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21.これ持ってないの?
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第五エリアを攻略した次の日も、リハビリを終えてそのままインすることにした。
今日は天国エリアをちらっと見に行くことにしていたのと、極一突の人達に顔を出しに。
街に降り立つといつもと違うエリアに行く。
実はこのゲーム現世をクリアして天国ステージ、地獄ステージに進むことは推奨されているのだが、クリアしてなくても行けるのだ。
エントランスエリアというものが街にあり、エレベーターで天国地獄に行けるというなんともシュールな世界。
そんなに簡単に天国と地獄に行けてたまるか!と突っ込みたい気持ちは山々だが、そういうゲームということで割り切ろう。
エレベーターにのると天というスイッチを押し、一応動いてる感じの振動がある。少しすると着いたことを知らせる音がなり、扉が開く。
開いた先に見えたのは空の上なんだと認識させられるような上には青い空、下には白い雲。白い雲の上に街が形成されているという感じだろう。
空の上の匂いってこんな感じなんだろうか。
爽やかな空に近い山頂に居る時に嗅いだことがあるような香りだ。
「おぉー。すごいいい眺めだ!本当に雲の上にいるみたい」
街を見渡すと現世ステージよりも大きい気がする。この街にクランで集まっているところがあるらしいんだよな。
◆極一突グループチャット
世:天国ステージ来ましたけど、何処にいらっしゃいますかぁ?
馬:おっ! きたか! 歓楽街のなかに『極《きわみ》』っていう店があんだよ! そこが、このステージでのクランホームになってっから!
金:酒いっぱい飲めるでぇ!
有:まってるよー
宍:まってるであるよ
風:早くいらっしゃってください
世:急いでいきます!
馬:歓楽街の通りが五本の内、左から二本目の奥から三件目だからな!
金:おい?
有:あれ?
宍:どこいったんだ?
風:もう突っ走ったんではなくて?
馬:あいつ……
◆
俺は急かされたので急いで歓楽街に行った。
片っ端から『極』という店を探して回っていた。
「ギャハハハ! マジだ! 探してるよ! おい! マセラ! お前チャット最後まで見てから行動しろ!」
「えっ!?」
なんの事やらわからずに突っ立ってしまった。
「ちゃんと何列目の何件目って言ったのにマセラは見ずに突っ走ったんだ! だぁから俺が出張って来なきゃ行けなかっただろうが」
「あっ、そうなんですか? はははっ。すみません!」
「ったく。こっちだ」
バカラさんが案内してくれたところに向かう。すると、正面にレトロなネオンの看板がありスナックみたいななりして『極』と書いてあった。
「ブッ! ここですか!?」
「何笑ってんだよ! 洒落てんだろ? ギャハハハ! こんなとこが誰もクランホームだなんて思わねぇだろ? カモフラージュってやつよ!」
なんだか、納得できるような出来ないような。よく分からない気持ちになり、中に入ると中もレトロなソファーがあり丸テーブルがあった。
カウンターにも丸椅子が設置されていてそこにメンバーは座って飲み物を飲んでいた。
「あっ、ハッザァーッス!」
みんなはいきなりの事に目を丸くした。
「マセラ、何やそれ?」
「野球界の挨拶なのだ?」
キンドとシルドが頬を引き攣らせながら俺に問いかける。
「いや、もう素性バレたし素を出していこうかなって思いまして」
「ギャハハハハ! 良いじゃねぇの! どんどん出していこうや!」
バカラさんが俺の答えに賛同してくれるが、他のメンバーは渋い顔をしている。
「マセラ、素を出す、出さんの前にイカレてんねやから意味ないねん! いきなりわけわからん挨拶すな!」
「あっ、はい! さーせん!」
その返答にも何やら首を傾げているが有耶無耶にしてグビっと酒を煽ったキンドさん。
「マセラ、このステージ来てどう思った?」
真面目な顔でバカラさんが問いかけてくる。
「あーっと、広いなって」
「だよな? 攻略するフィールドも広いんだよ。現世エリアの倍はありそうなんだぜ?」
「ええっ!? 広いですね。それが攻略に時間がかかっている理由ですか?」
「いんや、それ以前に出現する敵が天使なんだが、奴らは飛んでる」
そりゃ天使だから飛ぶだろうなと想像はついた。だから、なんだというのだと疑問に思う。
「それはそうですけど、カウンターでどうにかなったりしないんですか?」
「奴らはな、光魔法が使えるんだ」
それで合点がいった。そういう事か、だから攻略できないんだ。
あれ? でも飛べるんじゃないか?
