30 / 35
自作品番外編
七夕ファンタジー<気まぐれな神様にイケメンをプレゼントされました>
しおりを挟む
※こちらは七夕のお題で書かせていただいたものですが、自作品カプのため自作品番外編で分類させていただきます。
+++
俺は大型スーパーにショッピングしに来たんだけど、トイレに行ったら元居た場所が分からなくなってリツキを見失ってしまった。
慌ててメッセージを送った後に、何とか出入口付近まで戻ってきた。
出入口前には七夕が近いせいか大きな笹が飾られていたので、迷った俺でも目についたからだ。
そわそわしていると、その笹の近くで待っていてと俺の心を先読みしたリプが返ってきた。
(迷子って……俺、一体何歳? オタクだから迷子?)
しょうもないことを考えながら、リツキに迷惑をかけないようにじっとしていることにした。
だけど、休日のせいか人が多いしレジも混んでそうでまだリツキはやってきそうにない。
俺の近くを通り過ぎた親子連れが、近くにあったテーブルへ近づいていく。
そのテーブルには各色揃えられた短冊がおいてあり、側にはマジックも色々置いてあった。
どうやら、女の子がお願い事を書きたいみたいでお母さんに手伝ってとお願いしている。
(俺も書いてみようかな? じゃあ、テーブルの端っこにお邪魔して……)
俺も青の短冊に黒のマジックで、ちょっとした願い事を書いてみる。
前から気になっていたことだったんだけど、リツキが言っている神様っていう存在が気になっていた。
リツキは元々俺の夢の中に現れた存在で、俺の妄想の全てが具現化された存在。
つまり、俺と正反対の性質を持ち合わせた『俺』だった。
流れ星にお願いしたら、その願いが叶って神様が俺のところにイケメンを配達してくれたっていう夢みたいな話なんだけど……アニメのようなご都合主義で、イケメンは俺を溺愛してくれて今もこの街で暮らしている。
リツキと自然にお付き合いをしているので、俺はリア充でもあるっていう未だに夢みたいな日々を送っていた。
(これでよし……っと。後は短冊を結んで……)
親子連れの邪魔はしないように、俺も短冊を結び終えて視線を上げる。
ちょうどカートを押したリツキがこっちに向かってきているのが見えた。
「サツキお待たせ! って、もしかしてまた願い事か?」
「あ、リツキ。ごめん。俺、役に立たなくって。願い事は内緒でお願いします」
「いや、サツキはいるだけで俺の癒し。でも、俺に隠し事? これはお仕置きだな」
悪戯っぽく笑うリツキを見ていると嫌な予感がする。
俺は何も見なかったことにして、行こう! と、リツキを促した。
+++
その夜、リツキの家でお泊りだったので手料理をごちそうになってからリツキからのあんなこんながあって漸く就寝したんだけど……俺は夢を見ていた。
「もしかしてもしかすると……これは俺のせいでこうなった?」
「サツキ、願い事ってコレだったのか? 一番厄介な願い事したな。俺も手に負えないのを呼び出すとは」
俺の側には何故かリツキもいて、俺たちは見渡す限りの夜空の上にふわふわと浮かんでいた。
夢だから何でもありなのかもしれないけど、下を見るとヒュッと心臓を掴まれるみたいな感覚がして怖くなる。
すぐに察してくれたリツキが俺を抱き寄せてくれた。
「おー! 早速見せつけてくれるー! 今回の新作も捗りそう!」
目の前で楽しそうに女の人が笑ってるんだけど、見た目は絵本なんかで見かける織姫さまっぽい。
俺は短冊に『リツキに会わせてくれた神様にお礼がしたいです』って書いたんだけど……目の前にいる人が神様なのかな?
「そうでーす! 君のことはよく見てたよサツキ君。お礼だなんて照れちゃうな」
「神様……ですよね? ええと、この度は俺の願いを叶えていただきまして……ありがとうございます」
「サツキ、そんな丁寧にしなくてもこの人は大丈夫だから。神様って言っても限定的な神様だし」
リツキが苦笑いしながら神様を見ると、神様はぐふふーと神様らしくない笑い方をする。
「私は腐った人たちの味方だからね。サツキ君は私の中での萌え率が高かったからサービスしちゃったのだ! その年齢でその見た目! 目立たないと言いながら実は可愛い顔しちゃってー!」
「神様はもう少し神様らしくした方がいいよ。サツキですらドン引きするレベルだから」
「リッちゃんは毒舌だなー? 生みの親なんだから、もう少し優しく……でも、ちょっとSっ気があるのも萌えー」
何だかやたら親しみやすい神様で安心したけど、俺とリツキを見つめる視線が違う意味でキラキラしてるのは気のせいだと思いたい!
