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コタツ部コタツ課、とりあえず掃除のはずが・・・
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「山さん、飽きちゃったのかなぁ・・・・」
「イエ、違うと思います。青木さん元に戻しましょう。」
優はコタツを片付けた倍の速さでコタツをセットし始めた。それは、それは、恐るべき速さで!
「優さんどうしたんですか?あとちょっとで掃除終わるのに・・・
まだ床が半分しか拭けていないですよ。全部やっちゃいましょうよ。」
「青木さん!山さんがああやって逃げる時って、何か危険が迫っている時なんです。」
「え?危険?」
「はい。山さんは何か特別なアンテナを持っていて、危険が近づくとああやって逃げるんですよ。スーって。」
「スーって・・・・?」
どっちかというとドタバタと、という表現の方があっているような気がしたが・・・・
「はい。だから、戻した方が絶対にいいですよ。めんどくさいことが起きますよ。」
「え?ひょっとして・・・」
「その、ひょっとしてですよ!」
青木も元どおりにしようかなと思ったその時、バシッとドアが開いた
「あ、青木君・・・・君、何やっているんだ。」
背後から聞こえるその声は、まさしくまっちゃんの声・・・
まっちやんの登場だ。
(きっと機嫌が悪いに決まってる・・・マンガで言えば、目元が線でつぶされて、グーを握り前腕筋がムキっとなってプルプル震えている、あんな感じになってるに違いない・・・
絶対、怒られる!)
「ごめんなさい!・・・掃除を・・・あ、コタツを片付けようとか、そんなこと一切考えてないですよ。もう、暑いからコタツがいらないだなんて、そんなこと一切思ってないです!!」
振り返りざまに思いっきし謝ってみた。世の中謝ってすまないことはほぼない!と信じて・・・
「へー掃除か・・・」
まっちゃんはなぜか気の抜けたようなホワっとした表情で、眼鏡も若干落ち気味でいつもきっちりそろえられている髪もなぜか今日は崩れていて、何なら少し透けて見えるような感じすらした。
「は・・・はい、掃除です。掃除。梅雨の前に綺麗にしておこうかな・・・なんて・・・
そろそろもとに戻そうと思ってましたよ。本当です・・・アハハ、アハハ」
「もういい・・・わかった・・・私のコタツだけでも元に戻してくれないか・・・」
「どうしたんですか?」
「いや・・・少し気づかれしただけだ。」
まっちゃんは怒ることもなく、会議資料をどさどさっと落とすと、優が戻したコタツに入るとゴロンと横になり
「ふぁ~生き返るーやっぱ、コタツが一番。」
などと、「やっぱ、家が一番」みたいに言いきった。
「大丈夫ですか・・・」
優はまっちゃんを気遣い額に手を当てた。
「ああ・・・少しだけほおっておいてくれ・・・」
まっちゃんは胸の上に手を組み、目を閉じていた。
「なんだか具合悪そうですね。」
「そっとしておけば大丈夫だと思いますよ。
俺、ちょっと出てきますから、青木さんは自分のコタツを早く元に戻したほうがいいですよ。」
優もどこかへ出かけて行った。迷った・・・
このまま残ったあと半分の雑巾がけをするべきか・・・
あるいは放置してコタツを戻すべきか・・・
(あと少しだしな・・・ここまでやったんだし、今度いつできるかわからないしな・・・
やっちゃえ!)
掃除などしなくてもさほど誰も困らない。
自分自身そんなにきれい好きでもない。だが、なぜか途中でやめることができない。と、言うことで、続きの雑巾がけを始めた。
「イエ、違うと思います。青木さん元に戻しましょう。」
優はコタツを片付けた倍の速さでコタツをセットし始めた。それは、それは、恐るべき速さで!
「優さんどうしたんですか?あとちょっとで掃除終わるのに・・・
まだ床が半分しか拭けていないですよ。全部やっちゃいましょうよ。」
「青木さん!山さんがああやって逃げる時って、何か危険が迫っている時なんです。」
「え?危険?」
「はい。山さんは何か特別なアンテナを持っていて、危険が近づくとああやって逃げるんですよ。スーって。」
「スーって・・・・?」
どっちかというとドタバタと、という表現の方があっているような気がしたが・・・・
「はい。だから、戻した方が絶対にいいですよ。めんどくさいことが起きますよ。」
「え?ひょっとして・・・」
「その、ひょっとしてですよ!」
青木も元どおりにしようかなと思ったその時、バシッとドアが開いた
「あ、青木君・・・・君、何やっているんだ。」
背後から聞こえるその声は、まさしくまっちゃんの声・・・
まっちやんの登場だ。
(きっと機嫌が悪いに決まってる・・・マンガで言えば、目元が線でつぶされて、グーを握り前腕筋がムキっとなってプルプル震えている、あんな感じになってるに違いない・・・
絶対、怒られる!)
「ごめんなさい!・・・掃除を・・・あ、コタツを片付けようとか、そんなこと一切考えてないですよ。もう、暑いからコタツがいらないだなんて、そんなこと一切思ってないです!!」
振り返りざまに思いっきし謝ってみた。世の中謝ってすまないことはほぼない!と信じて・・・
「へー掃除か・・・」
まっちゃんはなぜか気の抜けたようなホワっとした表情で、眼鏡も若干落ち気味でいつもきっちりそろえられている髪もなぜか今日は崩れていて、何なら少し透けて見えるような感じすらした。
「は・・・はい、掃除です。掃除。梅雨の前に綺麗にしておこうかな・・・なんて・・・
そろそろもとに戻そうと思ってましたよ。本当です・・・アハハ、アハハ」
「もういい・・・わかった・・・私のコタツだけでも元に戻してくれないか・・・」
「どうしたんですか?」
「いや・・・少し気づかれしただけだ。」
まっちゃんは怒ることもなく、会議資料をどさどさっと落とすと、優が戻したコタツに入るとゴロンと横になり
「ふぁ~生き返るーやっぱ、コタツが一番。」
などと、「やっぱ、家が一番」みたいに言いきった。
「大丈夫ですか・・・」
優はまっちゃんを気遣い額に手を当てた。
「ああ・・・少しだけほおっておいてくれ・・・」
まっちゃんは胸の上に手を組み、目を閉じていた。
「なんだか具合悪そうですね。」
「そっとしておけば大丈夫だと思いますよ。
俺、ちょっと出てきますから、青木さんは自分のコタツを早く元に戻したほうがいいですよ。」
優もどこかへ出かけて行った。迷った・・・
このまま残ったあと半分の雑巾がけをするべきか・・・
あるいは放置してコタツを戻すべきか・・・
(あと少しだしな・・・ここまでやったんだし、今度いつできるかわからないしな・・・
やっちゃえ!)
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