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異世界
しおりを挟むリュンヌ(夕月夜)side
「ん、」
眩しい
それに何かいい匂いがする気がする
俺は眩しさを遮るために目の上に腕を置いた。
「はあー」
昨日はすげー夢見たなー
あんな夢をみた後じゃ、
ますます女の子と恋愛出来なくなるなー
それにしても夢の中とはいえ過去最高に気持ち良かった。
・・・
「あっ!」
俺はガバッと体を起こし、
パンツの中を見ようとしたが見慣れない服を着ている事に気づいた。
「はっ?何この服・・・
えっ、髪の毛も長いままだ」
えっ何、どういうこと?
まだ夢の中なのか?
俺は思わず自分の頬をつねった。
「いたっ」
痛い・・・
は!?
夢じゃねーのか!?
、、夢じゃないのか?
俺はパニックになりながらも、
取り敢えず辺りを見渡した。
「おおーすげー!!
何ここ!やべー」
辺り一面に色とりどりの変わった形をした木々や草花が広がっているのが見え、
俺は思わず立ち上がっていた。
が、その時に俺の上に被せてあった服と大きさが合わなかったのかズボンがずれ落ちた。
「あっ、えーマジかよ」
俺はずり落ちたズボンをたくしあげて落ちないように足を広げて固定し、
俺の上に掛けてくれていた服を拾った。
この服ってもしかしてあの人の服なのかな?
俺は思わず服の匂いを嗅いだ。
クンクン
あっ、やっぱりそうだ
微かに甘くて優しい匂いがする
じゃあ近くにいるよな・・・
いや、待って、
もしかして昨日の夜の出来事って、夢じゃないって事かあああ!
えっ、嘘、待って、
このままあの人の顔、まともに見れる気しない
どーしよっ
俺は昨日の夜の事を鮮明に思い出しては悶絶し、
「あー、うー、」と意味のない声を出していた。
「はあー、よしっ」
俺はまず上着を肩にかけ、
着ているでかいシャツの袖を捲り、
シャツをズボンの中に入れた。
それからズボンをよく見たがベルトとかもなく、
仕方がないので裾を捲りズボンを片手で持ったまま歩くことにした。
ちなみにパンツの中は確認済みだ。
何故か汚れてもなく、
体もスッキリしていた。
「うー、歩きずれー」
いっそ、ズボンを脱ぐか?
いや、だが、そうなるとアレになるじゃん
・・・彼シャツに!!
俺がやってもキモいだけだロー!!!
、、、うんやっぱりこのままでいいか
苦悩の末、やはりここまま歩くことにした。
「んー、っていうかこの地面?何処まで続いているんだ?
終わりが見えねー」
土じゃないと思うんだよねー
裸足だけど歩いてて痛くないし、
何なんだろうこの地面
、まあ、いいか
俺は地面の事は置いておき、
取り敢えず煙が出ている方向へ真っ直ぐ進むことにした。
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