コレ、すごく同族意識を感じるんですけど……俺の勘は間違っていないみたいだ。
「サツキ君の妄想力には感心感心! リッちゃんとするプレイの妄想も……」
「わぁぁぁーっ! 神様っ! 俺の心と妄想を読むのはやめて! 恥ずかしぬ!」
「あぁ……言わんこっちゃない。サツキ、お願い事が好きなのは分かったから、この人を呼び出すのだけはやめような」
サツキによしよしされている間も、モエモエキュンとか言われて居たたまれない。
妄想するなら俺とリツキ以外にしていただきたいと心の中で強く願った。
+++
俺は大型スーパーにショッピングしに来たんだけど、トイレに行ったら元居た場所が分からなくなってリツキを見失ってしまった。
慌ててメッセージを送った後に、何とか出入口付近まで戻ってきた。
出入口前には七夕が近いせいか大きな笹が飾られていたので、迷った俺でも目についたからだ。
そわそわしていると、その笹の近くで待っていてと俺の心を先読みしたリプが返ってきた。
(迷子って……俺、一体何歳? オタクだから迷子?)
しょうもないことを考えながら、リツキに迷惑をかけないようにじっとしていることにした。
だけど、休日のせいか人が多いしレジも混んでそうでまだリツキはやってきそうにない。
俺の近くを通り過ぎた親子連れが、近くにあったテーブルへ近づいていく。
そのテーブルには各色揃えられた短冊がおいてあり、側にはマジックも色々置いてあった。
どうやら、女の子がお願い事を書きたいみたいでお母さんに手伝ってとお願いしている。
(俺も書いてみようかな? じゃあ、テーブルの端っこにお邪魔して……)
俺も青の短冊に黒のマジックで、ちょっとした願い事を書いてみる。
前から気になっていたことだったんだけど、リツキが言っている神様っていう存在が気になっていた。
リツキは元々俺の夢の中に現れた存在で、俺の妄想の全てが具現化された存在。
つまり、俺と正反対の性質を持ち合わせた『俺』だった。
流れ星にお願いしたら、その願いが叶って神様が俺のところにイケメンを配達してくれたっていう夢みたいな話なんだけど……アニメのようなご都合主義で、イケメンは俺を溺愛してくれて今もこの街で暮らしている。
リツキと自然にお付き合いをしているので、俺はリア充でもあるっていう未だに夢みたいな日々を送っていた。
(これでよし……っと。後は短冊を結んで……)
親子連れの邪魔はしないように、俺も短冊を結び終えて視線を上げる。
ちょうどカートを押したリツキがこっちに向かってきているのが見えた。
「サツキお待たせ! って、もしかしてまた願い事か?」
「あ、リツキ。ごめん。俺、役に立たなくって。願い事は内緒でお願いします」
「いや、サツキはいるだけで俺の癒し。でも、俺に隠し事? これはお仕置きだな」
悪戯っぽく笑うリツキを見ていると嫌な予感がする。
俺は何も見なかったことにして、行こう! と、リツキを促した。
+++
その夜、リツキの家でお泊りだったので手料理をごちそうになってからリツキからのあんなこんながあって漸く就寝したんだけど……俺は夢を見ていた。
「もしかしてもしかすると……これは俺のせいでこうなった?」
「サツキ、願い事ってコレだったのか? 一番厄介な願い事したな。俺も手に負えないのを呼び出すとは」
俺の側には何故かリツキもいて、俺たちは見渡す限りの夜空の上にふわふわと浮かんでいた。
夢だから何でもありなのかもしれないけど、下を見るとヒュッと心臓を掴まれるみたいな感覚がして怖くなる。
すぐに察してくれたリツキが俺を抱き寄せてくれた。
「おー! 早速見せつけてくれるー! 今回の新作も捗りそう!」
目の前で楽しそうに女の人が笑ってるんだけど、見た目は絵本なんかで見かける織姫さまっぽい。
俺は短冊に『リツキに会わせてくれた神様にお礼がしたいです』って書いたんだけど……目の前にいる人が神様なのかな?
