金の林檎亭へようこそ〜なんちゃって錬金術師は今世も仲間と一緒にスローライフを楽しみたい! 〜

大野友哉

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三種のパウンドケーキとエリクサー

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 アルタジアの国王と、ガルシア帝国第一王子であるアシュールの会談がその日の夕方に、アルタジア王城の一室で行われた。
 
 その会談で、アニクとカイラの強制送還が決まった。
 アルタジアの法律で裁く事も検討されたが、国交もある程度ある一国の王子と王女である。
 後々のお互いの国益などを考えれば妥当な結論とも言えた。

 アイオライトに大きな痣を作り怪我を負わせた大男も、会談に参加していたラウルは最後まで納得がいかないようであったが国王がそれを諫め、一緒に強制送還されることとなった。

 アシュールはすぐにでも三人を国に返すよう執事のサイに命じ、信用できる配下に見張らせながら明日の内に城を出立させる手はずを整えた。

「ではそのように……。寛大なご配慮を賜り感謝申し上げます」
「よい。面を上げられよ」

 声をかけられ、アシュールはようやく頭を上げる。
 目の前のアルタジア国王に、アシュールは威厳に満ちていながらもとても穏やかな印象を受けた。

「さて、ここからは茶で飲みながら話をしようか。此度は誠に大変であったな」

 アルタジア国王が目くばせをすると、すぐに数人の給仕と共にキッチンワゴンが入ってきた。

「大変などととは……。ん……、この香りは?」

 漂う香ばしく甘い香りが、アシュールの鼻先をかすめる。

「アイオライト様がお作りになった、パウンドケーキでございます」
「ほぉ、アイオライトが作ったものか」
「はい。大変美味でございます」

 国王の質問に、横に控えていたギルベルクが答える。

 ポーションが効いたのか、昼前には目を覚ましたアイオライトが、何かする事がないかと勝手に厨房に入り込んで作ったもだそうだ。

——————

 その日は新しい菓子を作る職人が入る予定があったため、その職人と間違えられたまま腕試しと言う試験で作ったものが、目の前にあるパウンドケーキである。

 顔面蒼白で城中探し回っていたラウルがアイオライトを厨房で見つけた時には、料理長と夕飯のメニューについて楽しそうに話し込んでいた。

 アイオライトを探して厨房に来た時のラウルを、料理長は今でもこう語ると言う。

《あの時のラウル様は、そりゃぁもう必死で……、まぁ、今でも何かあれば、あの時と変わらない熱量で探し回るんだからなぁ。好きが過ぎると大変だな》

 ちなみに見つかったアイオライトは、そのままラウルの小脇に抱えられ部屋に戻っていったそうだ。
 
 それはまた別の話。

——————

「そうか。それは楽しみであるな。さ、ラウル、アシュール殿も」
「はい。頂戴いたします」

 アシュールには馴染みがないので、菓子なのかパンなのかわからないが、この香ばしい香りは夕食前だと言うのに物凄くそそられる香りである。
 さらに飲み物として、香りのよい紅い茶が注がれ、清々しい香りが室内を包んだ。
 
「しかし、アイオライトが見つかって本当によかったな」
「はい。無事とは言い難い状態で発見されましたが、それでも良かったです」
「背中の傷はもう良いのか?」
「ジョゼットが持っていた薬をすぐに飲ませましたので。しかし、それまでの痛みを思うと……」
「そうであるな」

 アシュールは見ていないが、アイオライトの背中には酷い痣ができていたと言う。
 始めから男と間違えられており、手加減などはされなかったようだ。
 自分の弟妹のしたこととはいえ、本当に申し訳なく感じて、会う機会があれば自らも謝りたいと思っている。

「しかし、あの娘の事を国王陛下もご存知なのですね?」
「知っているも何も、アイオライトはこの国の最高位冒険者の娘で、そのなんだ……」

 そう言うと、国王が室内を一度見渡した後、横に座るラウルを見た。
 
 確かに……。あの場で見せたラウルの怒りは全てアイオライトのためのものであり、さらに馬車から助け出した時には砂糖菓子よりも甘い笑顔を向けて会話していたのをアシュールは思い出した。