「あのーこちらも飛べばいいんじゃ?」
「はっ?」
「どうやって?」
「えっ? 現世の第五をクリアすれば羽生やすアイテム貰えるじゃないですか」
────ガタガタガタッ
一斉にみんなこちらを立ち上がって向いた。
俺はビックリして縮こまる。
「えっ? な、なんですか?」
「何だ? そのアイテム!?」
「えっ!? これですけど」
羽のアイテムの概要を見せると食い入るようにウインドウを見るクランメンバー。
「どうやって倒した?」
「それは────」
そこから自分がソロでいったこと。某ゲームのキャラみたいだったので、同じようにやって見た事。それがフラグになったかは分からないが、話してみた。
「これ、出回ってる話か?」
「僕が調べた限りでは出回ってないね」
バカラが問いただすと、アルトが答えた。
「ギャハハハハ! 来たぜ来たぜ! おそらく、戦えない奴も居ることを考えたらソロがフラグでは無いはずだ。その踏むがフラグだな。しかしなぁ、俺らはクリアしちまってるし」
「あれ? でも、なんか使えそうな笛ありますけど?」
俺はボスを倒した時の笛を出す。
「効果は?」
「飛ぶ為の器官を麻痺させる笛です」
「ギャハハハハ! いいね。試してみようぜ!」
ここから俺たちの天国の攻略が始まった。
今日は天国エリアをちらっと見に行くことにしていたのと、極一突の人達に顔を出しに。
街に降り立つといつもと違うエリアに行く。
実はこのゲーム現世をクリアして天国ステージ、地獄ステージに進むことは推奨されているのだが、クリアしてなくても行けるのだ。
エントランスエリアというものが街にあり、エレベーターで天国地獄に行けるというなんともシュールな世界。
そんなに簡単に天国と地獄に行けてたまるか!と突っ込みたい気持ちは山々だが、そういうゲームということで割り切ろう。
エレベーターにのると天というスイッチを押し、一応動いてる感じの振動がある。少しすると着いたことを知らせる音がなり、扉が開く。
開いた先に見えたのは空の上なんだと認識させられるような上には青い空、下には白い雲。白い雲の上に街が形成されているという感じだろう。
空の上の匂いってこんな感じなんだろうか。
爽やかな空に近い山頂に居る時に嗅いだことがあるような香りだ。
「おぉー。すごいいい眺めだ!本当に雲の上にいるみたい」
街を見渡すと現世ステージよりも大きい気がする。この街にクランで集まっているところがあるらしいんだよな。
◆極一突グループチャット
世:天国ステージ来ましたけど、何処にいらっしゃいますかぁ?
馬:おっ! きたか! 歓楽街のなかに『極《きわみ》』っていう店があんだよ! そこが、このステージでのクランホームになってっから!
金:酒いっぱい飲めるでぇ!
有:まってるよー
宍:まってるであるよ
風:早くいらっしゃってください
世:急いでいきます!
馬:歓楽街の通りが五本の内、左から二本目の奥から三件目だからな!
金:おい?
有:あれ?
宍:どこいったんだ?
風:もう突っ走ったんではなくて?
