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12.
しおりを挟む情報を共有するため、魔術師長にも極秘資料を読ませていると、ふと思い出した。
「あの伯爵家の現当主は当時長男だった男だよな。あの即位式の映像に映っていたか?」
「確認しましょう。」
映像と席次表を見比べて見ると、伯爵は映像にいた。
「クレアは映像に父親はいないと言った。ということは長男ではない?」
「そういうことになりますね。
現伯爵と映像でクレア様が兄弟だと言われた8人の誰かとを判定してみるのはどうでしょう。
父親が伯爵家の者か違う者かがわかりますよね?」
「そうか。当時の伯爵が8人の父親なら長男とは兄弟になるから前伯爵は違うな。
なら、次男か三男との繋がりがあるかどうかだな。
繋がりがなければ、使用人か夜会参加者になる。」
「どう言って血縁判定させるかが問題ですね。
クレア様は親子と兄弟はわかるけれども、伯父と甥は無理ですかねぇ。」
「映像では無理だったからな。王宮内に伯父と甥か姪はいるか?」
「魔術師にいますよ。血縁がうじゃうじゃですから。」
クレアに頼り過ぎるのも可哀想だと思うが、また協力してもらうか。
血縁のある魔術師を10人ほど集めてもらった部屋にクレアを連れて入った。
小声で確認してみた。
「クレア、わかるか?」
「…うん。あの端の人とこっちの2番目の人。それと真ん中の2人。あとは………」
魔術師長に確認してみると合っていた。
クレアによると、親子や兄弟よりも見え方感じ方がが薄い?ようだ。
意識しないと少しわかりづらい。ということだった。
どうやって現伯爵と8人の誰かとが近くにいる時にクレアに確認してもらえるか。
その機会がなかなか難しい。
そんな時、来月の爵位譲渡者の中に伯爵家の名があった。
確か現伯爵は51歳だったか?息子が継承するんだな。
いい機会だ。偶然会うように仕向けるか。
手続きや時間の関係で纏めて授与式をしているのだが、今回は少し多いようだ。
私の即位式が済んでから引退しようと考えたのだろう。
そして今回から新たに血縁の証明もしくは血縁でない場合の理由を提出してもらうことにした。
爵位を継ぐ正統性を示すためだ。
もちろん拒否も可能だが『由緒正しい』貴族と後々の後継者に言い難くなる。
それを通達したところ、直前になって3家が授与式の取止めを伝えて来た。
神殿からの情報では、この3家のうち2家は父と子に繋がりはなく、1家は血縁ではあるが実子ではなかった。
この3家の父子を王宮に呼び、再度、水晶に触れて確認を行ったが、間違いはなかった。
3家共、神殿では神官の前で判定を行ったので王宮にも理由が伝わったことになっている。
判定後、親からは心当たりの確認を調査官が行い、後継予定だった者は待合室で待機してもらった。
そして、恐ろしい事実が判明した。
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