 アイオライトと呼ばれた少年のように見える少女は、一般人とのことだが、アルタジアは婚姻などに関して比較的大らかだと聞いている。
 ラウルとアイオライトとはそういう仲なのだろう、とアシュールは合点がいって一人頷いた。
 
「さぁ、いただきましょう」

 我慢できなかったのか、そう言ってラウルはパウンドケーキを食べ始めた。
 ゆっくり口に運んでじっくり味わった後、ちらりと給仕を見て微笑んでいた。
 アシュールからは距離もあり表情までは分からないが、その給仕は特に気にした様子もなく、静かに仕事を進めている。

 しかし、そこまで美味しいものかと、アシュールも出された菓子に手を伸ばす。

 三種類とも味が違うのだろうか。香りがすべて違う。

 一つ目に食べたものはグルトーネとレモンの味で、爽やかな風味で食べやすい。
 レモンの皮が入っているのだろうか。たまに口の中で爽快な酸味と微かな苦味が口に広がるのも面白い。

「これはなんとも爽やかですね。少しだけ苦味がある皮がアクセントになって、なんともクセになりそうです」
「それはよかった。こちらのものは……貴国ではペポ、南瓜が入っています。我が国では秋の味覚の一つです」
「ペポ! 我が国ではあまり食べられていないので、私もほとんど食べた事がないのですが……。ここまで濃厚でいて、しかし優しい甘みがあるとは」
「貴国とは品種が違うのかもしれませんね」

 ずっしりとした食感で濃厚な南瓜の甘みを味わえる逸品になったと、何故かラウルが嬉しそうに説明をしているのが、アイオライトを暗に自慢しているようで微笑ましい。
 
「さて、三つ目は、これは紅茶が練り込んであるな?」

 国王の言う紅茶とは出されている茶の名前だろうか。
 鼻を近づけると一緒に出されたお茶の葉が練りこまれているようで、これもまた香りが良い。

 ぱくりと口に放り込むと、芳醇な茶葉が品よく香る。しっとりしているのにほろりと口の中でほどけるのに外側のさっくりした触感がたまらない。

「これはまた……、ペポともレモンとも違う……。さらにこの香りは癒されますね」
「確かに紅茶は香りがいいので、落ち着きたい時にいいですね」
「この紅茶と言う茶葉は、アルタジアの輸出品の中では見た事がありませんが、外には出していないのですか?」
「紅茶は……アイオライトのオリジナルで……」
「そうでしたか。では輸入できるように大量生産などは?」

 かなり気に入ったので、何とか少しだけでも手に入れたいとアシュールは聞いてみたのだが、ラウルの歯切れは悪い。

「大量生産は、出来ないと思います。店と自分で飲むために作っていて……」

 視線が泳ぐその先、先ほどの給仕が口をパクパクとさせてラウルに何かを伝えようとしている。

「少しならお譲りできる、かもしれませんがお売りするほどはありませんね」

 言い切った満足感からか、ラウルもその給仕も何故だかほっとした顔をしている。
 アシュールはじっとその給仕を観察すると、瞳が黄金に輝いていた。あの時の少年のような少女、アイオライト本人がこの場に潜り込んでいたようだ。

「えっと、君、昨日の……」

 ぎくりと肩を揺らすと、観念したのかえへへと人懐っこい顔で笑って振り向いた。

「こんにちわ、です。アイオライトと申します」
「ばれちゃったね。アオ」
「ですね。給仕服も男性用ですし、目元も見えないように頑張ったんで、バレないと思ってたんですが……」
「わからないはずないよ」