馬:あいつ……
◆
俺は急かされたので急いで歓楽街に行った。
片っ端から『極』という店を探して回っていた。
「ギャハハハ! マジだ! 探してるよ! おい! マセラ! お前チャット最後まで見てから行動しろ!」
「えっ!?」
なんの事やらわからずに突っ立ってしまった。
「ちゃんと何列目の何件目って言ったのにマセラは見ずに突っ走ったんだ! だぁから俺が出張って来なきゃ行けなかっただろうが」
「あっ、そうなんですか? はははっ。すみません!」
「ったく。こっちだ」
バカラさんが案内してくれたところに向かう。すると、正面にレトロなネオンの看板がありスナックみたいななりして『極』と書いてあった。
「ブッ! ここですか!?」
「何笑ってんだよ! 洒落てんだろ? ギャハハハ! こんなとこが誰もクランホームだなんて思わねぇだろ? カモフラージュってやつよ!」
なんだか、納得できるような出来ないような。よく分からない気持ちになり、中に入ると中もレトロなソファーがあり丸テーブルがあった。
カウンターにも丸椅子が設置されていてそこにメンバーは座って飲み物を飲んでいた。
「あっ、ハッザァーッス!」
みんなはいきなりの事に目を丸くした。
「マセラ、何やそれ?」
「野球界の挨拶なのだ?」
キンドとシルドが頬を引き攣らせながら俺に問いかける。
「いや、もう素性バレたし素を出していこうかなって思いまして」
「ギャハハハハ! 良いじゃねぇの! どんどん出していこうや!」
バカラさんが俺の答えに賛同してくれるが、他のメンバーは渋い顔をしている。
「マセラ、素を出す、出さんの前にイカレてんねやから意味ないねん! いきなりわけわからん挨拶すな!」
「あっ、はい! さーせん!」
その返答にも何やら首を傾げているが有耶無耶にしてグビっと酒を煽ったキンドさん。
「マセラ、このステージ来てどう思った?」
真面目な顔でバカラさんが問いかけてくる。
「あーっと、広いなって」
「だよな? 攻略するフィールドも広いんだよ。現世エリアの倍はありそうなんだぜ?」
「ええっ!? 広いですね。それが攻略に時間がかかっている理由ですか?」
「いんや、それ以前に出現する敵が天使なんだが、奴らは飛んでる」
そりゃ天使だから飛ぶだろうなと想像はついた。だから、なんだというのだと疑問に思う。
「それはそうですけど、カウンターでどうにかなったりしないんですか?」
「奴らはな、光魔法が使えるんだ」
それで合点がいった。そういう事か、だから攻略できないんだ。
あれ? でも飛べるんじゃないか?
「あのーこちらも飛べばいいんじゃ?」
「はっ?」
「どうやって?」
「えっ? 現世の第五をクリアすれば羽生やすアイテム貰えるじゃないですか」
────ガタガタガタッ
一斉にみんなこちらを立ち上がって向いた。
俺はビックリして縮こまる。
「えっ? な、なんですか?」
「何だ? そのアイテム!?」
「えっ!? これですけど」
羽のアイテムの概要を見せると食い入るようにウインドウを見るクランメンバー。
「どうやって倒した?」
「それは────」
そこから自分がソロでいったこと。某ゲームのキャラみたいだったので、同じようにやって見た事。それがフラグになったかは分からないが、話してみた。
「これ、出回ってる話か?」
「僕が調べた限りでは出回ってないね」
バカラが問いただすと、アルトが答えた。
「ギャハハハハ! 来たぜ来たぜ! おそらく、戦えない奴も居ることを考えたらソロがフラグでは無いはずだ。その踏むがフラグだな。しかしなぁ、俺らはクリアしちまってるし」
「あれ? でも、なんか使えそうな笛ありますけど?」
俺はボスを倒した時の笛を出す。
「効果は?」
「飛ぶ為の器官を麻痺させる笛です」
「ギャハハハハ! いいね。試してみようぜ!」
ここから俺たちの天国の攻略が始まった。
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