「そうでーす! 君のことはよく見てたよサツキ君。お礼だなんて照れちゃうな」
「神様……ですよね? ええと、この度は俺の願いを叶えていただきまして……ありがとうございます」
「サツキ、そんな丁寧にしなくてもこの人は大丈夫だから。神様って言っても限定的な神様だし」
リツキが苦笑いしながら神様を見ると、神様はぐふふーと神様らしくない笑い方をする。
「私は腐った人たちの味方だからね。サツキ君は私の中での萌え率が高かったからサービスしちゃったのだ! その年齢でその見た目! 目立たないと言いながら実は可愛い顔しちゃってー!」
「神様はもう少し神様らしくした方がいいよ。サツキですらドン引きするレベルだから」
「リッちゃんは毒舌だなー? 生みの親なんだから、もう少し優しく……でも、ちょっとSっ気があるのも萌えー」
何だかやたら親しみやすい神様で安心したけど、俺とリツキを見つめる視線が違う意味でキラキラしてるのは気のせいだと思いたい!
コレ、すごく同族意識を感じるんですけど……俺の勘は間違っていないみたいだ。
「サツキ君の妄想力には感心感心! リッちゃんとするプレイの妄想も……」
「わぁぁぁーっ! 神様っ! 俺の心と妄想を読むのはやめて! 恥ずかしぬ!」
「あぁ……言わんこっちゃない。サツキ、お願い事が好きなのは分かったから、この人を呼び出すのだけはやめような」
サツキによしよしされている間も、モエモエキュンとか言われて居たたまれない。
妄想するなら俺とリツキ以外にしていただきたいと心の中で強く願った。
0
あなたにおすすめの小説
あの部屋でまだ待ってる
名雪
BL
アパートの一室。
どんなに遅くなっても、帰りを待つ習慣だけが残っている。
始まりは、ほんの気まぐれ。
終わる理由もないまま、十年が過ぎた。
与え続けることも、受け取るだけでいることも、いつしか当たり前になっていく。
――あの部屋で、まだ待ってる。
2度目の恋 ~忘れられない1度目の恋~
青ムギ
BL
「俺は、生涯お前しか愛さない。」
その言葉を言われたのが社会人2年目の春。
あの時は、確かに俺達には愛が存在していた。
だが、今はー
「仕事が忙しいから先に寝ててくれ。」
「今忙しいんだ。お前に構ってられない。」
冷たく突き放すような言葉ばかりを言って家を空ける日が多くなる。
貴方の視界に、俺は映らないー。
2人の記念日もずっと1人で祝っている。
あの人を想う一方通行の「愛」は苦しく、俺の心を蝕んでいく。
そんなある日、体の不調で病院を受診した際医者から余命宣告を受ける。
あの人の電話はいつも着信拒否。診断結果を伝えようにも伝えられない。
ーもういっそ秘密にしたまま、過ごそうかな。ー
※主人公が悲しい目にあいます。素敵な人に出会わせたいです。
表紙のイラストは、Picrew様の[君の世界メーカー]マサキ様からお借りしました。
寂しいを分け与えた
こじらせた処女
BL
いつものように家に帰ったら、母さんが居なかった。最初は何か厄介ごとに巻き込まれたのかと思ったが、部屋が荒れた形跡もないからそうではないらしい。米も、味噌も、指輪も着物も全部が綺麗になくなっていて、代わりに手紙が置いてあった。
昔の恋人が帰ってきた、だからその人の故郷に行く、と。いくらガキの俺でも分かる。俺は捨てられたってことだ。
この胸の高鳴りは・・・
暁エネル
BL
電車に乗りいつも通り大学へと向かう途中 気になる人と出会う男性なのか女性なのかわからないまま 電車を降りその人をなぜか追いかけてしまった 初めての出来事に驚き その人に声をかけ自分のした事に 優しく笑うその人に今まで経験した事のない感情が・・・
シスルの花束を
碧月 晶
BL
年下俺様モデル×年上訳あり青年
~人物紹介~
○氷室 三門(ひむろ みかど)
・攻め(主人公)
・23歳、身長178cm
・モデル
・俺様な性格、短気
・訳あって、雨月の所に転がり込んだ
○寒河江 雨月(さがえ うげつ)
・受け
・26歳、身長170cm
・常に無表情で、人形のように顔が整っている
・童顔
※作中に英会話が出てきますが、翻訳アプリで訳したため正しいとは限りません。
※濡れ場があるシーンはタイトルに*マークが付きます。
※基本、三門視点で進みます。
※表紙絵は作者が生成AIで試しに作ってみたものです。
僕たち、結婚することになりました
リリーブルー
BL
俺は、なぜか知らないが、会社の後輩(♂)と結婚することになった!
後輩はモテモテな25歳。
俺は37歳。
笑えるBL。ラブコメディ💛
fujossyの結婚テーマコンテスト応募作です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる