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第九節 〜遷(うつり)・彼是(あれこれ)〜
103 心がせく 2
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102 103 104は“ひと綴りの物語”です。
戦いは階上へ。
《その2》
ご笑覧いただければ幸いです。
※注
白い◇は場面展開、間が空いた印です。
―――――――――
受け入れるな、お前が死ねばこの子供も死ぬぞ!
お前が右腕に抱える子供はお前に寄生する形で何とか命を繋ぎ止めている。焼き爛れた皮膚がお前の肌と癒着して今直ぐ引き離すことも出来ない。ただ逆に肉体の一部となっているからこそ、そこから効率よくお前の“冷却”と魔力を享受する事で何とか生き永えられている。パスが通っている。
良く聞け。子供の命はもう尽きそうだ。相当に弱っている。ただ俺の治癒の魔法は使えない。干渉力が大きすぎて逆に耐えられそうにない。何より、俺の魔力を受け取ろうとしない。
お前と子供たちに何があったかは知らない。経緯も知らない。だからこそ判る。もう誰の、パスが通ったお前以外の魔力を受け取ろうとはしない。判るか? お前しか子供を救うことは出来ないんだ」
その瞬間にサチの瞳がグワッと見開き意識が覚醒する。
「だがお前の命も尽きかけている。残念ながら俺の治癒の魔法でも、サチを一瞬で治すことは出来ない。お前もやはり耐えられない程に衰弱している。少しずつゆっくりと治していく必要がある。だから最初にお前と俺でパスを通す。パスを通せば常に俺から魔力が供給され、治癒の魔法もその魔力に載せる事が出来る。
俺の魔力はお前の魔女の“核魔融合炉”で自分の魔力に変換し、子供に治癒の魔法と共に送るれ。それで子供も救かる。だだ、全ては俺とパスを通す事が大前提だ。
お前は相当嫌がっていたが、ここは子供を救ける為と思って我慢しろ。いいか、我慢してくれ。お願いだ。受け入れてくれ」
俺はサチの顔色を伺う。ちょっと表情筋が動いた気がしたが大丈夫と言うことか? サチは俺とパスを通すことを最後まで拒否していた。その気持ちは判る。随分イジメてきたし、得体のしれない気味が悪いと思っている者とは誰だって距離を置きたいだろう。キモオタな自覚はある。実際に元世界では増量されたキモオタ・オン・モブをやっていた。ハナが珍しいのだ。
「いいか。拒否するなよ。拒否されると失敗するからな。……いいって事だよな。よし。沈黙は肯定と取る。子供の為だから。後で怒るなよ。……では先ず最初に治癒と体力増強のポーションを飲め。身体が疲労し過ぎてパスを通す為の体力も無いからな」
二本のポーションを差し出すがサチの手はピクリとも動かない。そうか。そこで栓を抜き唇に持って行って傾けるが、溢れるだけで嚥下する体力もないようだった。
どうしようかと思い悩む僅かな時間さえも唐突に失う事態が起こる。子供とサチの身体から急速に生命力が抜ける。不味い。サチの顔が歪む。本当に不味いことに彼女は自らの生命活動分を含めて全てを魔力に変え子供に送ろうとしている。勘弁してくれ。
サチの唇が動き「……エリエ、ル、さま……」
「そうだ、パスが通って治療が進めば俺はハナのところに行ける。だからこれはハナの為でもある。わかったな。今から行う事は医療行為だからな。後でブーブー言うなよ。それとハナには絶対秘密だ。わかったな」
実は、相当焦っている。サチも気付いたこと。
サチとハナの間にはパスが通っており、サチが知ると嫌がるだろうから黙っていたがサチを経由してほんの僅かだが俺の魔力も流れている。実はそれが二人がまだ生き永らせていた源泉だった。それが、サチとハナのパスが突然途切れた。
何故判るのか。あれほど確かだった俺とハナのパスも途切れたから。突然。もう、どこを探しても見つからない。
だからサチもハナを案じ、呟いたのだろう。
もう時間がない。いや。時間はまだ本当に残っているのか? ハナが心配だ。でもサチも子供も放ってはおけない。
最後の手段を取る。俺は二本のポーションを口に含み、そのままサチのカサついた唇と重ね、流し込む。ポーションを俺の魔力の呼び水としてそのままパスを通す作業を行う。
