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しおりを挟む今日は昨日の夜にベルが言ってたように、トゥリーランプ以外もいる草原に来ている
アンバーの上から周りを見渡すと、昨日は緑色の丸いのがポツポツ浮かんでいて見ようによっては草が伸びた感じに見えてたけど(こっちの草とかは見たことない形とかしてるから)、今日は緑色と茶色と水色とよく見たら白色っぽいのが入り交じって浮かんでいて見ていて面白い
「さて、リュン
トゥリーランプ以外のランプの魔物との戦いに慣れるまでは、別行動にしよう
俺がいると強制的に魔物が寄ってくるから集中出来ないだろう」
「にゃー(そっかー、わかった)」
昨日は凄かったもんなー
俺は昨日のベルと一緒に戦った時の事を思い出して、苦笑いをした。
「魔力が無くなる前や疲れたら、必ず休むように
それとアンバーがいるから怪我などしないと思うが、怪我をしたらすぐに俺の所に来るように
それからアンバーにマールックを渡しておくが、あまり食べすぎるなよ?」
「にゃっ(わかってるっ)」
まるで子どもに言い聞かせるように言うベルに少しムッとしたが、それだけ昨日より危険で心配しているんだなと思い直し、近くにあったベルの腕に頭を擦り寄せた。
「ワフ(心配しすぎだ)」
アンバーが呆れたように呟いた。
「アンバー、頼んだぞ」
ベルはアンバーの呟きを聞き流し、俺を撫でていた手を離し、俺らから少し離れた。
「ワウ(リュンヌ、少し移動するぞ)」
「にゃ(うん)」
ベルに手を上げて別れの挨拶をした後にアンバーにしがみついた。
暫く進むとアンバーが止まった。
「ワウ(ここらでいいだろう)」
アンバーの言葉に辺りを見渡すと、さっきまでいた場所よりかはそれほど魔物はいなかった。
「ウォンウォン
(リュンヌ、分かっていると思うが油断はするんじゃねーぞ
特にウィンドランプは目で見えねー時があるから気配を探れ)」
「にゃ!(わかった!)」
アンバーの言葉により一層気合いを入れた。
そこからはもう、大変だった。
昨日は多くて2体同時に攻撃された事はあったけど、今日は2体同時は当たり前、3体同時が普通で、多くて5体同時に攻撃されたときはどうしようかと思った。
その時はアンバーが助けてくれたからよかったけど、アンバーには怒られた。
「ウォンウォン
(敵の数と位置、自分の位置を確認することを怠るな
常に自分が有利になるように敵を誘導し、逃げ道を確保しろ)」
全くその通りだけど、そう簡単に素人の俺が、それに草があって見えづらいのにできる訳がなく、それからも何度もアンバーに助けてもらった。
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