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32.
しおりを挟む公爵邸での最後の夜になった。
「クロード様?まだお休みにならないのですか?」
声をかけられてハッとした。ベッドに座ったままボーっとしていたようだ。
「いや、すまない。」
フィルリナの隣に寝転がり、いつも通り抱きしめて寝ようとした。
え?明日からはいないのか?嘘だろ?
気づけばフィルリナに覆いかぶさり、口づけをしていた。
舌を絡めて吸いあげる。舌先同士で舐め合うのも好きだよな。
いつも口内に溜まった俺の唾液を飲み込んでくれる。
細い首、跡を残して怒られたな。
浮き出た鎖骨に噛みついたこともあった。
胸は柔らかくてプルプルしてて乳首は固くなって可愛くて、谷間で俺のモノを挟んだ。
二人産んでも細い腰と腹。両手で掴めそうだ。
細いけど弾力もあって、白くて長い綺麗な脚。
そして…この秘部の中の狭さ。粒の感度。何度舐め取っても出てくる愛液。
我慢できずに一気に押し入れた。
「ああっ!」
ビクンビクンと達したことを教えてくれる体と声。
「フィー、まだ入れただけだよ。我慢できなかったんだね。」
フィルリナの好きな奥を攻める。座った方がいいか?
抱き上げて、下から突き上げる。俺の首に腕を巻き付けて腰を振っている。
「あ…あ…あ…んん…」
腰を振りながら目を瞑って顎を上げて喘ぐ。夢中で快感を得ているフィルリナの姿だ。
下から強い刺激を10回ほど与えると達するだろう。
その刺激を待っているフィルリナを眺めていると催促された。
「あ…あ…クロード様ぁ…お願い…」
激しく突き上げ、フィルリナの締め付けと共に精を放った。
首に縋り付いていたフィルリナが体を離して思い出したように言った。
「今日は中に出したら…」
最後まで言わせずに口づけで黙らせる。
今日は子が出来やすい日だ。
出来たら困る。わかってる。出来たら批判は俺が受ける。
結局、フィルリナの中に三度放った。
翌朝、フィルリナの体は吸い跡だらけだ。
侍女たちに呆れられるだろう。
だが、ドレスで見えない場所だけだ。その理性はかろうじてあった。
フィルリナは子供たちに名残惜しそうに額に口づけを落として抱きしめていた。
登城する用意ができて、両親と馬車に乗る。
俺は…一緒に行けない。
セラフィーネがいればおかしくはないが、俺一人でフィルリナの隣に立つのはおかしい。
ショコルテ公爵とアリシアも一緒に登城するそうだ。
『さよなら』というのも変で、『元気で』というのもしっくりこない。
言葉を探す俺にフィルリナは、『お世話になりました。お元気で』と頭を下げて去って行った。
俺は、自分は仕事でも何でも上手くできる男だと思っている。
しかし、4年近く経ってようやく気づいた。
…フィルリナに対してだけ、何故かポンコツだということを。
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