本当は間を置きたかったがそんな事も言ってられない。慎重に。少しずつ。壊さないように。高所から細く細く揺らさぬ様に垂らし注ぐように。焦らずに。唇が少し潤いを取り戻し、僅かに動く。おお、上手く行きそう。拒否はしないでくれている。そのまま俺の魔力を注ぐ。そっと。少しずつ量を増やしながら。
唇を離す。その唇が残念そうにすぼめられたのは錯覚か。錯覚だな。でも何時ものゴミムシを見るような険はその瞳からは見られず、代わりに静かに細め、今にも瞳を閉じようとする。
不味いか? まだ安定には程遠いか。ここで気を失い、今までサチ自身を支えていた気力が途絶えれば、彼女も子供も終る。
もう一度唇を重ねる。うん? 迎え入れる様に動いたような。錯覚だな。何故なら、すうーっと、ハナの瞳から涙が流れる。
えっと、泣くほど嫌なのかな。まずいな。もう少し我慢してくれ。でもあれだな。全てが終わった後にボコボコにされるな。たぶんハナにも言いつけるな。秘密にしてってお願いしたけど、たぶんダメかな。あーあ、ハナの折檻はキツイんだよな。
サチの唇が貪るように動く。
そうだ。がんばれ。どんなに嫌っていてもまずは俺の魔力を受け入れ、生きる事を、子供を救う事を選んでくれたのだろう。ありがとう。
ごめんな、こんなキモオタで。
そんな事を思いながらサチの身体にゆっくりと少しずつ、壊さないように魔力を注ぎ込む。内心の焦りを抑えながら。慎重に。
僕の魔力がサチの体中に染み込んでいくのが判る。そして魔女の変換“核魔融合炉”で変換された魔力と治癒魔法が子供に流れ込む。染み渡っていく。
腕の中で三人の生命が紡ぐ心音を、僕は確かに聴いている。
僕とサチの間に太く確かなパスが通った事を僕は嬉しく思う。
ハナ、サチはもう大丈夫だ。すぐに行くよ。
ほぼ裸の三人をそのままというのは忍びなく、投げ捨てられていたサチの黒コートを掛けてやる。火傷に安易に布を被せる行為は熱が籠もったり癒着の恐れがあってどうかと思ったが、サチのコートは冷却効果が備わった魔導具だった。
俺に出来ることは今はこのぐらいだろう。
「ごめんな、サチ。もっと付いててやりたいけど。そろそろハナのところに行くよ。待ってろよ。サクッとハナを連れて戻って来るからさ」
ああ、俺に出来ることがもう一つあった。死なないことだ。俺が死ねば魔力の供給が途絶える。途絶えたらサチも子供も死ぬ。そんな事を改めて考えてしまうほど抉られた、ハナがいるであろう穴の向こうがヤベー感じだった。
◇
「おじゃぁましまーす」
元気に挨拶しながら入室する。それに対して綺麗な透き通るような声が出迎えてくれた。日本語で。
「いらっしゃい、待ってたわよ。いま玄関が壊れてて、バタバタしてるんだけど、構わないわよね」
室内に入るととても大きい横長の正面、大きな窓が並ぶその前に置かれた唯一の家具である大きな執務机に寄りかかった、金色モップ型の肩章が付いた派手な白い服を着た女性がいた。左肩に巻かれた青い布を此れ見よがしに前に出す謎アピール。とても誇らしそうに顔を輝かせていた。
「アニメのコスプレなのよ。褒めてほしいんでしょ。でも如何せんママ・ラスボスバージョンに強制変換させらてるのがミソ」
「ハナ、ダメだよ偏見は。世の中には熟女好きな方も一定数いらっしゃるんだよ。マーケットだってなかなか。侮っちゃいけない」
「フフ、庇ってくれてアリガト、でもここは素直に褒めてくれて欲しかったな。お姉さん悲しいな。本当にこれ苦労して一週間も掛けちゃったんだよ。貴方達に自慢したくて。色んな意味で。
で、どうするの。お嬢さんは口は達者だけどもう死んじゃいそうだし……。
やっぱりココは様式美に則ってウザけど魅力爆発なキレイ系敵キャラを無視してヒュッと消えて、『瀕死ヒロインちゃん』の元にスパンって、既にお姫様抱っこで助けてるとか?
やぱっりヒュッと消えてその美人で可憐な敵キャラな私に目にも止まらないワンパン入れて、その隙に颯爽と王子様チックに救けるとか? どっちがいいかな? どっちにするの?」
僕は肩を窄めることで答える。正直、どっちも出来るイメージが湧かない。ってか、不味いだす。
―――――――――
お読み頂き、誠にありがとうございます。
よろしければ次話もお楽しみ頂ければ幸いです。
戦いは階上へ。
《その2》
ご笑覧いただければ幸いです。
※注
白い◇は場面展開、間が空いた印です。
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受け入れるな、お前が死ねばこの子供も死ぬぞ!
