最強転生者が神になるまで

甲斐源氏

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エルフの少女ローザ登場

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 体の一部を欠損し、重い病にかかったエルフの少女を奴隷商人から買い取ったオレは、他の人間に見られないように街の外に転移することにした。


「ミレイ。オレはお前が旅に同行することを許可した。秘密は厳守だ。約束したよな。」

「わかってるにゃ。」

「ならオレの腕に捕まれ。」


 ミレイがオレの腕を掴んだ。ミレイの大きな胸がオレの腕に当たる。柔らかい感触だ。オレはエルフの少女を抱えて、そのまま街の外の森に転移した。ミレイは急に景色が変わって目を白黒させている。


「どうしたにゃ? 何が起こったにゃ?」

「転移したんだよ。」

「転移にゃ~?!」

「ミレイ。秘密は守れよ!」

「わかってるにゃ。でも、ケンは何者にゃ?」


 オレはミレイを無視して、エルフの少女を地面に降ろした。そして魔石を手に持ち『ヒール』を発動した。だが、様態がよくならない。しかも欠損した手はそのままだ。


「ケン。やっぱり無理にゃ。」


“リン。この子を助けたい。この子を治したい。何か方法はないか?”

“ないことはないですが。ただ、この魔法は究極の聖魔法です。今のマスターに使えるかどうかわかりません。”

“無理でもいい。教えてくれ! リン! 目の前に苦しんでいる者がいるんだ! 何とかしたいんだ!”

“ならば、『リカバリー』を使ってください。やり方は教えます。”

“ありがとう。リン。”


 オレの頭の中に魔法と発動方法が浮かんでくる。オレは自分の魔力を右手に集中させた。そして、一気に魔力を解放する。


「ミレイ。もう一度やってみるよ。」


『リカバリー』


 すると、エルフの少女の身体が眩しく光り出す。そして、その光からは温もりが感じられた。少女を見ると、顔色がどんどん良くなり、欠損した手がどんどん元に戻っていく。やがて光がおさまると、少女が目開けた。


「間にあって良かった。もう大丈夫だ。心配ない。」

「ありがとう。お兄ちゃんが助けてくれたの? 体が楽になったよ。」

「良かった。腕の動きも確認してごらん。」


 エルフの少女は自分の腕を見た。そして驚きの声をあげる。


「う、腕が元に戻ってる————!!」


 すべてを見ていたミレイは口を開けたまま気絶していた。


「ミレイ! おい! 起きろ!」


 オレが声をかけると、目をぱちぱちしながらミレイが意識を取り戻した。


「ケン。今の魔法は何にゃ? 腕が、腕が生えてきたにゃ。」

「ああ、『リカバリー』って言って欠損した部位を治す魔法さ。」

「そんなすごい魔法を使えるにゃか? ケンは魔法使いだったにゃか?」

「オレは剣も魔法も使えるのさ。」


 エルフの少女に話を聞くことにした。


「オレはケンだ。君の名前は?」

「私はローザです。」

「僕はミレイにゃ。ローザ、何があったにゃ?」

「うん。私の住んでた村が盗賊に襲われて、お父さんもお母さんも殺されたの。お母さんが私を逃がしてくれたんだけど、途中で盗賊達に見つかって・・・・」


 ローザは思い出して辛くなったのか、泣き始めてしまった。


「わかったよ。もういいよ。それよりこれからどうするかだな。」

「何もできないけど、私も一緒にいさせてもらえませんか?」


 オレはミレイと顔を見合わせた。ミレイは頷いている。


「いいけど、約束して欲しいことがあるんだ。」

「なに?」

「オレがローザに使った魔法のことや、これから知ることを絶対に秘密にして欲しいんだ。」

「わかりました。では、これから主様とお呼びします。」

「やめてくれよ。ミレイと同じように、ケンでいいよ。」

「わかりました。」

「ところで、ローザはいくつだ?」

「私はエルフ族ですから、あまり当てにはならないと思いますが、20歳です。」

「えっ?! 20?」

「でも、人族の年齢では恐らく10歳ぐらいだと思います。」

「確かにそうにゃ。そのちっちゃな胸を見ればそのぐらいにゃ。」


 すると、ローザは胸のあたりを手で隠しながら言った。


「まだ成長途中ですから。ケン兄様に気に入ってもらえるような体になります。」

「別にオレはローザを性奴隷にしたいわけじゃないから。そういうのはいいから。」

「ケン兄様は、私が嫌いですか?」

「別に違うから。それより、街に戻ってローザの服を買わないとな。ああ、それと、『様』はいらないから。」

「なら、『ケン兄ちゃん』でいいですか?」

「いいよ。ローザ。」

「はい。」

「お腹が空いたにゃ。ケンもローザも早く街に戻るにゃ。」


 オレ達は森から再び街の中に転移した。


「最初に服屋に行くにゃ。服を買ったらご飯にゃ!」

「いいけど、ローザの服はダンジョンに行っても大丈夫な服を買うようにな。」

「ダンジョンですか?」

「ミレイが行きたいんだってさ。」


 その後、みんなで服屋に行った。オレは店の外で待っている。すると、ミレイがローザを連れて出てきた。ミレイと同様で上下セパレートのへそ出しルックだ。ものすごく可愛い。


「似合ってるじゃないか。ローザ。」

「あ、ありがとうございます。」

「まだ、敬語になってるぞ! 敬語じゃなくていいから。」

「は、・・・うん。」


 それから食事をして、冒険者ギルドに行ってローザの登録をしたら、夕方になってしまった。その日はもう遅いので宿をとることにしたが、どこの宿も冒険者で一杯だ。街のはずれまでくると、そこに1軒だけ宿屋があった。どうやら冒険者がほとんど泊まっていないようだ。


「お客さん。部屋はいくつ必要だい?」


 すると、ミレイがせき込むように答えた。


「1つにゃ。ベッドは2つにゃ。」

「分かったよ。なら、1泊2食付きで1人銀貨6枚ね。」


 オレ達が部屋に行くと、部屋にはトイレと風呂がついていた。それに、大きめのベッドが2つあった。部屋自体かなり広めになっている。最初は少し値段が高いと思ったが、部屋に入って納得だ。部屋に入ると、すぐにミレイが服を脱ぎ始めた。


「ヤッタにゃー! お風呂にゃ~! ケンもローザも早く脱いで入るにゃ。」

「オレは後で入るから。」

「残念にゃ。背中流したかったにゃ。」
 

 2人は一緒にお風呂に入りに行った。2人が出た後、オレもゆっくりと一人で入った。なんか生き返る。本当に風呂は気持ちいい。すると、出たはずの2人が再び入ってきた。驚いたオレは慌ててタオルで隠した。


「どうしたんだ? 2人とも。」

「やっぱり、背中流すにゃ。」


 2人をチラッと見ると、しっかりタオルを巻いていた。


「ふ~! 焦るじゃないか?」

「何を焦るにゃ?」

「別に!」


 お風呂から出た後、手から温風を出して2人の髪を乾かした。生活魔法レベルだけど、基本属性魔法が使えて本当によかったと心から思った。


「ケンの魔法は便利だにゃ~。」

「本当、ケン兄ちゃんは何でもできるんですね。ありがとうご・・、ありがとう。」

「ローザ。無理しなくていいよ。少しずつ慣れていけば。」

「うん。」
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