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日常
始まりの日-1-A
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翌朝。アルノシトの傷の具合を確かめた後、ルートヴィヒは「仕事」に戻った。
真っ先に取り掛かったのは、改めて昨晩の騒動の謝罪と、本来するはずだったスピーチの内容をまとめ直したものを新聞社やラジオ局他、必要な場所へと届ける事。
封書は通常の郵送ではなく、各社へ直接届けられ、その日の午後には、すでにニュースとして広く報じられていた。
『ベーレンドルフ財団、“児童向けセラピードッグ基金”設立。初期出資はルートヴィヒ・ベーレンドルフ個人によるもの。初年度は5施設から運営を開始し、3年以内に20拠点への拡大を目指す──』
『発案者であり共同代表は、襲撃事件でルートヴィヒ氏を庇った青年──アルノシト・クベツ氏──』
ラジオから流れるその音声を、アルノシトは祖父とジークと共に、静かな部屋の中で聞いていた。
「……なんだか、くすぐったいね」
肩の痛みは昨夜よりも鋭くなっていた。
医師の言っていた通り、昨日は気が昂ぶっていたのだろう。微妙に熱っぽくもある。少し話すだけで表情が歪み、声にまで痛みが滲む。祖父は無理をするな、と傍について手を貸してくれていた。
「お前が自分で決めたことだろう?」
祖父の声は穏やかだ。床に座り、寝そべるジークの背中を撫でている。
昨日のことでみんなに褒められ、料理長からジャーキーをご褒美にもらった。食べすぎるといけないと、祖父が管理しているが、本人──いや、本犬は満足げに目を細めている。
昨日、今日と普段とは違う時間の流れが負担になってはいないかと祖父とアルノシトは気にしていたが、ジーク自身は背中を撫でる手に心地よさそうにゆったりとした呼吸を繰り返している。
「お前一人でどうこうするわけじゃない。ルートヴィヒ君「も」いる」
微妙な含みのある言い方に、アルノシトは眼を瞬かせた。
「そうだね──」
相変わらず、ベーレンドルフ財閥の新基金の話題を続けているラジオを切った。途端に部屋が静かになる。
外の青空が眩しい。
──今はただ、身体を休めることを第一に考えよう。
ゆっくりと眼を閉じる。痛みと熱の疲れから、すぐに眠りに落ちた。
◇◇◇◇◇◇◇
「……これは?」
その日の夜。アルノシトと夕食をともにしようと様子を見にルートヴィヒが訪れた時に眼に入ったのは、見慣れない品の数々。
ベッド脇にいけられた花、手作りのパンや焼き菓子、ジャムの瓶──どれも質素だが、温かさがあった。
「……全部、君に?」
「はい。爺ちゃんが店に行ったら……何人か来てくれたって」
荷物を受け取るために雑貨店に行ったところ、お見舞いをもって数人が訪ねてきたとのこと。
説明を聞きながら、子供が描いたらしい絵と文字にルートヴィヒは目を伏せた。
そこにあったのは、静かで確かな温もり──アルノシトと祖父の人柄が、町の人々の記憶の中に根付いている証だ。
「──傷は痛まないか?」
ベッドへと近づくと、寝そべっていたジークが顔を上げた。ぱたぱたと尻尾を振る彼の隣で膝をつくと、そっと背を撫でる。
「痛いですけど……我慢できないほどではないので」
大丈夫ですよ、と笑みを浮かべる。夕食をどうするのかと尋ねたら、頂いたパンを食べると言う。ジークから手を離すと、改めてテーブルに近づいた。
それぞれの品の説明を聞いていると、ノックの音が響く。アルノシトの祖父が、ルートヴィヒの姿に、一瞬、動きを止めたが、すぐに笑みを浮かべる。
「良かったらお前さんも一緒に食べるか?」
「よろしいのですか?」
驚いたルートヴィヒに、アルノシトと祖父が顔を見合わせる。
「……ルートヴィヒさんも、もう家族でしょ。だったら、断る理由なんてないよ」
あ、でも。
「ジークと一緒でもいい?」
もちろん、と頷いて返す。家族と言うなら自分よりもよほど彼の方が「家族」であろう。
「料理長が君のためにスープを作っていたから。それを運んでも?」
今度はアルノシトが頷く。
ごはんの言葉に反応したジークが祖父の足元へと。老人は持ってきたジーク用の皿と敷物を床へと。用意された食事に尻尾を振りながらも、三人の顔を見比べて耳を動かしている。
