突然ねこになった俺

にーにゃ

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「にゃにゃあ
(うん
でもそんなに入らないからいいかな)」


本当はどの料理も一口ずつ食べてみたいけど
どれも見たことないから、どんな味がするのか興味あるし


「ふむ
そこは気にすることはない
リュンの好きなものを知りたいからな
気に入ったものを教えてくれ」


ベルは俺をテーブルの上にそっとのせ、最初に食べたいと言った料理を取り分け、俺が食べやすいように切り分けてくれた。


「にゃ(ありがとう)」


切り分けてくれてる
優しいな


俺がベルに取り分けてもらった料理は、あの肉の塊の肉を一切れとスープとステーキみたいな調理をしている料理だ。

他の料理や果物?は見た目で何か分からなかったから少し抵抗があり、遠慮した。


くんくん


3つともいい匂いがする
美味しそう

ねこになったからといって口で直接食べるのは抵抗があり、前足で肉を取ろうとしてふっと思った。


手、洗ってない・・・!


俺の記憶では、ベルの上から下りたことがないけど、何となく違和感というか、んーどうしよう
いっそ、口をつけて食べる?


「リュン、どうした?
食べないのか?」


「にゃあ
(ベル、
何か拭くものとかってない?)」


「拭くものか?
ふむ、これでいいか?」


ベルはテーブルの上にあった白い布を俺に渡した。


「にゃあ(これって汚していいのか?)」


「ああ、構わない
そのためにあるような物だ」


「にゃ(ありがとう)」


さっそく白い布に前足を擦り付けた。

乾いているけど、気休めにはなるだろう

何回か前足を拭いた後は、使った布を下になるように広げた。

よし、ようやく食べられる


「にゃう(いただきます)」


後ろ足だけで立ち、両手で肉を持ち上げ、パクリと食べた。


「にゃ!(美味い!)」


味は牛肉に近いかな?
脂身が少ないから凄く食べやすい!
味付けは塩?だけなのかな?
肉!って感じ


ステーキっぽいのはどんな味なんだろ


「にゃあ(こっちも美味しい!)」


んー、豚の照り焼きっぽい?かな
美味しい
これはご飯が食べたくなる!
ご飯っぽいのってないのかな?

豚の照り焼きっぽいのを齧りながらキョロキョロとご飯っぽいのを探してみた。


「どうした?」


「リュンヌちゃん、可愛いわあ」


「器用だな」


3人とも俺の事を見ているとは思わず、肉を齧ったままビクッと体が少し跳ねた。

こんな風に興味深々で注目されることなんてなかったから、反応に困るし、ビビる

取り敢えず、落とさなかったあと少しの肉を口に入れ、食べ終えてから話すことにした。


「にゃにゃあ
(えっと、ご飯、米ってある?)」


「ご飯?米?
聞いたことがないな」


「わたしもないわ」


「俺も聞いたことがねえな」


「にゃー(そっかー)」


まあ最初からあまり期待してなかったけど、地味にショックだ。


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