お前が右腕に抱える子供はお前に寄生する形で何とか命を繋ぎ止めている。焼き爛れた皮膚がお前の肌と癒着して今直ぐ引き離すことも出来ない。ただ逆に肉体の一部となっているからこそ、そこから効率よくお前の“冷却”と魔力を享受する事で何とか生き永えられている。パスが通っている。
良く聞け。子供の命はもう尽きそうだ。相当に弱っている。ただ俺の治癒の魔法は使えない。干渉力が大きすぎて逆に耐えられそうにない。何より、俺の魔力を受け取ろうとしない。
お前と子供たちに何があったかは知らない。経緯も知らない。だからこそ判る。もう誰の、パスが通ったお前以外の魔力を受け取ろうとはしない。判るか? お前しか子供を救うことは出来ないんだ」
その瞬間にサチの瞳がグワッと見開き意識が覚醒する。
「だがお前の命も尽きかけている。残念ながら俺の治癒の魔法でも、サチを一瞬で治すことは出来ない。お前もやはり耐えられない程に衰弱している。少しずつゆっくりと治していく必要がある。だから最初にお前と俺でパスを通す。パスを通せば常に俺から魔力が供給され、治癒の魔法もその魔力に載せる事が出来る。
俺の魔力はお前の魔女の“核魔融合炉”で自分の魔力に変換し、子供に治癒の魔法と共に送るれ。それで子供も救かる。だだ、全ては俺とパスを通す事が大前提だ。
お前は相当嫌がっていたが、ここは子供を救ける為と思って我慢しろ。いいか、我慢してくれ。お願いだ。受け入れてくれ」
俺はサチの顔色を伺う。ちょっと表情筋が動いた気がしたが大丈夫と言うことか? サチは俺とパスを通すことを最後まで拒否していた。その気持ちは判る。随分イジメてきたし、得体のしれない気味が悪いと思っている者とは誰だって距離を置きたいだろう。キモオタな自覚はある。実際に元世界では増量されたキモオタ・オン・モブをやっていた。ハナが珍しいのだ。
「いいか。拒否するなよ。拒否されると失敗するからな。……いいって事だよな。よし。沈黙は肯定と取る。子供の為だから。後で怒るなよ。……では先ず最初に治癒と体力増強のポーションを飲め。身体が疲労し過ぎてパスを通す為の体力も無いからな」
二本のポーションを差し出すがサチの手はピクリとも動かない。そうか。そこで栓を抜き唇に持って行って傾けるが、溢れるだけで嚥下する体力もないようだった。
どうしようかと思い悩む僅かな時間さえも唐突に失う事態が起こる。子供とサチの身体から急速に生命力が抜ける。不味い。サチの顔が歪む。本当に不味いことに彼女は自らの生命活動分を含めて全てを魔力に変え子供に送ろうとしている。勘弁してくれ。
サチの唇が動き「……エリエ、ル、さま……」
「そうだ、パスが通って治療が進めば俺はハナのところに行ける。だからこれはハナの為でもある。わかったな。今から行う事は医療行為だからな。後でブーブー言うなよ。それとハナには絶対秘密だ。わかったな」
実は、相当焦っている。サチも気付いたこと。
サチとハナの間にはパスが通っており、サチが知ると嫌がるだろうから黙っていたがサチを経由してほんの僅かだが俺の魔力も流れている。実はそれが二人がまだ生き永らせていた源泉だった。それが、サチとハナのパスが突然途切れた。
何故判るのか。あれほど確かだった俺とハナのパスも途切れたから。突然。もう、どこを探しても見つからない。
だからサチもハナを案じ、呟いたのだろう。
もう時間がない。いや。時間はまだ本当に残っているのか? ハナが心配だ。でもサチも子供も放ってはおけない。
最後の手段を取る。俺は二本のポーションを口に含み、そのままサチのカサついた唇と重ね、流し込む。ポーションを俺の魔力の呼び水としてそのままパスを通す作業を行う。
本当は間を置きたかったがそんな事も言ってられない。慎重に。少しずつ。壊さないように。高所から細く細く揺らさぬ様に垂らし注ぐように。焦らずに。唇が少し潤いを取り戻し、僅かに動く。おお、上手く行きそう。拒否はしないでくれている。そのまま俺の魔力を注ぐ。そっと。少しずつ量を増やしながら。