やがて、食堂からスープが届き、夕食が始まる。ハーブの香るそれには細かく刻んだ野菜が混ぜ込まれ、消化のよさと見た目の優しさを兼ねた代物。
ベッドの横に用意されたテーブルには、“お見舞い”のパンとジャムも並べられていた。
「……パン、ちぎってもらってもいいですか?」
アルノシトは少し照れたように頼んだ。
片手ではパンをちぎるのも難しい。器に手を伸ばすだけでも表情がこわばる。
ルートヴィヒは無言で頷き、パンを取り上げた。
その手つきが、妙に慎重で真面目すぎて、思わず笑みが漏れる。
「そんなに丁寧にちぎらなくても大丈夫ですよ」
「……君が口にするものだ。手を抜くわけにはいかない」
ちぎられたパンの大きさに祖父とアルノシトは眼を瞬かせる。一口……どころか、そのまま飲み込んでしまえそうな大きさ。
まるで小鳥に餌を与えているような──とは言わぬまま、祖父は二人のやりとりを見守る。
次はスープ。
スープをすくう手の不慣れな動きを見かねて、祖父が遠慮がちに口を挟んだ。
「儂がやろうか?」
かちゃ、と食器が音を立てる。ルートヴィヒは静かに首を横に振った。
「……不慣れなのは、わかっています。けれど」
視線をアルノシトから外さずに言葉を続ける。
「共に歩こうと決めた以上──こういうことも、できるようになりたい」
穏やかだが強い意志を感じさせる声の響きに、祖父は黙ってうなずいた。
かちゃ、と再びスプーンが持ち上げられる。ゆっくりと運ばれたスプーンに口を寄せて、スープを飲むアルノシトの姿を見て、祖父はそっと席を外した。
気づいたジークに、唇の前に人差し指を立てて、静かに、と。その仕草に、ぱたりと尻尾を振ってこたえた後、丸くなる。
「ルートヴィヒさんにも、苦手なこと……あるんですね」
少しずつ慣れて来た動き。アルノシトの言葉に、スプーンを差し出しながらルートヴィヒは笑った。
「出来ないことばかりだと。君を見ていると思うよ」
そうかな、と首を傾げるアルノシト。
そんなことを話しているうちに、スープの皿が空になった。テーブルへと皿を戻す。
「他に出来ることはあるか?」
「じゃあ──寝るまで、傍にいてください」
そう言って差し出された手を、ルートヴィヒがそっと包む。アルノシトは照れくさそうに笑いながら、体を横たえた。
何を話すでもない。ただ指を握ったままの時間。
いつの間にか、カーテンの隙間から、淡い月光が差し込んでいた。
真っ先に取り掛かったのは、改めて昨晩の騒動の謝罪と、本来するはずだったスピーチの内容をまとめ直したものを新聞社やラジオ局他、必要な場所へと届ける事。
封書は通常の郵送ではなく、各社へ直接届けられ、その日の午後には、すでにニュースとして広く報じられていた。
『ベーレンドルフ財団、“児童向けセラピードッグ基金”設立。初期出資はルートヴィヒ・ベーレンドルフ個人によるもの。初年度は5施設から運営を開始し、3年以内に20拠点への拡大を目指す──』
『発案者であり共同代表は、襲撃事件でルートヴィヒ氏を庇った青年──アルノシト・クベツ氏──』
ラジオから流れるその音声を、アルノシトは祖父とジークと共に、静かな部屋の中で聞いていた。
「……なんだか、くすぐったいね」
肩の痛みは昨夜よりも鋭くなっていた。
医師の言っていた通り、昨日は気が昂ぶっていたのだろう。微妙に熱っぽくもある。少し話すだけで表情が歪み、声にまで痛みが滲む。祖父は無理をするな、と傍について手を貸してくれていた。
「お前が自分で決めたことだろう?」
祖父の声は穏やかだ。床に座り、寝そべるジークの背中を撫でている。
昨日のことでみんなに褒められ、料理長からジャーキーをご褒美にもらった。食べすぎるといけないと、祖父が管理しているが、本人──いや、本犬は満足げに目を細めている。
昨日、今日と普段とは違う時間の流れが負担になってはいないかと祖父とアルノシトは気にしていたが、ジーク自身は背中を撫でる手に心地よさそうにゆったりとした呼吸を繰り返している。
「お前一人でどうこうするわけじゃない。ルートヴィヒ君「も」いる」
微妙な含みのある言い方に、アルノシトは眼を瞬かせた。
「そうだね──」
相変わらず、ベーレンドルフ財閥の新基金の話題を続けているラジオを切った。途端に部屋が静かになる。
外の青空が眩しい。
──今はただ、身体を休めることを第一に考えよう。
ゆっくりと眼を閉じる。痛みと熱の疲れから、すぐに眠りに落ちた。
