突然ねこになった俺

にーにゃ

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『何千年と昔、この地に精霊樹が誕生した。
精霊樹は歳月をかけ大きくなり、そして不思議な力をつけた。
精霊樹はその不思議な力で樹に実をつけ、その実から8柱の精霊が生まれた。
8柱の精霊はそれぞれ違う力を持っていた。
火を司る精霊、水を司る精霊、土を司る精霊、木を司る精霊、風を司る精霊、雷を司る精霊、光を司る精霊、闇を司る精霊
彼らは後に精霊王と名づけられた。
8柱の精霊は精霊樹から離れ、それぞれの住処を探し、眷属を2柱つくった。
それから幾年か過ぎ、意思を持つ者たちが誕生した。
それは人族、獣人族、竜人族だ。
精霊達はこの種族達に興味を持った。
観察し、話し、友になる精霊もいた。
そして、自分達の力を教えた。
人族、獣人族、竜人族の繁殖は早く、瞬く間に増えていき、増えていく事に争いは起こった。
精霊達から教わった力を使い、領地争いなどが起き、周りの木々や生き物を破壊していった。
争いを好まぬ精霊達は悲み、姿を隠した。
また幾年か過ぎ、争い事が減っていった。
村はいつしか8つの国になり、それぞれの国に王が誕生した。
8つの国の王はお互いに争わないという約束をした。
争いごとをしないと約束した王達はあらゆる限りの娯楽を試したが、欲望は尽きることはなかった。
ある日、一つの国の王が精霊と仲良く話している人族の使用人を見た。
数年間姿を見せなかった精霊を見た王は、欲しいと思った。
王は精霊と仲良く話していた人族の使用人に精霊と会わせるようにと命じた。
数日後、再び友に会いに来た精霊は友の頼みにより王に会う事になった。
王は人族の使用人と精霊を快く歓迎した。
王は精霊を褒め、そして次々と質問をした。
精霊はそんな王の質問に疑問に思うことなく素直に答えた。
そして王は精霊が生まれた樹である精霊樹に興味を持った。
城から見えるただの大きな樹だと思っていたものが、不思議な力があると分かったからだ。
王は騎士に命じた。
精霊樹の樹の実と葉と樹液を持ってくるようにと
騎士は直ちに精霊樹のもとに出発した。
また、他の国の王達も使者からの報告に騎士を精霊樹のもとに送った。
そして数日後、精霊樹の樹の実と葉と樹液を手に入れた騎士たちが帰還した。
王は精霊樹の樹の実と葉と樹液に本当に不思議な力があるのか使用人に命じて実験させた。
結果は精霊樹の実には魔力を回復させる効果が、葉にはどんな傷でも治す効果が、樹液にはどんな毒でも治す効果があることが分かった。
王はこの精霊樹を手に入れたら他の国も支配し、精霊も手に入れることが出来るのではと考えた。
だが、情報は他の国の王達にも伝わっており、他の国の王達が訪れてきた。
王達は話し合うことになり、精霊樹は均等に分けることになった。
王達は精霊樹を確実に手に入れる為に、精霊樹の周りで争い精霊を精霊樹に近づけないようにした。
そして精霊樹は切り倒された。
8等分に分けられ、王達はそれぞれの国に持ち帰った。


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