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共同作業
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「でも、あんときは荷物載ってたやんか。今なら分からへんで」
北野君がそう意見したので、ものは試しでやってみることになった。
「せえの」
案外簡単に持ち上がった。
「このままいけるんじゃねえの?」
「うん、北野君。これなら持って帰れるかも。宝泉さんも内装さんもいいですか?」
「ああ」
「構わないよ」
僕も思ったより楽に持てたので、これなら家まで運べそうな気がした。
「じゃ、袋に詰めた荷物はあとで取りに来ることにして、これを先に集落まで運びましょう」
人数が揃ったときにしか運べないことを考えるとこっちを優先したほうがいいと僕は考えた。僕らは四人で息を合わせて、台車を持ったまま家へ向けて歩き出した。
しかし、百メートルほど進んだころであろうか、内装さんが早くも音を上げた。
「も、もう無理だ。ちょっと休ませてくれ」
そのまま手を離してしまいそうだったので、僕らは慌てて台車を地面に降ろした。
「ギブアップするのはええなあ。もうちょっと頑張れや」
宝泉さんは口は悪いが、決して責めてるわけではなさそうだ。どことなくユーモラスな言い方だった。本音を言えば、僕も限界が近かったのでここで休めてラッキーだった。
「まあ、しゃーないやろ。それにあっち見てみ」
北野君が指した方を見ると、樹々の間が狭くなっている場所が見えた。
「あそこは通れんやろな……」
宝泉さんは一目見て無理だと悟ったようだ。
「ええと、迂回路は……」
僕が探そうとすると、北野君がストップをかけた。
「もうええやろ。ここから回り道してもしんどいだけや。今日はとりあえず、ここに置いとこうや」
「賛成……」
内装さんがか細い声を出す。かなりへたっているようだ。
「そやな。そうしよう」
宝泉さんも了承したので、台車はその場に置いておくことにして、もう一度荷物を取りに場に戻ってから、それぞれ荷物を持ち帰った。
家に戻ると、とりあえず荷物を一箇所にまとめて置いた。これだけたくさんの物があると邪魔になるので整理が必要だ。
電気さんにも来てもらい、生果さんら女の人にも入ってもらって、夕食までの時間、手分けして荷物を分類整理した。
工具類などは作業場に。バケツ、コンテナなど収納運搬用具は外に出した。また、傘が20本にレインコートが10組、長靴も数足と、雨天時に使えるものがたくさんあったのは助かる。太陽光を利用して夜間に照らすガーデンライトもまとまった数が来ていて、実際には無いよりマシ程度の光量ではあるけれど、家の周囲や畑に設置することにした。
北野君がそう意見したので、ものは試しでやってみることになった。
「せえの」
案外簡単に持ち上がった。
「このままいけるんじゃねえの?」
「うん、北野君。これなら持って帰れるかも。宝泉さんも内装さんもいいですか?」
「ああ」
「構わないよ」
僕も思ったより楽に持てたので、これなら家まで運べそうな気がした。
「じゃ、袋に詰めた荷物はあとで取りに来ることにして、これを先に集落まで運びましょう」
人数が揃ったときにしか運べないことを考えるとこっちを優先したほうがいいと僕は考えた。僕らは四人で息を合わせて、台車を持ったまま家へ向けて歩き出した。
しかし、百メートルほど進んだころであろうか、内装さんが早くも音を上げた。
「も、もう無理だ。ちょっと休ませてくれ」
そのまま手を離してしまいそうだったので、僕らは慌てて台車を地面に降ろした。
「ギブアップするのはええなあ。もうちょっと頑張れや」
宝泉さんは口は悪いが、決して責めてるわけではなさそうだ。どことなくユーモラスな言い方だった。本音を言えば、僕も限界が近かったのでここで休めてラッキーだった。
「まあ、しゃーないやろ。それにあっち見てみ」
北野君が指した方を見ると、樹々の間が狭くなっている場所が見えた。
「あそこは通れんやろな……」
宝泉さんは一目見て無理だと悟ったようだ。
「ええと、迂回路は……」
僕が探そうとすると、北野君がストップをかけた。
「もうええやろ。ここから回り道してもしんどいだけや。今日はとりあえず、ここに置いとこうや」
「賛成……」
内装さんがか細い声を出す。かなりへたっているようだ。
「そやな。そうしよう」
宝泉さんも了承したので、台車はその場に置いておくことにして、もう一度荷物を取りに場に戻ってから、それぞれ荷物を持ち帰った。
家に戻ると、とりあえず荷物を一箇所にまとめて置いた。これだけたくさんの物があると邪魔になるので整理が必要だ。
電気さんにも来てもらい、生果さんら女の人にも入ってもらって、夕食までの時間、手分けして荷物を分類整理した。
工具類などは作業場に。バケツ、コンテナなど収納運搬用具は外に出した。また、傘が20本にレインコートが10組、長靴も数足と、雨天時に使えるものがたくさんあったのは助かる。太陽光を利用して夜間に照らすガーデンライトもまとまった数が来ていて、実際には無いよりマシ程度の光量ではあるけれど、家の周囲や畑に設置することにした。
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