突然ねこになった俺

にーにゃ

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「ベルンちゃん、リュンヌちゃん、こっちよ」


先に行っていたネルが俺らを呼んだ。


「もう、料理が並べてあるぜ」


ダルクが扉から顔を覗かせて言った。


「私たちと入れ違いで料理が運び込まれたみたい
熱い内に食べましょ
さっ、入って入って」


ネルがベルの腕を引っ張って部屋の中に入れた。


「にゃあ(うわあ、凄い)」


部屋の中に入ると、長いテーブルの上には様々な料理が並んでいて、一際目を引くのは大きな肉の塊が大きな皿にタワーみたいに積まれていることだ。


「ふふっ、リュンヌちゃんに気に入ってくれて良かったわ」


「よくこの量を用意できたな
それに、この部屋もギルドマスターの部屋なのか?」


ベルは料理を見た後、部屋を見渡した。


「そうね
私を訪ねてきた時に入った部屋はこの部屋の隣よ
ここは主に会議で使う部屋なのだけれど、用途は様々なの
だから気にしないでちょうだい
料理に関してもギルドが贔屓にしている料理人がいるの
事情を説明しているから快く対応してくれたと思うわ」


「そうか
ありがとう」


「いいのよ
さっ、座って
あと、アンバーちゃんの分もあるわよ」


「何から何まですまないな」


「いいのよ
このくらいお安いご用よ」


俺はアンバーを呼んだ。


「"アンバー"」


「ウォンウォン
(やっと話が終わったのか
うおお、旨そうな飯があるじゃねーか)」


「遅くなってすまん
料理はネルが用意してくれた」


「ワウウォン
(そうか
感謝する)」


アンバーはベルの言葉に返事をしたあと、ネルに感謝の言葉を言った。


「ネル、アンバーが感謝すると」


「いいのよーアンバーちゃん
好きなだけ食べてね」


ネルがアンバーにウィンクをしながら言った。


あ、俺もお礼言ってなかった


「にゃあ(俺も、ネルありがとう)」


「リュンヌもありがとうと」


「んもう、可愛いわねリュンヌちゃんもアンバーちゃんも
気にしなくていいわよ
さっ、食べましょ
早くしないと誰かさんが可哀想だわ」


ネルがチラッとダルクを見て言った。


「うるせー
早くしようぜ
冷めちまう」


「そうだな
では、この出会いに」


「「この出会いに」」


「「「乾杯!」」」


ベルたちはジョッキ合わせ、ゴクゴクと何かを飲んだ。


「ぷはー、」


「リュン、待たせた
好きなのを食べていいぞ
食べきれなかったら、俺かアンバーが食べるから遠慮しなくていい」


「にゃにゃあ
(ありがとう
それじゃあ、あれとあれとあれを食べてみたい)」


料理の名前が分からなかったので、見た目で美味しそうなものを選んだ。


「そうか
リュンにとってはどれも食べたことがないものか
全部口にしてみたいか?」


ベルはざっと料理を見た後、俺に聞いてきた。


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