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32.セラフィム
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ミカエルを倒して引かれてショックを受けている俺を他所に、奥に進んでいく皆。
「おい! マセラ! 行くでぇ!」
「ちょっ! びどいですよ! 待ってくださいよぉ!」
皆の後を追って奥に進んでいった。
追いつくとみんな離れていく。
「なんで離れるんですか!?」
「僕は、ちょっと……」
「えっ!? アルト? 酷くない?」
アルトはホントにそそくさと離れて歩いている。
「ギャハハハハ! 嫌われたな? ギャハハハハ!」
なんとも言えない暗い気持ちになる。
そんなに嫌われるなんて。でもアレが昔の俺だっていうのは本当だし仕方ないか。
「天使きたよん」
アルトが上機嫌だ。
俺をこんな扱いにしたのが楽しかったのか?
悲しい。
今度の天使は空を飛んできた。
────ィィィィィィィ
俺は笛を吹くが、何事も無かったように突っ込んできた。
「効果がありません! 叩き落とします!」
俺は足を踏み出し天使へと駆ける。
跳躍して首を狙う。旋回して躱された。
咄嗟に取り落とす。
「ナァイス!」
下で待っていたバカラさんがそのまま殴りつけて天使を倒す。
天使は次から次へと出てくる。
ここは雲の街のように壁の向こうには四角い雲でできた箱が複数あり、窓からは天使が顔を出して魔法を放ってくる。
なんと攻めづらい。
壁に張り付くように皆で死角に隠れる。
「シルフィ撃てる? 適当でもいいし当たらなくてもいいけど、あっちに向かって撃てる?」
「いいですわ。ワタクシがくらわせてやりますわ!」
シルフィの魔力が溢れた。
「零度砲!」
俺は同時に奥へと駆け出す。
────ボカァァァァンッ
雲を破裂させ氷をぶちまける。
天使を発見した俺は跳躍。
天使へと刀を突き立てた。
一個制圧したが、これが奥に何個も見える。
珍しくアルトが走って箱の元へ行き、ナイフを首に突き刺して戦闘不能にする。
「アルトもやるんだな!」
「僕だって動ける。アサシンスタイル」
なんだか得意気にしているアルト。
ちよっと可愛く思えてしまったな。
「シッ! シッ!」とシャドウをしてこれみよがしに動けますと俺にアピールしている。
「零度砲!」
奥の天使にヒットさせた。
俺はチャンスとみた。再び駆けて奥へと向かう。
「ふっ!」
首を切り裂くとそのまま後ろの雲まで斬り裂いた。この雲が切り裂けることに気づいた俺の進行速度は格段に上がった。
箱を次々と回り、天使と箱を破壊しながらズンズンと進んでいく。その後をクランメンバーがついてくるといった感じの作戦となっている。
「ギャハハハハハ! あいつやっぱイカれてるわ! 雲を切ってるじゃねぇか!」
実際にこれが攻略法なんじゃないかと思ってしまうくらい、画期的なアイデアではないだろうか。
「なんやねんアイツ! やる事が怖いねん! 天国破壊しとるやん!」
キンドさんに馬鹿にされながらも俺は突き進む。そして、また最後の要塞の様な雲に辿り着いた。
最早、驚異でも何でもなかった。バターのように雲を切り裂きバッタバッタと天使を切り裂いていく。魔法が来ようが知ったことではない。
多少被弾しながらもやってきた要塞の先にはなんだか大袈裟に神々しい天使がいた。
『よくぞここまで来た。我は最強の天使セラフィムである』
「ギャハハハハ! 自分で最強とか言ってやがる!」
『我を愚弄するな』
そう言葉を発すると周囲に光球を浮かべていた。その光球からレーザーが発せられてきた。
「みんな避けて!」
クランメンバー全員がバラバラに飛んだ。なんとかレーザーを避けた。その隙にバカラさんが近づいていて殴りつけようとする。
────スカッ
「あぁん?」
透過したのだ。
(あれ? あれは第一の天使の。さっきのは第三の天使の能力だ)
「バカラさん! この天使今までの天使の能力を全て持っているのかもしれません!」
「なんだと!? あぁめんどくせぇ」
バカラさんは余りの面倒くささに頭を掻きむしっている。
「シルフィ! 魔法!」
「わかりましたわ! 零度砲!」
俺がお願いするとシルフィは魔法を打ってくれた。タイミングを合わせて駆けていく。
目の前まで迫ると刀を抜刀する。
『ふんっ!』
セラフィムが地面を踏むと、急にステージがせり上がってきたと思ったら、知らない間に刀が消えていた。
「マジか!」
抜いた体勢のままセラフィムに迫る。こうなったらがむしゃらにやるしかない。
そのまま体を捻りセラフィム目掛けて頭から突っ込んで行った。
────ゴスッ
「はっはぁぁぁあ! 聞いたかