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2020年
ステイファーム3「宿泊棟」
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「ふふっ。ここで一休みしましょうか~」
皐月先生の先導により、一行は車内での長旅の疲れを癒すための宿泊施設へと到着した。
「大きい建物ですね~!!!」
「ここで働いている人が寝泊まりするところなのかなぁ~」
「ここが皐月ファームの宿泊施設ですかじゃ~!!!」
皐月ファーム内にある宿泊施設は、松野さんの予想通り、皐月ファームで働いている騎乗スタッフや厩舎スタッフ、事務員や獣医師達が寝泊まりしている施設なのだ。競馬ファンのヒロサダにとっては、皐月ファームの一つひとつの施設が初めてみるものばかりで、この宿泊棟もまたヒロサダの興味の対象の一つであった。
「ふふっ。ここのゲストルームを自由に使っていいみたいよ~」
宿泊施設の立派さに、入口に立ち止まって見惚れている高校生3人組を連れて、皐月先生は施設の中へと入っていった。
「中もすごいですじゃ~!!!」
「ほんと!!!」
「広いかなぁ~!!!」
一足その施設に入るやいなや、3人は思わず感動の声を上げた。さすがは日本屈指の競走馬育成牧場といったところか。「良い競走馬を育てるためにはスタッフの環境を充実させるところから」の信念を持つファーム長の皐月父により、充実した宿泊施設になっているのだ。
「ふふっ。ここね~」
広い施設内を進み、4人はゲストルームへと到着した。
「ここを松野たちが使っていいのかなぁ~!?」
「ひ、広いわ~!!!」
ゲストルームというだけあって、旅館程の部屋の広さを誇っている。お風呂とトイレが備えつけてある、20畳程のワンルームだ。
「ふふっ。広いでしょ~!!!皆、ここで一休みするといいわ~」
そう言って、皐月先生は3人分の布団を押し入れから引っ張り出してきた。
「ありがとうございますじゃ~。ワシはどこで休めばいいですかじゃ~???」
「ふふっ。ヒロサダ君。この3つの布団は、眞名井さんと松野さん。それからヒロサダ君の分よ~」
宿泊の際は、男女で部屋を分けることが小学校の修学旅行から常識だったヒロサダ。3人の乙女のことを考えればすぐに分かりそうなことだったが、固定概念により気付くことができなかった。
「わ、ワシが2人と一緒に寝るというのは……………。さ、皐月先生はどこで眠るんですかじゃ~???」
「ふふっ。私は隣に自分の部屋があるから、そこで眠るわ~!!!ヒロサダ君、私の心配ありがと!」
皐月先生の部屋もまた、この宿泊棟のあった。高校教師になって以降、戻ることがなかったこの皐月ファームの自分の部屋で、皐月先生は休むつもりなのであった。
布団を敷き終わり、ゲストルームから出ようとしている皐月先生に対し、2人の乙女は口を開いた。
「皐月先生!!!私は松ミョンと2人で休みたいです!」
「ま、松野も、まなりんと2人がいいかなぁ~!」
その2人の言葉に、皐月先生は少し驚いた。ヒロサダもまた、同様であった。
「私達、2人っきりで女子トークしたいっていうか~」
「松野達、後ろで仮眠をとっていたから、皐月先生にゆっくり休んでほしいかなぁ~」
2人の乙女の言葉に、顔を赤らめて喜びを秘めた皐月先生。
「じゃ、じゃあ…………、ヒロサダ君…。他に部屋もないし………私の部屋に来る???」
息を詰まらせながら、ヒロサダに目配せをし声をかけた皐月先生。
「ほ、他に部屋がないのであれば………仕方ないですじゃ~」
「じゃ、じゃあヒロサダ君………行きましょっか」
ヒロサダに布団を1セット持たせて、皐月先生はゲストルームを出た。ヒロサダがゲストルームを出るのを待っていた皐月先生は、無言のままヒロサダを連れて自分の部屋へと向かった。2人の雰囲気から、歳の差は感じられなかった。
「皐月先生、運転大変だったから、この時だけでもヒロサダ君と2人っきりの時間、過ごしてほしいわね~」
「松野もヒロサダ君と2人っきりになりたいけど……、皐月先生にはこんなステキな機会もらったんだから、今は我慢するかなぁ~」
「私だってヒロサダ君と2人っきりになりたいわよ~!!!今だけはヒロサダ君争奪戦は休戦しましょう」
「わかったかなぁ~。でもこの休憩が終わったら、松野もう我慢しないかなぁ~」
「私だって!!!」
2人の乙女は、ヒロサダと同じ空間に居ることができるチャンスを自ら手放すほど皐月先生に感謝していた。皐月先生もまた、そんな2人の意図を汲み取っていたのだ。
