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Episode1・ゼロス誕生
王妃の外遊6
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「怖がらないでください。私にあなたの話しを聞かせてくれませんか? お母様がいなくなったのですね」
「……うん。山に行ったら、大きなお化けがいたの。街の大人がやっつけに行ったけど、誰も帰ってこなくて、お母さんも……、うぅっ」
そう言うと女の子の大きな瞳に涙が滲む。
見れば幼い右手は紙を握りしめていました。
「それは何ですか?」
「おてがみ。王様にとどけてもらうの。皆を、お母さんを助けてくださいって」
「見せていただいても?」
「うん」
手紙を受け取り、内容に目を通します。
そこには幼い文字で山に入った家族や街の人々を助けて欲しいと書いてありました。要約すると、山奥の洞窟に巨大な怪物が出て、大人たちは討伐に出たものの誰も帰ってこないというものでした。
この討伐は本来なら領土を守る領主の役目のはずです。
「王様より先に領主様にお話しした方がいいかもしれませんね」
「だめなの。言ったけど、貧民街の人は助けないって……。だから王様に言うの。王様は一番えらいんだよね? 皆は無駄だって言ったけど、でも、それじゃあお母さんが帰ってこないからっ、うっ、うええんっ……」
「泣かないでください。そうですね、王様は一番偉いのです。あなたは間違っていませんよ」
泣き出してしまった女の子の涙をハンカチで拭いてあげました。
そして女の子のつたない手紙をコレットに手渡します。
「これを王に届けてください」
「よろしいのですか?」
「届けるだけで構いません。届けるだけなら内政干渉にはならないでしょう。それに、判断は王に任せますから」
「承知いたしました。ではそのように」
コレットはすぐに士官を呼び出して手紙を言付けてくれました。
これで手紙は王の元へ届きます。
「これで大丈夫です。あなたの手紙は王へ届きますよ?」
「おかあさん、もどってくる……?」
「……今は待ちましょう」
戻ってくると信じたい。でも、女の子に軽率な希望を持たせることは酷なこと。
女の子の話しでは、貧民街の方々が討伐に出発したのは昨日の昼頃のようです。なんの音沙汰もなく一日も経過していることを思うと、この場を誤魔化すような安易な言葉は掛けられません。
「おかあさんっ……、うぅ」
「泣かないでください。すぐに捜索は開始されますから」
また泣き出した女の子の涙をハンカチで拭いてあげます。
でもどれだけ拭いても女の子の不安と寂しさが拭えることはありません。
女の子の様子に堪らない気持ちになっていると、それを見ていたイスラが私のローブの袖を引っ張りました。
「ブレイラ」
「どうしました、イスラ?」
振り返ったイスラは少しの迷いを見せながらも、じっと私を見つめています。
その眼差しに私の胸が騒ぐ。
聞きたくないな、と思いました。
でもイスラは少しの躊躇いを見せながらも、私に意志を打ち明けます。
「オレ、いってくる。オレ、ゆうしゃだから」
勇者だからなんだというのです。
胸から溢れそうになる言葉を寸前で押し止めました。
だって今、イスラは勇者の瞳をしている。
勇者は人間の希望。人間の王。
今、目の前で泣いている女の子の王です。
「いっても、いい?」
イスラが窺うように私を見ました。
イスラが見せる躊躇いは私の為のもの。私が悲しむことを心配するものです。
「……行きたいのですか?」
「うん。……だって、ないてるから」
イスラは泣いている女の子を見て、また私を見ます。
行かないでください、そう言ってしまいたい。
しかしそれは許されないことなのでしょう。だって、イスラは王なのです。
「……いいですよ。行ってきても」
「いいのか?!」
イスラが驚いた顔になります。
苦笑して、いい子いい子とイスラの頭を撫でてあげました。
私の気持ちを察してくれる優しい子です。
