突然ねこになった俺

にーにゃ

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「にゃっ(わかってるっ)」


深呼吸をして、覚悟を決めた。

よしっ

魔力を込め、雷のボールをトゥリーランプに放った。

バチバチバチッ
ボトッ

え、倒したのか?


「ワウ(もう少し魔力を弱めてもいいだろう)」


「にゃ?(え、倒したの?)」


「ワウ(ああ、核が落ちているだろ)」


「にゃ(ほんとだ)」


トゥリーランプの本体はそのままの形で落ちていて、近くに核が転がっていた。

核は回収するって言ってたけど、本体はどうするんだろ?


「ワウ(次が来るぞ)」


「にゃ!?(え!?)」


もう!?

今まで見向きもしなかったトゥリーランプが、俺らを敵と認識したのか敵意をもってこっちに向かってきた。


「ワフ(攻撃してくるぞ)」


「にゃっ(わかってるっ)」


一体のトゥリーランプが近づいて来て、ある程度の距離まで近づいてきたと思ったら攻撃してきた。

それを素早くかわした。

アンバーの攻撃より遅い
でも、最初だから攻撃が止むまで待つか

4回くらいトゥリーランプの攻撃をかわしたら、トゥリーランプの動きが止まった。

よしっ
これが止まっている状態か

トゥリーランプの様子を見た後、素早く雷魔法を放ち倒した。


「ウォン
(ウム、初戦にしてはなかなかだったぞ)」


「にゃあ
(だってアンバーの攻撃より遅かったから)」


「ワフウォンウォン
(当たり前だ
それと今はまだいいが、慣れてきたら周りの気配にも気を配るように
こいつのように、複数いる魔物は一体に集中していると後ろから殺られるぞ)」


そう言って、俺の後ろにいたアンバーが倒したトゥリーランプを顎で指した。


「にゃ(わかった)」


それを見た俺は、ゆっくり頷いた。

確かに
魔物は一対一で勝負をしてくれる程、優しくないよな

もう一度気合いを入れ直し、近づいてきたトゥリーランプを倒していった。

初めの頃はアンバーの攻撃より遅いとはいえ、当たると皮膚が溶けるという恐怖から慎重になっていたが、数をこなす内にトゥリーランプが攻撃を止める時まで待つことなく攻撃を出来るようになった。

途中、調子に乗って油断してトゥリーランプの攻撃が当たりそうになった時は、アンバーに吹き飛ばされこっぴどく怒られたりもした。

その時のアンバーは本当に怖かった。
少しの間、震えと涙が止まらなかったぐらいだ。
チビらなかった事を誉めてほしいくらいだ。
それを見たアンバーが哀れに思ったのか、俺の涙を舐めたりと慣れていないことが分かる不器用な宥め方だったが優しく接してくれた事に、もう調子に乗らないことを心の中で誓った。

それからは、周りの気配にも気を配れるようになり、魔力と体力が無くなる手前までトゥリーランプを倒し続けた。




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