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しおりを挟むクリスティンはカーヒルの部屋を訪れ、自分の部屋に戻る途中、ミシェルに会う。ミシェルはこれからカーヒルに食事を届けるようであった。ミシェルはクリスティンがカーヒルの部屋を訪れようだったので、注意をする。
「お嬢様、一人であの男と会われたのですか?危険です、私かロドリグさんを連れてください」
「問題ありませんよ、カーヒルはそういう男ではありません」
クリスティンがそのように言うと、ミシェルは首を振って返答する。
「何があるかわかりませんので、それにあの男は事情はどうあれ騎士殺しの裏切りものですよ」
「そうですね、でも彼は安全です」
クリスティンのどこからかあふれ出てくる自信にミシェルはため息をつく。ミシェルはクリスティンがかなり彼のことを信じているようだと判断し、これはどうにもならないと思う。だが、それでも彼女にはクリスティンの身を守るために再度注意をする。クリスティンがミシェルにとってのすべてなのだから。
「とにかくお嬢様、あの男と時は私かロドリグさんと一緒に行くことよろしいですか?」
「わかりました、これ以上心配はかけません」
クリスティンはミシェルのことを理解しているので、ミシェルが心配しているだけなのは知っている。だからミシェルの注意に従うようにする。ミシェルはクリスティンにとって大事なメイドであり、最初で最後の友人なのだと思っているからである。
ミシェルは絶対ですよ、と言った後、カーヒルの部屋へと向かった。クリスティンは自分の部屋へと戻った。
自分の部屋に戻ってしばらくしてロドリグが訪ねてきた。
「お嬢様、旦那様から手紙が来ました」
「呼んでくれる?、中身はわかるけど」
クリスティンがそう言うと、ロドリグは頷き、手紙を読み始めた。内容はカーヒルについてであった。
「お父様は了承したのね。最後ぐらいってことかしらね。どう思う?ロドリグ」
クリスティンはロドリグに意地悪そうに尋ねる。ロドリグは私には旦那様の真意はわかりません、といつもこのような質問のときに返してくる答えを言う。クリスティンはその返答を聞いて、何も言わずにロドリグに退出するよう促す。ロドリグは何も言わずに退出する。
クリスティンはロドリグが遠くに行ったであろうタイミングでつぶやく。
「ロドリグ、何も言わないほうが傷つくのよ」
クリスティンの眼は悲しみと寂しさで彩れていた。彼女はロドリグの立場を知っている。そして、ロドリグがどれだけ私のために尽くしてくれたのか、いえ今も尽くしてくれているのかは知っている。だからこそ、彼の本音を今彼女は知りたかった。
ロドリグはいずれクリスティンを裏切ると同義のことをするのだから。
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