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しおりを挟む父は、自分がこの話を聞いた時にどう受け止めたのだろうか。
そして、今この話をしたことによって僕に、そしてエドガーに何を伝えたいのだろうか。
おそらく、父と僕の考えは同じだ。
この話を聞いても、僕は今までと変わることはない。
この話を聞いて為になったと思った父に育てられたのだから、僕は尊敬する父と同じだろう。
父は、エドガーに向けて言いたかったのではないだろうか。そう思った。
「私は、ルチェリアの結婚相手には誠実でいてほしい。
過去は変えられない。後悔というのは過去を悔いることだ。
未来の自分が過去の自分を悔いることのないように今を大切にしてほしい。そう願っている。」
そう言って、父はサンルームを出て行った。……用事は何だったのだろう?
「公爵って意外と語るんだな。挨拶する時は口数が少ないから無口かと思ってた。
それにしても、誰も幸せにならなかったんだな。今の話。
婚約者がいるのに浮気はダメだよな。既婚者の従兄も最低だ。」
「そうだな。」
従兄は令嬢のことが好きだったのかもしれない。ふとそう思った。
そして、浮気はダメだ、既婚者の従兄が最低だと言ったエドガーに安心した。
父が告げたかった最低限のことは理解してくれたようだから。
15歳になった自分たちには、これから閨事に対しての興味や誘惑、優越感や罠など、いろいろなことに直面することになる。
今が良ければそれでいい。という考えや、バレなければいい。という考えは自分の都合であって、誰もが同じ考えではないということ。
女性が結婚で純潔を求められるなら、男も初めてでもいいじゃないか。
恥ずかしいと思わせる風潮が、愛人や娼婦が増える理由の一つでもあると思う。
僕は結婚する女性以外を抱く気はない。
父の話を聞いて、レンフォードはその気持ちが一層強まった。
ルチェリアは、契約結婚に関する条件を考える。
私は、夫となる人を愛したいし私も愛されたい。だけど、これを条件にするのは変だと思う。
だって愛し愛されることが契約だからっておかしいわよね?
もちろん、好意を持てない相手と契約するつもりはないから、契約の時点で相手にある程度の好感があるのは当然だと思う。
だから、その好感が伴侶としての愛情か、家族としての愛情かになるってことかな。
女として愛してくれなくても家族として愛してくれたら満足?……どうなんだろう。
家族愛でも穏やかに暮らせればいいかも。
家族を大切にしてくれることって条件はおかしくないわよね?無関心は嫌だもの。
でも、女として愛してくれなくても愛人を持つことは許さないわ。これも条件にしてもいいわよね。
あとは、ギャンブルに嵌らない。遊びで借金をする夫なんて嫌だわ。
お酒に溺れない。意識が混濁するほど飲む人は嫌よ。
朝起きたら、隣に女性が寝てるなんてことになりそうだし。
暴力を振るわない。私や子供、使用人に対して理不尽な暴力は許さないわ。
仕事は真面目にする。誰かに任せきりでサインをするだけの自堕落な人は嫌。
領民のために努力してくれる人がいいわ。
喧嘩をしても自分が悪かったと思えば謝れる人。
謝罪の言葉を口にできない男性が多いって聞くわ。
だけど、感謝の言葉や謝罪の言葉は口にすべきだと思うわ。
………いろいろあげてみたけれど、ほとんど小説の中で私が嫌だと思った出来事ね。
多分、女性なら誰でも結婚相手に望むことだと思うけれど、契約の条件にするとなると抑止力になる気がする。
こういう契約っていいんじゃない?
でも、契約内容が破られたら?
そっか。契約が破棄された場合の条件も決めておく必要があるのね。
婚約破棄や離婚の場合でも悪い方が慰謝料を払うわ。それと同じよね。
お金で解決するか、もっと違う大切なものにするか。
絶対に契約を破りたくないような内容にすればいいのかもしれない。
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