突然ねこになった俺

にーにゃ

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「見ろよ!あれ!」


「うわっ!闇の精霊獣じゃねーか!」


「チッ、風の精霊獣もいるのに闇の精霊獣までっ!」


「クソッ!」 


など、様々な感情を乗せた声や視線を感じた。

うわあ
最悪だ
こんなに注目されるとは思ってもみなかった
それに嫉妬の声や視線が多い気がする
ベルって結構有名人なのかな
さっきからベルが通る度に皆避けていってるような気がする・・
気のせいかな?

ベルが掲示板の前で止まり、何枚もの貼られている紙?をさっと見たあと、3枚の紙?を手に取った。


「にゃ(それ何?)」


「これは魔物討伐の依頼と素材の採取依頼だな」


「にゃにゃう
(そうなんだ
でも俺、戦えないっていうか、戦い方知らないから邪魔になるかも)」


「ん?
それは大丈夫だ
この依頼はリュンに魔法の使い方などを教えるためのものだからな
ランクも1番低い魔物だから安心してくれ」


「にゃ!
(そっか、頑張る!)」


いよいよ、魔物と対面するのか
1番低いランクの魔物って何だろう?
アニメや漫画とかだったら、大抵がスライムだったりするんだけど・・・
いきなりゴブリンとかだったら嫌だなあ
人の形に近いし、血とか見るのも・・・
ああ、ちょっと憂鬱だ


「俺もアンバーもいる
少しずつ慣れていけばいい」


俺の緊張が伝わったのか、宥めるようにベルが言った。


「にゃ(うん、ありがとう)」


「次の冒険者の方ー」


あ、呼ばれた

依頼の紙を持った後、1番端の受け付けに並んでいたけど、ここに並んだ瞬間にまたザワザワと驚きの様子で注目されたいた。


「ええ!?
ベルンさん!!
なぜここに!?」


そしてなぜか受付の人にまで驚かれてる。

なんでだろう?


「落ち着け、まあ休憩みたいなものだ
それで、この依頼を受けたいんだが」


「あっ!
すみません!
それではタグと依頼を預かりますね」


受付の人はすぐに気持ちを切り替えて、作業に取り掛かった。

タグが刺さった板みたいな道具の上に紙?を乗せて、ハンコみたいなものを押したら、スッと紙が消えていくのが見えた。

それを後2回繰り返したら、タグを抜き取りベルに渡した。


「タグを返します
期日は守ってくださいね
ではお気をつけて」


受付の人はそう言って、にっこりと微笑んだ。


「ああ」


ベルは簡潔に挨拶をして冒険者ギルドから出た。


「にゃふ(ふう、疲れた)」


「すまない、リュン」


「にゃにゃあ
(ううん、あんなに注目されるとは思ってなかったから慣れなくて)」


「ウォンウォン
(これから嫌と言うほど注目されるからそのうち慣れるぜ
俺らもそうだったからな)」


「にゃ!にゃう
(ええ!そうなの!?
何かあったのか?)」


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