 まただ。

 アシュールは、アイオライトの名を呼ぶラウルの声と表情が何とも言えず、幸せそうに見える。

「流石にわかるであろうに。途中で笑いそうになっだぞ。アイオライト。して、もう傷は良いのか?」
「はい。もう大丈夫です。ご心配おかけしてすみません。それから黙って部屋に入って申し訳ありません。どうしてもパウンドケーキの感想が聞きたくて」
「元気になったのならよいのだ。入室はギルベルクが許可したのであろう? それに大事な話は終わっておるしな。しかしこれは美味であるぞ。アイオライト」

 アルタジアの国王ですら、自分の娘を見るように穏やかな顔をしてアイオライトと話をしている。

「パウンドケーキを作ったのは成り行きでしたが、食べてくれる人が元気になれるように願って作りました。少しは疲れは取れましたか?」
「アシュール殿、適度な甘みは脳や身体をリラックスさせてくれるのですよ」

 そう言って、ラウルは一度アイオライトを呼び何か小声で話しかけると、ハッとしたような顔をしてごめんなさいと言っているのが聞こえた。
 何がごめんなさいなのかはアシュールには分からなかったが、製法に知られたくないものでもあるのかもしれない。さすがにそれならば聞くことはしまい。

「そうですか。紅茶はもし手に入ればと思ったのですが、独自の製法がきっとあるのでしょう。仕方ありませんので今回はあきらめるとします。次に機会があれば是非」

 アイオライトにそう言うと、とてもいい笑顔ではいと返事を返してきた。

「店に帰れればあるんですけれど……」

 ちらりとラウルを窺うように見るが、アイオライトをまだ帰す気はないのか知らないふりでそっぽを向いている。
 その視界に入ろうと色々な方向に移動するアイオライトが面白くて、アシュールはついつい笑い声をあげてしまった。

「失礼いたしました。ついあなたの行動が面白くて」
「ラウルが意地悪するからですよ! アシュールさんに笑われちゃったじゃないですか!」
「アシュール殿に笑われても別にいいだろ?」

 ラウルが少しだけ冷えた目をアシュールに向けた気がしたが……気のせいか。

 すぐに穏やかな笑みを浮かべてアイオライトと楽しそうに話を進めている。

「これ、ラウル。アシュール殿の前であるぞ。あまりアイオライトと遊んでばかりではいかん」
「はい。申し訳ございません。ほら、アオ、感想は聞いただろ? 体も心配だし、今日はもう部屋に戻って?」
「みんな心配性ですね。エリクサー飲んでもう元気いっぱいですよ?」
「アオっ!」

 アシュールは飲んでいた紅茶の香りを楽しんでいたが、カップを落としそうになる名称を聞いた。

「エリクサー……ですか?」

 アルタジアの国王とラウルは目を伏せ、アイオライトは一瞬きょとんとした顔をした後、気まずい顔をしてラウルに近づいて後ろに隠れた。
 いや、隠れても丸見えなので、全く意味をなさないが。

「エリクサーといいましたね」

 もう一度アシュールは念押しをするように国王とラウルに問う。

「アシュール殿、ここだけの話にしてもらいたいのだが良いか」

 アルタジアの国王が意を決したように問う。

 もちろん否やはない。
 アシュールは大きくうなずいて、国王の言葉を待った。
 ラウルはアイオライトを後ろにしたまま、何故か臨戦態勢をとっている。

「そこのアイオライトが、エリクサーを作れるのだ。すでにラウルの鑑定魔法で本物であると確定している」

 病気の王妃が急に元気になったのも、そのエリクサーを知らないうちに口にしたからだという。
 信じられない事を聞き、アシュールは上手く言葉が出ないでいた。

「各国でも失われたと聞いていた、錬金術でその製法を復活させたという事でしょうか」
「いや、我が国に伝わる錬金の魔法を使うのだ。錬金術での製法復活ではない」
「誰にでも作れる、と言うわけではないと言うわけですね。では、アイオライト殿が攫われたときにラウル殿が動揺されたのも分からなくもありません。国の宝ともいえる魔法を使う者が攫われたのですから」
「魔法を使えるかどうかは関係ありません。俺はただアオの事が大事で……」

