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達也の執着
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雷亜は今までにない幸福感でいっぱいになっていた。
これまで雷亜には、自分を必要としてくれる友達なんていなかった。
一緒に何かをやろうなんて、言ってくれる友達なんて本当に一人もいなかったのだ。
でも、今はこうして、宇辰が、ルーカスが、シャノンが、自分を必要としてくれている。
それがとても嬉しかった。
それもこれも、みんなシャノンがくれたものだ。
勝負の機会を与え、真剣に向き合うことがどれ程大事なのか、雷亜はシャノンから教えられた気がする。
「シャノン、本当に有り難うね」
雷亜は満面の笑みで答えた。
すると、シャノンは小さく「あ、ああ」と、だけ答えて、何故だが妙に照れている。
そんなシャノンを見るのがすごく新鮮で、雷亜の微笑みは更に深くなった。
「おい、こら、ちょっと! 何でそこ、二人だけで見つめ合ってるの?! 怪しいぞ!!」
と、ルーカスが指摘すると、シャノンが「怪しいって、何がだ?!」と威嚇し始めた。
雷亜もその言葉に少々慌てる。昨夜のベッドでの事を思い出し、急いで頭の中からそれを閉め出す。
「と、取り敢えず、早く授業に行かなきゃ! 俺、先に行ってるね!」
と、早々にこの場を立ち去ろうとしたら、誰かに勢いよくぶつかってしまい、相手を転ばしてしまった。
「ご、ごめんなさい!大丈夫ですか?!」
慌ててその人に手を差し伸べようとしたが、相手を確認するなり、雷亜は手を止めた。
達也が鋭い視線でこちらを睨んでいる。
「──ったく、前見て歩けよ!危ねぇな……」
舌打ちをし、服をはたきながら達也は立ち上がった。
「ご、ごめん……」
「別にいいよ。気にするな」
あっさり言ってくれたが、寸前、雷亜の肩を引き寄せ、耳元で雷亜にだけ聞こえるよう低い声で囁いた。
『いい気になっていられるのも今のうちだぞ……』
背筋にぞくりとするような殺気を感じ、雷亜は身体を強張らせた。
が、次の瞬間、ぽん!と背中を叩かれ雷亜を解放する。
「じゃあな、次はぶつからないように、ちゃんと前を見て歩けよ」
さっきの囁きとは打って変わった陽気な声と笑顔で達也は立ち去った。
益々加速したかのような達也の二面性。
嫌な予感しかしない──。
(……今のうちって、どういうことだ?)
呆然と立ち竦む雷亜に、シャノンが後ろから声をかけてきた。
「おい、授業に行くんだろ? 何をぼうっとしてるんだ?」
「あ、う、うん」
雷亜はシャノンと並んで教室へと向かった。
その間も達也が何を企んでいるのか、そのことばかりが頭の中をぐるぐると回っていた。
これまで雷亜には、自分を必要としてくれる友達なんていなかった。
一緒に何かをやろうなんて、言ってくれる友達なんて本当に一人もいなかったのだ。
でも、今はこうして、宇辰が、ルーカスが、シャノンが、自分を必要としてくれている。
それがとても嬉しかった。
それもこれも、みんなシャノンがくれたものだ。
勝負の機会を与え、真剣に向き合うことがどれ程大事なのか、雷亜はシャノンから教えられた気がする。
「シャノン、本当に有り難うね」
雷亜は満面の笑みで答えた。
すると、シャノンは小さく「あ、ああ」と、だけ答えて、何故だが妙に照れている。
そんなシャノンを見るのがすごく新鮮で、雷亜の微笑みは更に深くなった。
「おい、こら、ちょっと! 何でそこ、二人だけで見つめ合ってるの?! 怪しいぞ!!」
と、ルーカスが指摘すると、シャノンが「怪しいって、何がだ?!」と威嚇し始めた。
雷亜もその言葉に少々慌てる。昨夜のベッドでの事を思い出し、急いで頭の中からそれを閉め出す。
「と、取り敢えず、早く授業に行かなきゃ! 俺、先に行ってるね!」
と、早々にこの場を立ち去ろうとしたら、誰かに勢いよくぶつかってしまい、相手を転ばしてしまった。
「ご、ごめんなさい!大丈夫ですか?!」
慌ててその人に手を差し伸べようとしたが、相手を確認するなり、雷亜は手を止めた。
達也が鋭い視線でこちらを睨んでいる。
「──ったく、前見て歩けよ!危ねぇな……」
舌打ちをし、服をはたきながら達也は立ち上がった。
「ご、ごめん……」
「別にいいよ。気にするな」
あっさり言ってくれたが、寸前、雷亜の肩を引き寄せ、耳元で雷亜にだけ聞こえるよう低い声で囁いた。
『いい気になっていられるのも今のうちだぞ……』
背筋にぞくりとするような殺気を感じ、雷亜は身体を強張らせた。
が、次の瞬間、ぽん!と背中を叩かれ雷亜を解放する。
「じゃあな、次はぶつからないように、ちゃんと前を見て歩けよ」
さっきの囁きとは打って変わった陽気な声と笑顔で達也は立ち去った。
益々加速したかのような達也の二面性。
嫌な予感しかしない──。
(……今のうちって、どういうことだ?)
呆然と立ち竦む雷亜に、シャノンが後ろから声をかけてきた。
「おい、授業に行くんだろ? 何をぼうっとしてるんだ?」
「あ、う、うん」
雷亜はシャノンと並んで教室へと向かった。
その間も達也が何を企んでいるのか、そのことばかりが頭の中をぐるぐると回っていた。
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