◇◇◇◇◇◇◇
「……これは?」
その日の夜。アルノシトと夕食をともにしようと様子を見にルートヴィヒが訪れた時に眼に入ったのは、見慣れない品の数々。
ベッド脇にいけられた花、手作りのパンや焼き菓子、ジャムの瓶──どれも質素だが、温かさがあった。
「……全部、君に?」
「はい。爺ちゃんが店に行ったら……何人か来てくれたって」
荷物を受け取るために雑貨店に行ったところ、お見舞いをもって数人が訪ねてきたとのこと。
説明を聞きながら、子供が描いたらしい絵と文字にルートヴィヒは目を伏せた。
そこにあったのは、静かで確かな温もり──アルノシトと祖父の人柄が、町の人々の記憶の中に根付いている証だ。
「──傷は痛まないか?」
ベッドへと近づくと、寝そべっていたジークが顔を上げた。ぱたぱたと尻尾を振る彼の隣で膝をつくと、そっと背を撫でる。
「痛いですけど……我慢できないほどではないので」
大丈夫ですよ、と笑みを浮かべる。夕食をどうするのかと尋ねたら、頂いたパンを食べると言う。ジークから手を離すと、改めてテーブルに近づいた。
それぞれの品の説明を聞いていると、ノックの音が響く。アルノシトの祖父が、ルートヴィヒの姿に、一瞬、動きを止めたが、すぐに笑みを浮かべる。
「良かったらお前さんも一緒に食べるか?」
「よろしいのですか?」
驚いたルートヴィヒに、アルノシトと祖父が顔を見合わせる。
「……ルートヴィヒさんも、もう家族でしょ。だったら、断る理由なんてないよ」
あ、でも。
「ジークと一緒でもいい?」
もちろん、と頷いて返す。家族と言うなら自分よりもよほど彼の方が「家族」であろう。
「料理長が君のためにスープを作っていたから。それを運んでも?」
今度はアルノシトが頷く。
ごはんの言葉に反応したジークが祖父の足元へと。老人は持ってきたジーク用の皿と敷物を床へと。用意された食事に尻尾を振りながらも、三人の顔を見比べて耳を動かしている。
やがて、食堂からスープが届き、夕食が始まる。ハーブの香るそれには細かく刻んだ野菜が混ぜ込まれ、消化のよさと見た目の優しさを兼ねた代物。
ベッドの横に用意されたテーブルには、“お見舞い”のパンとジャムも並べられていた。
「……パン、ちぎってもらってもいいですか?」
アルノシトは少し照れたように頼んだ。
片手ではパンをちぎるのも難しい。器に手を伸ばすだけでも表情がこわばる。
ルートヴィヒは無言で頷き、パンを取り上げた。
その手つきが、妙に慎重で真面目すぎて、思わず笑みが漏れる。
「そんなに丁寧にちぎらなくても大丈夫ですよ」
「……君が口にするものだ。手を抜くわけにはいかない」
ちぎられたパンの大きさに祖父とアルノシトは眼を瞬かせる。一口……どころか、そのまま飲み込んでしまえそうな大きさ。
まるで小鳥に餌を与えているような──とは言わぬまま、祖父は二人のやりとりを見守る。
次はスープ。
スープをすくう手の不慣れな動きを見かねて、祖父が遠慮がちに口を挟んだ。
「儂がやろうか?」
かちゃ、と食器が音を立てる。ルートヴィヒは静かに首を横に振った。
「……不慣れなのは、わかっています。けれど」
視線をアルノシトから外さずに言葉を続ける。
「共に歩こうと決めた以上──こういうことも、できるようになりたい」
穏やかだが強い意志を感じさせる声の響きに、祖父は黙ってうなずいた。
かちゃ、と再びスプーンが持ち上げられる。ゆっくりと運ばれたスプーンに口を寄せて、スープを飲むアルノシトの姿を見て、祖父はそっと席を外した。
気づいたジークに、唇の前に人差し指を立てて、静かに、と。その仕草に、ぱたりと尻尾を振ってこたえた後、丸くなる。
「ルートヴィヒさんにも、苦手なこと……あるんですね」
少しずつ慣れて来た動き。アルノシトの言葉に、スプーンを差し出しながらルートヴィヒは笑った。
「出来ないことばかりだと。君を見ていると思うよ」
そうかな、と首を傾げるアルノシト。
そんなことを話しているうちに、スープの皿が空になった。テーブルへと皿を戻す。
「他に出来ることはあるか?」
「じゃあ──寝るまで、傍にいてください」
そう言って差し出された手を、ルートヴィヒがそっと包む。アルノシトは照れくさそうに笑いながら、体を横たえた。
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