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しおりを挟む「ここからでは城壁が高いからあまり見えないが、南門か北門からは城全体が見えるだろう
今日の帰りは暗くて見えないだろうから、明日の朝に寄っていこう」
「にゃ(うん、ありがとう)」
南門と北門に城門があるから見えるのかな?
どんな感じ何だろう?
楽しみだなあ
「リュン、もうすぐ門を潜る
その時に何か感じるだろうが、結界魔法を通るだけだから心配しなくていい」
「にゃ・・・(結界魔法・・・)」
そんなのあるんだ
「通るぞ」
「にゃ(うん)」
門を潜る瞬間、何かぶわっと体を通り抜けた感覚がした。
「大丈夫か?」
「にゃにゃあ
(うん
変な感覚はしたけど大丈夫)」
ベルに大丈夫な事を伝えてから、辺りを見渡した。
「うにゃあ(うわああ、すげー)」
カラフル!
あそこ、精霊界とまた違った感じの綺麗さだ
道は一本道しかなく、他はすべて草原で遠くの方には森がある。
「さて、少し移動しようか」
ベルが興奮している俺を宥めつつ、いつの間にかでかくなっていたアンバーの上に先に俺を乗せて、ベルも乗った。
「リュン、俺の近くに」
そう言って、俺をベルの股の間に引き寄せた。
「ワウ(行くぞ)」
「ああ」
アンバーはベルの返事を聞いた瞬間に走り出した。
思わず爪をたててしがみついたが、ベルが後ろにいてなかったら転げ落ちてたと思う
正直、人の時より怖い
暫くすると、アンバーが止まった。
「ウォン(ここらでいいか?)」
「ああ、そうだな」
「にゃ?(着いた?)」
キョロキョロと辺りを見渡した。
「うにゃあ(うわあ、すげー)」
近くで見るとすげー面白い!
綺麗!
変な草?とかいっぱい生えてる!
あと、変なものが浮かんでるけど、あれって何だろう?
キョロキョロと見渡している間にアンバーから降ろされ、初めて地面に足をつけた。
「うにゃあ(うわああ)」
地面!
思わずピョンピョン跳び、感触を確かめた。
「可愛いな」
「ワフ(子どもだな)」
クスクスとベルとアンバーの笑い声が聞こえ、ピタッと足を止めチラッと見た。
本当に子どもを見るような目で見てきたので、居たたまれなくて思わずその場でしゃがみこみ、両手で顔を覆った。
「ワフウォン
(リュンヌ、恥ずかしがっている場合じゃねーぞ)」
「リュン、おいで」
アンバーの少し厳しい声に顔を上げて、取り敢えずベルに呼ばれたのでベルの方に向かった。
「ウォン(リュンヌ、俺の上に乗れ)」
いつの間にか元の大きさに戻っていたアンバーが、俺に背中に乗るように言ってきた。
「にゃ(わかった)」
なぜ?と疑問に思ったが、しゃがんでくれたアンバーの背中に飛び乗るように乗った。
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