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アマーリエとセオドアが恋人関係にあるというのはアマーリエの嘘ではないかと招待客たちは思い始めていた。
しかし、アマーリエは認められないのか、セオドアに訴えかける。
「二人で結婚式やドレスの話をしたじゃない。私との結婚を考えてくれていたからでしょう?」
招待客たちはアマーリエの主張に頷く。
もしそれが本当なら、セオドアにも問題があったのではないかと思われた。
セオドアはアマーリエの問いに淡々と答えた。
「こういう結婚式がしたいって言ったことに対しては『そうなんだね』と答えただけだし、このドレスは私に似合うかなって聞いてきたことに対しては『いいんじゃない?』と答えただけだ。
君がどこかの誰かとどういうドレスを着てどういう結婚式を挙げようが好きにしたらいいと思っただけで、僕が君との結婚を口にしたことなど一度もない。」
セオドアの言葉に、シーンとなった後、誰かが吹き出した。
そしてクスクス笑いも聞こえる。
セオドアとアマーリエの噛み合わなさが目に浮かぶようだった。
しかし、それでもアマーリエは諦めない。
彼女はセオドアから別の人に視線を移したのだ。
「キャサリンおば様、おば様は私とセオドアの結婚を認めてくださっていましたよね?」
アマーリエが”おば様”と呼んだのは、ドリステル侯爵夫人のことだった。
この場でその呼び方は相応しくないと不快に感じる者もいた。
それはセオドアを呼び捨てにしていることにも言えたが、彼女はセオドアを恋人だと主張したために咎める者はいなかった。しかし、恋人でないとしたら相応しくないだろう。
徐々に、アマーリエの無作法さが気づかれ始めていた。
ドリステル侯爵の後ろにいた侯爵夫人は一歩前に出て、アマーリエの問いに答えた。
「認めたというと語弊がありますわ。わたくしはスコッティ伯爵夫人にあなたを長男ルミナスの婚約者候補にしてくれないかと頼まれましたが、ルミナスには格上からの縁談の話がありましたのでお断りいたしました。
その際、次男のセオドアに爵位は与えないのかと言われましたので、それは夫と本人次第ではないかと答えましたわ。
すると、伯爵夫人はあなたの婚約が決まらなければセオドアと結婚させたいと勝手におっしゃられて。
わたくしは、セオドアには自分で相手を選ばせると言っただけで、あなたとの結婚を認めた覚えはありませんわ。」
つまり、侯爵夫人はセオドアがアマーリエを選べば認めていたと言っているのだ。
アマーリエは長男の相手には断られていたにも関わらず、追いかけていたことになる。
長男がダメでも次男がいる。
スコッティ伯爵夫人のそんな思惑が透けて見えた。
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