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しおりを挟む「・・ン!リュン!起きろ!」
「ピュウ、ピピ(うーん、何、ベル)」
ふわあと欠伸をして目を開けたら、いつもと何かが違う気がした。
「リュン、体調に異変はないか?」
なんでそんな事聞くんだろ?
「ピー(うん)」
ん?
バッと自分の体を見た。
「ピピ、ピュイピュー!!?
(えっ、何これ羽?
くちばし、鳥の足、
えええ!!?)」
ねこの姿から急に鳥になり、訳がわからなくてベッドの上でぴょんぴょんと跳ねてくるくると回った。
「落ち着け、リュン」
ベルがパニックになっている俺を掬い上げるように両手で抱き上げた。
「ピー(ベル、、どうしよう)」
なぜ急に鳥になったのか、考えてもわからず落ち込んだ。
「すまない、俺もわからないんだ
俺が起きた時にはすでにこの姿になっていたんだ」
「ピュー(そっかー)」
変なものは食べてないし、特別変わったことはしてないのになあ
「ウォン
(もしかしたら、月の女神の影響かもな)」
俺が少し落ち着いた頃を見計らって、アンバーが言った。
「ピュイ?
(月の女神って俺に加護をくれた神様?)」
「ふむ、その可能性は高いな」
「ウォン
(ダルクとネルが何か知っているんじゃないか)」
「ああ、そうだな」
あ、もしかして昨日の帰りにダルクが言っていた例の事?
そうと決まればベルはサッと準備をして、俺を肩に乗せようとしたが、ピタリと止まった。
「今のリュンの姿を見せるのはまずいな」
「ワフ(ああ、だろうな)」
「ピー(あ、そっかー)」
確かに変だよな
急に鳥が増えたように見えるし、逆にねこは何処に行った?って感じだし
「そうだな、
リュン、すまないが少しの間この袋の中に入っててもらえるか?」
「ピ(大丈夫だよ)」
ベルが鞄から取り出した袋って言うかただの布に見えるけど、それに俺を苦しくないように包んだら、ベルは抱き抱えるようにして布を体に固定した。
んー、分かりやすく言ったら、どっかの国の赤ちゃんとかを布でくるんで抱っこする抱っこひもみたいな感じかな
外の景色は見えないけど、ベルの顔は下から見えて温もりも感じるから全然不安じゃない、むしろ安心しかない
だけどベルは心配なのか、早足に俺を気遣いながら冒険者ギルドに向かった。
「ベルン様、こちらです」
ベル達が冒険者ギルドに着くとすぐにリリスがネルのところまで案内してくれた。
「こちらで、ギルド長とダルク様がお待ちです
では、失礼します」
それだけ言うとすぐに戻っていった。
「ああ、ありがとう」
ベルはリリスにお礼を言って、部屋の中に入った。
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