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陶也side2
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「陶也……」
イザヤが優しく声をかけてくれた。
陶也は頷き、今、浮上してきた不安を、頭を振って吹き消した。そして、前へ進んだ。勇気を出して、インターフォンを押す。
『はい』
と、恐らく母であろう人の声がした。陶也はその瞬間、例えようもない想いが溢れてきた。
「あの……、如月……陶也です。突然、ご免なさい」
名を言った途端、息を呑む母の様子が伝わった。
『ちょっと……待って下さい』
そう言ってインターフォンは切れ、暫くすると玄関のドアが開いた。
母がおずおずと出てくると、その周りで子供達が、「だれ?だれ?」と質問していた。
陶也は頭を下げた。
「お久し振りです」
13年間、一度も会わなかった母だけれど、思ったほど見た目に変化はなかった。
母も一礼すると、伏し目がちに陶也の姿を確認して、「大きくなったね」と言った。
「お陰様で、次は高3になります。そして、来年、こちらの大学を受験しようと思っています」
母は息を呑んだ。
「大学って……、あなた……、症状は……」
陶也はにっこりと笑った。
「もうすっかり大丈夫なんです。だから、その事のご報告と、あなたにお礼を言いたくて」
「え?……お礼?」
母は怯えたように眉をひそめた。
「な、何を……言っているの?私は……あなたには何も……」
陶也は首を横に振った。
「いいえ、僕を4年間、一生懸命育ててくれました。僕のような子供を育てるのは、難しく、辛いことが沢山あったかと思います。離れて暮らす事になって、僕も辛いと思うこともありました。けれども、それも含めて、今の僕が在るんです。だから、本当に有り難う御座います!」
一礼したあと、右手を差し出し、陶也は微笑んだ。
すると、母は13年前と変わらず、眉間に皺を寄せて不安そうにこちらを見ていた。だが、陶也が、「本当にもう大丈夫ですから」と言うと、ビクビクしながらも、陶也の差し出された右手に手を伸ばした。
陶也は母の手をしっかりと握りしめると、微笑みながら、
「僕は今、本当に幸せに暮らしてますから、心配しないで下さい。だから、あなたも幸せでいてください。今日はそれだけを言いたくて尋ねました。急で、驚きましたよね?」
陶也の問いかけに、母はじんわりと泣きそうになりながら、口元に手を当てると、ただひたすら頷いた。
「ええ……。本当に驚いたわ。そう……、元気で幸せにやってるのね。それは、本当に……よかっ……た……」
母の突然の嗚咽に、母の子供達が驚いて、「どうしたの?なんで泣いてるの?この人、誰?」と母を質問攻めにした。
イザヤが優しく声をかけてくれた。
陶也は頷き、今、浮上してきた不安を、頭を振って吹き消した。そして、前へ進んだ。勇気を出して、インターフォンを押す。
『はい』
と、恐らく母であろう人の声がした。陶也はその瞬間、例えようもない想いが溢れてきた。
「あの……、如月……陶也です。突然、ご免なさい」
名を言った途端、息を呑む母の様子が伝わった。
『ちょっと……待って下さい』
そう言ってインターフォンは切れ、暫くすると玄関のドアが開いた。
母がおずおずと出てくると、その周りで子供達が、「だれ?だれ?」と質問していた。
陶也は頭を下げた。
「お久し振りです」
13年間、一度も会わなかった母だけれど、思ったほど見た目に変化はなかった。
母も一礼すると、伏し目がちに陶也の姿を確認して、「大きくなったね」と言った。
「お陰様で、次は高3になります。そして、来年、こちらの大学を受験しようと思っています」
母は息を呑んだ。
「大学って……、あなた……、症状は……」
陶也はにっこりと笑った。
「もうすっかり大丈夫なんです。だから、その事のご報告と、あなたにお礼を言いたくて」
「え?……お礼?」
母は怯えたように眉をひそめた。
「な、何を……言っているの?私は……あなたには何も……」
陶也は首を横に振った。
「いいえ、僕を4年間、一生懸命育ててくれました。僕のような子供を育てるのは、難しく、辛いことが沢山あったかと思います。離れて暮らす事になって、僕も辛いと思うこともありました。けれども、それも含めて、今の僕が在るんです。だから、本当に有り難う御座います!」
一礼したあと、右手を差し出し、陶也は微笑んだ。
すると、母は13年前と変わらず、眉間に皺を寄せて不安そうにこちらを見ていた。だが、陶也が、「本当にもう大丈夫ですから」と言うと、ビクビクしながらも、陶也の差し出された右手に手を伸ばした。
陶也は母の手をしっかりと握りしめると、微笑みながら、
「僕は今、本当に幸せに暮らしてますから、心配しないで下さい。だから、あなたも幸せでいてください。今日はそれだけを言いたくて尋ねました。急で、驚きましたよね?」
陶也の問いかけに、母はじんわりと泣きそうになりながら、口元に手を当てると、ただひたすら頷いた。
「ええ……。本当に驚いたわ。そう……、元気で幸せにやってるのね。それは、本当に……よかっ……た……」
母の突然の嗚咽に、母の子供達が驚いて、「どうしたの?なんで泣いてるの?この人、誰?」と母を質問攻めにした。
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