 自分の後ろに隠す様にアイオライトを守っているその顔は、どうにも勇敢だ。

「すまない。そうですね。関係ありませんね。しかしエリクサーを作れると言うのは聞き捨てなりません。この国だけで独占するおつもりですか?」
「作れるのは今のところ彼女だけである。一人で作るものを他国に分けるのは難しいであろう」
「確かに……。後ろ盾は? 王家が後ろ盾になるのですか?」
「そうあれればいいと思うのだが、他国にこの話が漏れると思っておらなんだ。議論を先延ばしにしておったのが悪いのだが、まだはっきり決めておらぬ」

 アイオライトは何が何だか分からない顔で、ラウルの後ろから顔を出して

「一日五、六本ぐらいなら作れますよ?」

 と何でもないような顔をして言ってきた。

「そういう事ではありませんよ、アイオライト殿。この情報がもし漏れたら今度はアニク達に攫われた時よりも酷い目に遭うかもしれません。ご両親が貴族ではないとしたら、強い貴族に後見人についてもらうか、大貴族と婚約か結婚でもしないと」
「結婚!!!」

 何をそんなにびっくりすることがあるのだろうか。
 ガルシア帝国でも一般市民も二十歳頃には結婚や婚約ぐらいはするものだ。

「そうだよ。アオにはまだ結婚は早いと思う。まずは婚約から……」
「そうですよ! じ、自分、まだ結婚なんて考えられません」
「ちょっと待って、少しぐらい考えてくれてもいいとは思う」
「誰と結婚するって言うんですか? 父さん?」
「なんで俺じゃなくてヴィンス!?」

 ラウルもアイオライトも焦りすぎて何を話しているのかわかっていないようだ。
 特にラウルは自分の願望が口から出てしまっている。

「ラウル殿もアイオライト殿も、なにもそこまで慌てなくても。それにお二人はそういう仲ではないのですか?」
「まだ、違う……。それにアオはまだ十七だよ。俺だってまだ十八だ。」
「いや、ラウル殿の年齢は関係ないでしょう」

 アシュールは、目を白黒させて後半話を聞いていなかったアイオライトの顔を見ると、ラウルが少し可哀そうに見えてきた。
 ラウルは間違いなくアイオライトの事を好きなのはわかる。
 しかし、アイオライトがラウルに恋心を抱いているようにも見えるのだが、どうにもアシュールには読み取り切れない。

「アシュール殿、今俺の事、可哀そうだと思っただろ?」
「……思っていませんよ」

「二人とも待て。アシュール殿にはここだけの話としてもらうと約束したであろう。後見人や婚約についてはアイオライトの気持ちが一番大事であろう。急がず決めていけばよい。それまでは王家が後ろ盾となろう。さて、色々あったが、式典まではまだ時間はある。また話す機会を設けようぞ。ユクタ殿と城でゆっくりと過ごされよ」

 そう言って国王は話に区切りをつけ、解散を告げた。

 アシュールはその時に、小さくつぶやくアイオライトの声を拾った。

「ラウルは推しで親友だから……」

 推しが何か、アシュールは知っている。
 ガルシア帝国では、好きな役者をとにかく応援したい、誰かに強く薦めたいなどと言う風に使われており、好きよりも強い愛を感じさせる言葉である。

 推しているラウルを好きになりそうで困っているのだろう、と推測する。
 眉間にしわを寄せているラウルに、アシュールは告げる。

「安心していいと思います。まとまる時はまとまりますよ。ラウル殿」
「何が?」

 何がとは言うまい。
 
 アニクとカイラに振り回されて、アルタジアに迷惑をかけてしまったが、この二人を見守りつつ、エリクサーをなんとか自国に持って帰れるように一か月過ごそう。
 アシュールは、早めにこの国について良かったと今日初めて思えたのであった。
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