Broken Arrows

蓮華空

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混乱

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 ステージでは音楽が途絶え、雷亜は呆然と客席の喧騒に目をやった。その先に、シャノンの金髪が見える。そして、それを追う体格の良いスキンヘッドを見て雷亜は胸騒ぎを覚えた。

(あの男……。シャノンを狙っている?!)

 そう直感した雷亜は直ぐ様、身を翻し、ステージから飛び降りた。

「お、おい!雷亜!!何処に行くんだよ?!まだステージは途中だぞ!!」

「ごめん!!宇辰。俺、行かなきゃ!!シャノンが変な奴に狙われてる!!」

「ふぇ?!ちょっと待て、雷亜!!おい、雷亜!!」

 後ろから呼び止める宇辰の声を聞いても雷亜の足は止まらなかった。

(今、行かないと、なんかやばそうな気がする……)

 人混みをかき分け禿頭と、その先に居るシャノンを追う。
 追っているうちに気付いたが、シャノンも誰かを追っているようだった。

(誰を追っているのだろう?)

 ここからでは背の高い禿頭と、シャノンの姿は見えても、その先が見えない。

 会場を抜け出し、表に出ると、人の数が疎らになり、シャノンが走り出した。それを追って禿頭を含めた5、6人も走り出す。
 何が起こっているのか判らないが、シャノンの後を追う奴らの雰囲気が、明らかに怪しいのだけは判る。

 学校を抜け出し、近くにある森林へと入って行くと、周囲は月明かりを残すだけとなった。

(こんな所に入って行ったら、ますます危ないじゃないか?!)

 暗がりに入り、雷亜はシャノンが心配になった。いくらアメフトで鍛えた身とはいえ、追いかけている禿頭はどう見てもスーパーベビー級だ。その他の男達も禿頭ほどではないが、通常よりはみんなでかい男達ばかりだった。そんな奴らに囲まれたら、流石のシャノンだって、無傷ではいられないだろう。

 雷亜はピッチを上げて、奴らを追いかけた。すると、

「なにすんだよ!離せよ!!」

 聞き覚えのある声が森の中で木霊する。

「お前だろ!俺のスマホから写真を抜き取ったのは!!」

 達也とシャノンの声だった。

「なんのことだよ!俺、知らねぇよ!!」

 達也のパーカーを掴む、シャノンの姿が見えた。









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