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不安な日常
しおりを挟む「はあー疲れた」
これは完全に閉じ込められたよな
最悪だ
部屋の中をもう一度見渡した。
暗くてよく分からないので、壁をつたい窓や、電気のスイッチ的なものを探した。
窓もスイッチもない
やっと、目も暗闇に慣れてきたな
あ、もうひとつ扉があった
俺は飛び付くように扉を開いた。
そこにはトイレらしきものがあるだけで、窓はなかった。
多分トイレだと思うけど、いや、ありがたいけどせめて小さい窓くらいはあって欲しかった
これじゃあ、時間の感覚がわからねー
トイレの扉を閉めた後、適当に座り呆然とした。
暫くすると、
トントンガチャ
「夕食です
それと、こちらをお使いください
失礼します」
メイドは扉の側にご飯と薄いタオルケットらしきものを置いていくと、すぐに部屋を出ていってしまった。
え、やった
ご飯くれるんだ!
いそいそと扉の前まで行くと、多分パンとスープと水のみのとてもシンプルなご飯が置いてあった。
まあ、あるだけでもマシか
はあー
俺、これからどうなるんだろ
それに太陽も
ご飯って貰っているのか?
・・・ここから出られたらなー
取り敢えず、腹が減ってはなんとやらと言うから目の前のごはんを食べることにした。
そういえば、ご飯って3食毎日貰えるのか?
・・・
念のため、非常食用にパンを半分残しておくか
そうと決まれば、パンを食べる前に先に半分にした。
かてえ
一口食べてみた。
不味い
どう表現したらいいのかわからないくらい不味い
これは、スープも期待出来ないな
「ぐっ、んぐっ、まっず!」
一口スプーンですくって飲んでみたが、案の定不味く、無理矢理飲み込んだが次を食べようとも思わなかった。
仕方なく、パンと水でお腹を満たした。
水はまだ飲める味だったので心から安心した。
それからというもの、この何もない部屋に閉じ込められる生活が何日も続いた。
ご飯は3日に一回で、内容は不味いパンと飲めないスープと水といつも一緒だった。
唯一外に出られる時は、不本意だがあの転入生ご一行が俺を連れ回す時だ。
その時ばかりは魔法で俺は綺麗にされる。
転入生の側に俺を近づけさせたくないが、さらに汚い俺を近づかせるのは我慢がならないんだろう
それに人数も増えていて、一緒に行動をしていることから多分この国の重要な人物なのだろうことは安易に分かった。
当然、全員の顔面偏差値は高い
いい趣味してるぜ、まったく
外の空気は嬉しいが、必ず暴言と暴力が付いてくる。
正直、もうすぐ俺、死ぬかもしれない
こんなことになる前に、恋愛したかったな
俺が甘えても優しく包み込んでくれて、甘やかしてくれて・・・
まあ、程遠い夢だよな
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