学園のアイドルが突然「猫の後ろ宙返り、見ない?」って聞いてきた!?

赤青

文字の大きさ
13 / 30

勘違い女子の逆ギレ

しおりを挟む
林浅月が帰った後、葉洲は少し食事を済ませると、まだ時間が早かったので近くの静かな場所で勉強を始めた。

夕暮れ時、熊凱から母親の携帯を使った電話がかかってきた。

「おい、阿洲?やっと母親のやらせた問題集終わったぜ...マジ地獄だったわ」

「ご出獄おめでとう!(牢屋から出てくるスタンプ風)」

「は?それ歪んだ龍王ネタかよ!まあいいや、とりあえず大明宮のワンダーで待ってろ。安い携帯買うからさ」

「ちょうど近くにいるから早く来いよ」

電話を切ると、葉洲は荷物をまとめワンダー広場へ向かった。

◆ワンダー広場 婦人腕時計コーナー
陳汐と親友の蘇妙妙が高級腕時計を見ていた。陳汐は北安一中の元・学園アイドル。ダンス特待生として3年間人気を博していたが、高三で転入してきた林浅月にその座を奪われつつあった。

「シーちゃん、前に気になってた7万円のモデル確かに高すぎるかも~」
「こっちの3万8800円のでも充分可愛いよ?受験終わってから買い替えれば?」

陳汐はうなずいたが、母親に電話が繋がらないことに苛立ちを隠せなかった。

「でもお母さん、まだ電話出ないの...もう閉店10分前よ」

蘇妙妙が突然外を指さした。

「あれ...葉洲たちじゃない?」

陳汐の目が輝いた。葉洲は彼女の母親と親しい間柄で、以前から陳汐に好意を抱いていると思われていた。

「ちょうどいいわ!葉洲に買ってもらいましょ」
「え?でも3万円以上するよ?」
「大丈夫よ。だってあの子私のこと好きでしょ?こんなの安いものよ」

蘇妙妙も同意した。

「そうそう!男子がどれだけお金をかけてくれるかで、愛情の深さがわかるんだから!」

【男子組の会話】
陳汐は腕を組んで葉洲の前に立った。

「葉洲、私あの時計欲しいんだけど、お金足りないの。あなたが払ってくれるでしょ?」

蘇妙妙も続けた。

「早くしてよ!あと10分で閉店なんだから!」

熊凱が激怒した。

「は?頭おかしいんか?自分で買えよ!」

陳汐は涼しい顔で言い返した。

「熊君には関係ないでしょ?葉洲が買ってくれるって」

その時、沈黙していた葉洲がゆっくりと口を開いた。

「あのさ...」
「もしかして、『俺が買ってやる』って本気で思ってた?」

陳汐と蘇妙妙の笑顔が凍りついた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

自業自得じゃないですか?~前世の記憶持ち少女、キレる~

浅海 景
恋愛
前世の記憶があるジーナ。特に目立つこともなく平民として普通の生活を送るものの、本がない生活に不満を抱く。本を買うため前世知識を利用したことから、とある貴族の目に留まり貴族学園に通うことに。 本に釣られて入学したものの王子や侯爵令息に興味を持たれ、婚約者の座を狙う令嬢たちを敵に回す。本以外に興味のないジーナは、平穏な読書タイムを確保するために距離を取るが、とある事件をきっかけに最も大切なものを奪われることになり、キレたジーナは報復することを決めた。 ※2024.8.5 番外編を2話追加しました!

ちゃんと忠告をしましたよ?

柚木ゆず
ファンタジー
 ある日の、放課後のことでした。王立リザエンドワール学院に籍を置く私フィーナは、生徒会長を務められているジュリアルス侯爵令嬢アゼット様に呼び出されました。 「生徒会の仲間である貴方様に、婚約祝いをお渡したくてこうしておりますの」  アゼット様はそのように仰られていますが、そちらは嘘ですよね? 私は最愛の方に護っていただいているので、貴方様に悪意があると気付けるのですよ。  アゼット様。まだ間に合います。  今なら、引き返せますよ? ※現在体調の影響により、感想欄を一時的に閉じさせていただいております。

次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢

さら
恋愛
 名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。  しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。  王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。  戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。  一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。

私、お母様の言うとおりにお見合いをしただけですわ。

いさき遊雨
恋愛
お母様にお見合いの定石?を教わり、初めてのお見合いに臨んだ私にその方は言いました。 「僕には想い合う相手いる!」 初めてのお見合いのお相手には、真実に愛する人がいるそうです。 小説家になろうさまにも登録しています。

とっていただく責任などありません

まめきち
恋愛
騎士団で働くヘイゼルは魔物の討伐の際に、 団長のセルフイスを庇い、魔法陣を踏んでしまう。 この魔法陣は男性が踏むと女性に転換するもので、女性のヘイゼルにはほとんど影響のない物だった。だか国からは保証金が出たので、騎士を辞め、念願の田舎暮らしをしようとしたが!? ヘイゼルの事をずっと男性だと思っていたセルフイスは自分のせいでヘイゼルが職を失っただと思って来まい。 責任を取らなければとセルフイスから、 追いかけられる羽目に。

夫が寵姫に夢中ですので、私は離宮で気ままに暮らします

希猫 ゆうみ
恋愛
王妃フランチェスカは見切りをつけた。 国王である夫ゴドウィンは踊り子上がりの寵姫マルベルに夢中で、先に男児を産ませて寵姫の子を王太子にするとまで嘯いている。 隣国王女であったフランチェスカの莫大な持参金と、結婚による同盟が国を支えてるというのに、恩知らずも甚だしい。 「勝手にやってください。私は離宮で気ままに暮らしますので」

婚約破棄? あ、ハイ。了解です【短編】

キョウキョウ
恋愛
突然、婚約破棄を突きつけられたマーガレットだったが平然と受け入れる。 それに納得いかなかったのは、王子のフィリップ。 もっと、取り乱したような姿を見れると思っていたのに。 そして彼は逆ギレする。なぜ、そんなに落ち着いていられるのか、と。 普通の可愛らしい女ならば、泣いて許しを請うはずじゃないのかと。 マーガレットが平然と受け入れたのは、他に興味があったから。婚約していたのは、親が決めたから。 彼女の興味は、婚約相手よりも魔法技術に向いていた。

処理中です...