唇を離す。その唇が残念そうにすぼめられたのは錯覚か。錯覚だな。でも何時ものゴミムシを見るような険はその瞳からは見られず、代わりに静かに細め、今にも瞳を閉じようとする。
不味いか? まだ安定には程遠いか。ここで気を失い、今までサチ自身を支えていた気力が途絶えれば、彼女も子供も終る。
もう一度唇を重ねる。うん? 迎え入れる様に動いたような。錯覚だな。何故なら、すうーっと、ハナの瞳から涙が流れる。
えっと、泣くほど嫌なのかな。まずいな。もう少し我慢してくれ。でもあれだな。全てが終わった後にボコボコにされるな。たぶんハナにも言いつけるな。秘密にしてってお願いしたけど、たぶんダメかな。あーあ、ハナの折檻はキツイんだよな。
サチの唇が貪るように動く。
そうだ。がんばれ。どんなに嫌っていてもまずは俺の魔力を受け入れ、生きる事を、子供を救う事を選んでくれたのだろう。ありがとう。
ごめんな、こんなキモオタで。
そんな事を思いながらサチの身体にゆっくりと少しずつ、壊さないように魔力を注ぎ込む。内心の焦りを抑えながら。慎重に。
僕の魔力がサチの体中に染み込んでいくのが判る。そして魔女の変換“核魔融合炉”で変換された魔力と治癒魔法が子供に流れ込む。染み渡っていく。
腕の中で三人の生命が紡ぐ心音を、僕は確かに聴いている。
僕とサチの間に太く確かなパスが通った事を僕は嬉しく思う。
ハナ、サチはもう大丈夫だ。すぐに行くよ。
ほぼ裸の三人をそのままというのは忍びなく、投げ捨てられていたサチの黒コートを掛けてやる。火傷に安易に布を被せる行為は熱が籠もったり癒着の恐れがあってどうかと思ったが、サチのコートは冷却効果が備わった魔導具だった。
俺に出来ることは今はこのぐらいだろう。
「ごめんな、サチ。もっと付いててやりたいけど。そろそろハナのところに行くよ。待ってろよ。サクッとハナを連れて戻って来るからさ」
ああ、俺に出来ることがもう一つあった。死なないことだ。俺が死ねば魔力の供給が途絶える。途絶えたらサチも子供も死ぬ。そんな事を改めて考えてしまうほど抉られた、ハナがいるであろう穴の向こうがヤベー感じだった。
◇
「おじゃぁましまーす」
元気に挨拶しながら入室する。それに対して綺麗な透き通るような声が出迎えてくれた。日本語で。
「いらっしゃい、待ってたわよ。いま玄関が壊れてて、バタバタしてるんだけど、構わないわよね」
室内に入るととても大きい横長の正面、大きな窓が並ぶその前に置かれた唯一の家具である大きな執務机に寄りかかった、金色モップ型の肩章が付いた派手な白い服を着た女性がいた。左肩に巻かれた青い布を此れ見よがしに前に出す謎アピール。とても誇らしそうに顔を輝かせていた。
「アニメのコスプレなのよ。褒めてほしいんでしょ。でも如何せんママ・ラスボスバージョンに強制変換させらてるのがミソ」
「ハナ、ダメだよ偏見は。世の中には熟女好きな方も一定数いらっしゃるんだよ。マーケットだってなかなか。侮っちゃいけない」
「フフ、庇ってくれてアリガト、でもここは素直に褒めてくれて欲しかったな。お姉さん悲しいな。本当にこれ苦労して一週間も掛けちゃったんだよ。貴方達に自慢したくて。色んな意味で。
で、どうするの。お嬢さんは口は達者だけどもう死んじゃいそうだし……。
やっぱりココは様式美に則ってウザけど魅力爆発なキレイ系敵キャラを無視してヒュッと消えて、『瀕死ヒロインちゃん』の元にスパンって、既にお姫様抱っこで助けてるとか?
やぱっりヒュッと消えてその美人で可憐な敵キャラな私に目にも止まらないワンパン入れて、その隙に颯爽と王子様チックに救けるとか? どっちがいいかな? どっちにするの?」
僕は肩を窄めることで答える。正直、どっちも出来るイメージが湧かない。ってか、不味いだす。
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よろしければ次話もお楽しみ頂ければ幸いです。
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