「あなたの決めたことです。でも、勇者とはいえ子どもを夜の森に一人で入らせるわけにはいきません。コレット、お願いできますか?」
「畏まりました。護衛からも何人か同行させます」
「よろしくお願いします」
イスラは一人でも充分強いです。
本当は護衛も必要ない事は分かっていますが、イスラに無くて護衛の彼らにあるのは経験です。夜の森の中で彼らの経験はイスラの力になるでしょう。
事態は急を要します。こうしてイスラ達が捜索に赴くことになりました。
「ブレイラ、いってくる」
「イスラ」
イスラが駆け出そうとする前に呼び止める。
そして目線を合わせて向き合い、小さな両手をぎゅっと握りました。
「ご武運を。皆を見つけ出し、必ず帰ってきてください」
そう言って、そっと額に口付ける。
イスラは照れ臭そうにはにかむと大きく頷きました。
「まってろ。ブレイラのところに、かえってくる」
「はい」
私も頷いて、イスラの手を離しました。
するりと私の手から抜けていく小さな手。
イスラは踵を返し、コレットや護衛の兵士とともに山に向かって駆け出していきました。
胸が痛いです。私も後を追って駆け出したい。
イスラの後ろ姿が見えなくなるまで見送っていると、抱いているゼロスが小さく身じろぐ。
「あーあー」
「慰めてくれているんですか?」
「ばぶ」
「ありがとうございます。あなたは私と一緒に待ちましょうね」
「ばぶぶっ」
いい子ですね、ゼロスに笑いかける。
そして泣いている女の子に向き直りました。
「今は家で待ちましょう。一人が不安なら私も一緒にいます」
「いっしょ?」
「はい。一人では不安な気持ちが大きくなってしまいますからね」
「うん。こっちだよ」
女の子は頷き、私を貧民街の家へと案内しようとしてくれます。
控えていたマアヤが「ブレイラ様」と呼び止めてきましたが、首を横に振る。
「この女の子を迎賓館に連れていくと騒ぎになりますよ?」
「それはそうですが……」
「大丈夫です。ここの貧民街は何度も来たことがありますから」
私はヴェールを被り直して顔を隠す。
たしかに貧民街の治安は良いとはいえませんが、何度も出入りしたことがある貧民街なので知った街です。
私はゼロスを抱き、女の子と手を繋ぐ。
召使いを装うマアヤをつれて貧民街にある女の子の家へ向かいました。
「……うん。山に行ったら、大きなお化けがいたの。街の大人がやっつけに行ったけど、誰も帰ってこなくて、お母さんも……、うぅっ」
そう言うと女の子の大きな瞳に涙が滲む。
見れば幼い右手は紙を握りしめていました。
「それは何ですか?」
「おてがみ。王様にとどけてもらうの。皆を、お母さんを助けてくださいって」
「見せていただいても?」
「うん」
手紙を受け取り、内容に目を通します。
そこには幼い文字で山に入った家族や街の人々を助けて欲しいと書いてありました。要約すると、山奥の洞窟に巨大な怪物が出て、大人たちは討伐に出たものの誰も帰ってこないというものでした。
この討伐は本来なら領土を守る領主の役目のはずです。
「王様より先に領主様にお話しした方がいいかもしれませんね」
「だめなの。言ったけど、貧民街の人は助けないって……。だから王様に言うの。王様は一番えらいんだよね? 皆は無駄だって言ったけど、でも、それじゃあお母さんが帰ってこないからっ、うっ、うええんっ……」
「泣かないでください。そうですね、王様は一番偉いのです。あなたは間違っていませんよ」
泣き出してしまった女の子の涙をハンカチで拭いてあげました。
そして女の子のつたない手紙をコレットに手渡します。
「これを王に届けてください」
「よろしいのですか?」
「届けるだけで構いません。届けるだけなら内政干渉にはならないでしょう。それに、判断は王に任せますから」
「承知いたしました。ではそのように」
コレットはすぐに士官を呼び出して手紙を言付けてくれました。
これで手紙は王の元へ届きます。
「これで大丈夫です。あなたの手紙は王へ届きますよ?」
「おかあさん、もどってくる……?」
「……今は待ちましょう」
戻ってくると信じたい。でも、女の子に軽率な希望を持たせることは酷なこと。
