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しおりを挟む「んー
俺でも見つけるのは難しいからな
まあ、でもリュンにとってはこの世界のものは初めて見る物ばかりだろうから無理に見つけなくてもいいんじゃないか?」
「確かに、それもそうか」
周りを見渡しても知ってるものが無い気がするし
これから面白い物が見れるって思うと凄く楽しみになってきた
「それで、仮契約なんだが
仮契約主が名を与える事で仮契約が成立することは話したな」
「うん」
「仮契約は契約した時点でどの種族でも意思疎通が可能になる
例えば俺やアンバーの様にだ
それと、召喚したからっていっても常に行動を共にするとは限らない
召喚主に召喚される前は精霊も住み処がある
召喚主に呼ばれるまでは元いた場所にいることがほとんどだと聞いたな」
「え、じゃあ俺も帰れるってこと?」
せっかく異世界に来たのに、まだ全然堪能してないのに元の生活に戻るとか嫌すぎる
「分からない
人族の召喚は聞いたことがないからな
アンバー、精霊界に帰るときはどうやって帰っているんだ?」
「アウウォン
(あー、俺の行きたい所を想像してるな)」
「そうか
ではリュンがここに来る前の場所を想像し、俺が送還の魔法をリュンに使えば帰れる可能性があるのか」
「え!?ちょっと待って!
俺は帰りたくない!
ずっとこっちにいたい!」
「落ち着け、リュン
何も今すぐ送還するわけではない
それに本当に元いた世界に戻れるかも分からないからな」
「あ、うん、そうだな」
でも、俺は戻りたくないかな
薄情かもしれないけど
「リュン、続きを話すぞ」
ベルは俺の頭を撫でながら聞いてきた。
「うん」
ヤバい、ベルが20歳も年上で優しいっていうのもあるけど、
俺って初対面の人に甘え過ぎじゃない?
今さらだけど、しかも今気づいたし
さっきも完全にわがままだったし
乙女思考になってるし
完全にただの子ども・・・
き、嫌われないように頑張ろうっ
「仮契約の解除についてだが、
その前に、リュン腕を見せてくれ」
「腕?」
俺は両腕をベルに見せた。
「気づいていたと思うが、
この腕輪が仮契約の証だ」
「へっ?これが?」
確かに見覚えの無いブレスレットをつけているなーとは一瞬思ったけど、
それを考えてる余裕がなかったから今まで放置してた
ブレスレットは薄い金色の輪に青色の石が1つあるとてもシンプルなデザインになっている。
「ああ、俺もあるぞ」
そう言ってベルは袖を少し捲って見せてくれた。
「あ、色が違う」
ベルのは黒色の輪に茶色っぽい石が1つある、
俺と同じデザインのブレスレットだ。
「お互いの髪の色と目の色になっているんだ」
「ほんとだ」
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