心的過ぎる。勿論、そんな妹達の行動を知っていて、放置した俺も同罪だ。俺も桜木と彼女達の関係が壊れて欲しいと願った者の一人なのだ。こいつらの事を咎める資格なんて本当はない。
「──って言うか、お兄ちゃんだって、それを知っててよくユウちゃんと友達やってたよね?」
「それも酷くない?」
「その間、ユウちゃんや彼女を助けてあげようとは思わなかったの?」
俺は椅子を引き寄せ、妹らの前に座ると足を組んで頬杖をついた。
「ああ……。全く思わなかったね。だって俺は桜木の事を一度だって友達だと思ったことねぇし、あいつが悲しもうが地獄に落ちようが知ったこっちゃない。俺にとって必要なのは奴が便利に使えるか使えないかさ」
俺はにっこりと微笑んで見せた。
妹達が身を震わせ、後ろに引いて行く。そして、青ざめた顔をしてこう呟いた。
「……この……、サイコパス…………」
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