3人の乙女は、もうヒロサダを取りあうただの恋敵ではないようだ。
眞名井ちゃんと松野さん。ヒロサダと皐月先生。長距離移動を終えた4人は2人ずつ部屋に分かれ、これから疲れを癒すのである。
皐月先生の先導により、一行は車内での長旅の疲れを癒すための宿泊施設へと到着した。
「大きい建物ですね~!!!」
「ここで働いている人が寝泊まりするところなのかなぁ~」
「ここが皐月ファームの宿泊施設ですかじゃ~!!!」
皐月ファーム内にある宿泊施設は、松野さんの予想通り、皐月ファームで働いている騎乗スタッフや厩舎スタッフ、事務員や獣医師達が寝泊まりしている施設なのだ。競馬ファンのヒロサダにとっては、皐月ファームの一つひとつの施設が初めてみるものばかりで、この宿泊棟もまたヒロサダの興味の対象の一つであった。
「ふふっ。ここのゲストルームを自由に使っていいみたいよ~」
宿泊施設の立派さに、入口に立ち止まって見惚れている高校生3人組を連れて、皐月先生は施設の中へと入っていった。
「中もすごいですじゃ~!!!」
「ほんと!!!」
「広いかなぁ~!!!」
一足その施設に入るやいなや、3人は思わず感動の声を上げた。さすがは日本屈指の競走馬育成牧場といったところか。「良い競走馬を育てるためにはスタッフの環境を充実させるところから」の信念を持つファーム長の皐月父により、充実した宿泊施設になっているのだ。
「ふふっ。ここね~」
広い施設内を進み、4人はゲストルームへと到着した。
「ここを松野たちが使っていいのかなぁ~!?」
「ひ、広いわ~!!!」
ゲストルームというだけあって、旅館程の部屋の広さを誇っている。お風呂とトイレが備えつけてある、20畳程のワンルームだ。
「ふふっ。広いでしょ~!!!皆、ここで一休みするといいわ~」
そう言って、皐月先生は3人分の布団を押し入れから引っ張り出してきた。
「ありがとうございますじゃ~。ワシはどこで休めばいいですかじゃ~???」
「ふふっ。ヒロサダ君。この3つの布団は、眞名井さんと松野さん。それからヒロサダ君の分よ~」
宿泊の際は、男女で部屋を分けることが小学校の修学旅行から常識だったヒロサダ。3人の乙女のことを考えればすぐに分かりそうなことだったが、固定概念により気付くことができなかった。
「わ、ワシが2人と一緒に寝るというのは……………。さ、皐月先生はどこで眠るんですかじゃ~???」
「ふふっ。私は隣に自分の部屋があるから、そこで眠るわ~!!!ヒロサダ君、私の心配ありがと!」
皐月先生の部屋もまた、この宿泊棟のあった。高校教師になって以降、戻ることがなかったこの皐月ファームの自分の部屋で、皐月先生は休むつもりなのであった。
布団を敷き終わり、ゲストルームから出ようとしている皐月先生に対し、2人の乙女は口を開いた。
「皐月先生!!!私は松ミョンと2人で休みたいです!」
「ま、松野も、まなりんと2人がいいかなぁ~!」
その2人の言葉に、皐月先生は少し驚いた。ヒロサダもまた、同様であった。
「私達、2人っきりで女子トークしたいっていうか~」
「松野達、後ろで仮眠をとっていたから、皐月先生にゆっくり休んでほしいかなぁ~」
2人の乙女の言葉に、顔を赤らめて喜びを秘めた皐月先生。
「じゃ、じゃあ…………、ヒロサダ君…。他に部屋もないし………私の部屋に来る???」
息を詰まらせながら、ヒロサダに目配せをし声をかけた皐月先生。
「ほ、他に部屋がないのであれば………仕方ないですじゃ~」
「じゃ、じゃあヒロサダ君………行きましょっか」
ヒロサダに布団を1セット持たせて、皐月先生はゲストルームを出た。ヒロサダがゲストルームを出るのを待っていた皐月先生は、無言のままヒロサダを連れて自分の部屋へと向かった。2人の雰囲気から、歳の差は感じられなかった。
「皐月先生、運転大変だったから、この時だけでもヒロサダ君と2人っきりの時間、過ごしてほしいわね~」
「松野もヒロサダ君と2人っきりになりたいけど……、皐月先生にはこんなステキな機会もらったんだから、今は我慢するかなぁ~」
「私だってヒロサダ君と2人っきりになりたいわよ~!!!今だけはヒロサダ君争奪戦は休戦しましょう」
「わかったかなぁ~。でもこの休憩が終わったら、松野もう我慢しないかなぁ~」
「私だって!!!」
2人の乙女は、ヒロサダと同じ空間に居ることができるチャンスを自ら手放すほど皐月先生に感謝していた。皐月先生もまた、そんな2人の意図を汲み取っていたのだ。
3人の乙女は、もうヒロサダを取りあうただの恋敵ではないようだ。
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