女の子の話しでは、貧民街の方々が討伐に出発したのは昨日の昼頃のようです。なんの音沙汰もなく一日も経過していることを思うと、この場を誤魔化すような安易な言葉は掛けられません。
「おかあさんっ……、うぅ」
「泣かないでください。すぐに捜索は開始されますから」
また泣き出した女の子の涙をハンカチで拭いてあげます。
でもどれだけ拭いても女の子の不安と寂しさが拭えることはありません。
女の子の様子に堪らない気持ちになっていると、それを見ていたイスラが私のローブの袖を引っ張りました。
「ブレイラ」
「どうしました、イスラ?」
振り返ったイスラは少しの迷いを見せながらも、じっと私を見つめています。
その眼差しに私の胸が騒ぐ。
聞きたくないな、と思いました。
でもイスラは少しの躊躇いを見せながらも、私に意志を打ち明けます。
「オレ、いってくる。オレ、ゆうしゃだから」
勇者だからなんだというのです。
胸から溢れそうになる言葉を寸前で押し止めました。
だって今、イスラは勇者の瞳をしている。
勇者は人間の希望。人間の王。
今、目の前で泣いている女の子の王です。
「いっても、いい?」
イスラが窺うように私を見ました。
イスラが見せる躊躇いは私の為のもの。私が悲しむことを心配するものです。
「……行きたいのですか?」
「うん。……だって、ないてるから」
イスラは泣いている女の子を見て、また私を見ます。
行かないでください、そう言ってしまいたい。
しかしそれは許されないことなのでしょう。だって、イスラは王なのです。
「……いいですよ。行ってきても」
「いいのか?!」
イスラが驚いた顔になります。
苦笑して、いい子いい子とイスラの頭を撫でてあげました。
私の気持ちを察してくれる優しい子です。
「あなたの決めたことです。でも、勇者とはいえ子どもを夜の森に一人で入らせるわけにはいきません。コレット、お願いできますか?」
「畏まりました。護衛からも何人か同行させます」
「よろしくお願いします」
イスラは一人でも充分強いです。
本当は護衛も必要ない事は分かっていますが、イスラに無くて護衛の彼らにあるのは経験です。夜の森の中で彼らの経験はイスラの力になるでしょう。
事態は急を要します。こうしてイスラ達が捜索に赴くことになりました。
「ブレイラ、いってくる」
「イスラ」
イスラが駆け出そうとする前に呼び止める。
そして目線を合わせて向き合い、小さな両手をぎゅっと握りました。
「ご武運を。皆を見つけ出し、必ず帰ってきてください」
そう言って、そっと額に口付ける。
イスラは照れ臭そうにはにかむと大きく頷きました。
「まってろ。ブレイラのところに、かえってくる」
「はい」
私も頷いて、イスラの手を離しました。
するりと私の手から抜けていく小さな手。
イスラは踵を返し、コレットや護衛の兵士とともに山に向かって駆け出していきました。
胸が痛いです。私も後を追って駆け出したい。
イスラの後ろ姿が見えなくなるまで見送っていると、抱いているゼロスが小さく身じろぐ。
「あーあー」
「慰めてくれているんですか?」
「ばぶ」
「ありがとうございます。あなたは私と一緒に待ちましょうね」
「ばぶぶっ」
いい子ですね、ゼロスに笑いかける。
そして泣いている女の子に向き直りました。
「今は家で待ちましょう。一人が不安なら私も一緒にいます」
「いっしょ?」
「はい。一人では不安な気持ちが大きくなってしまいますからね」
「うん。こっちだよ」
女の子は頷き、私を貧民街の家へと案内しようとしてくれます。
控えていたマアヤが「ブレイラ様」と呼び止めてきましたが、首を横に振る。
「この女の子を迎賓館に連れていくと騒ぎになりますよ?」
「それはそうですが……」
「大丈夫です。ここの貧民街は何度も来たことがありますから」
私はヴェールを被り直して顔を隠す。
たしかに貧民街の治安は良いとはいえませんが、何度も出入りしたことがある貧民街なので知った街です。
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