Broken Arrows

蓮華空

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混乱

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「俺が……日本へ?」

 雷亜は頷いた。

「初めて会った時のように、一緒に日本中を歩き回るんだ!そして、気に入った場所を見付けたら、そこに住んで、俺は、焼き鳥屋をやりたい!!」

「やきとりや?」

 キョトンとするシャノンに、雷亜は頷いてみせた。

「そう!焼き鳥!!前に、シャノンが美味しそうに食べてたやつ。ネギは食べれなかったけど」

 そう言って、笑うと、シャノンも思い出したようで、「ああ、あれか!」と言って瞳の輝きが戻ってきた。

「思い出した?」

「ああ」

「あの時の僕らって、一番自由だったよね。お互い、心に傷を負って、自分の居場所を見付けられなくて苦しんでた。でも、それは、いつもの場所に、何とかして戻らなくちゃと、思っていたからだ。居場所がないところで、居場所を得ようとして必死だった。でも、一歩、そこから出て、シャノンと一緒に生きようとした時、俺はすごく心が軽くなった。だから、また、そうやって、心が軽く、明るくなる方向へ行きたいと思う。勉強して、大学に行って、良いところに勤めて、それなりの給料で、それなりに生きるって考えるより、俺は行きたい所へ行って、やりたいことを自由にやってみたい!海や山の自然の空気を吸って、この身体が、細胞ひとつひとつが、喜ぶことをするんだ!それを、一緒にやってみないか?」

 どうするかは勿論シャノンの自由だ。けれども雷亜はシャノンに来て欲しかった。あらゆる柵《しがらみ》を捨てて、二人だけで逃げた。幼い日の、あの頃の時間に、自分達が自分らしく生きるためのヒントがあったように思える。あの時を、もう一度再確認出来たら、シャノンの内部に蟠った、雷亜に対する罪悪感や、両親に対する想いも変化してくるのではないか?雷亜はそれに賭けてみたかった。

「どう?シャノン?」

 雷亜が問いかけると、今度は弛く微笑んで、「それも悪くない」と、言ってくれた。

「確かに、あの時の俺とお前は、全く言葉が通じなかったけど、一緒に居て、すごく心地よかった。まあ、幼かったせいか、時折、俺の方が情緒不安定でおかしな行動をしたけど、お前の言う通りさ。元の居場所に戻らなきゃならないという想いと、戻っても居場所なんかないという不安に苛まれていた。だから、そうだな。日本へ行ってみるのもいいかもしれない」














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