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しおりを挟む「それで、どういうことだアンバー」
「アウウォンウォン
(ああ、それが、
俺らがポコッフェの血抜きの作業を終わらせて一息ついた時に精霊達が突然声を掛けてきてな、
その召喚石を取ってベルンに渡したら着いてこいって言い出してよー
俺は腹が減ってたし早く帰りたかったから少し無視していたんだが、
俺の耳元ですげー騒いできたから仕方なく従っただけだ。)」
「・・そうだったのか、
ところで何処に向かっているんだ?」
「ワウウォン
(さあ?聞いても答えてくれねー)」
「そうか」
俺はアンバーに着いていきつつ辺りを見渡した。
ここら辺りは入ったことがないな
採ったことがない素材が結構ある
帰りに採って帰るか
それにこの暗さなら門も閉まっているだろうな
まあ仕方がない、今日は野宿か
それにしてもさっきから魔物が全く現れないな
森の奥に行くにつれてランクの高い魔物が現れるって聞いていたんだが、
違っていたのか?
「ウォンウォン
(どうしたんだ、ベルン
さっきからキョロキョロと)」
「なあアンバー、
ここら辺りは魔物がいないのか?」
「ワウウォン
(ああ、精霊の道を通っているからな)」
「はあ!?」
「ウ"ー(うるせーぞ)」
「ああ、すまん。
だが、精霊の道って俺も通れるんだな」
「ウォンウォン
(精霊が導かないと無理だぜ
貴重な体験が出来て良かったな、ベルン)」
「いや、まあ、そうだな
だが精霊達は何処まで俺らを連れていくつもりなんだ?」
結構歩いていると思うんだが
「アウーウォン
(さあ?、あっもうすぐらしいぞ)」
「そうか」
だが精霊の道を通るって事は精霊界に行くってことか?
そこでこの召喚石を使って召喚しろってことなんだろうな
だが精霊達がそこまでこの召喚石を気にしているって事は、
それほど貴重なやつが召喚されるってことだよな?
俺が召喚してもいいのか?
むしろ召喚出来るのか?
「ワウ(着いたぞ)」
俺は悶々と考え込んでいたためか自然と視線が足元にいっていたが、
アンバーの言葉で顔を上げた。
「おおー、これは凄いな!」
俺らは精霊達に導かれて、
周りは様々な木々に囲まれている開けた場所にたどり着いた。
「ワウ(ここだったか)」
「アンバー、来たことがあるのか?」
「アウウォンウォン
(ああ、もう何百年も前の話だからなー
流石にここに着くための道までは覚えていなかったぜ
それに一つじゃないからな、ここに来るまでの道は)」
「そうだったのか
それにしても凄いな、すげー綺麗だ」
辺りはもうすっかり暗くなっているが、月の光に照らされて木々がキラキラと光輝いていた。
それに真ん中には見たことのない大きさの切り株があり、
側に木々がないためか直接月の光に照らされてより一層神々しく光輝いていた。
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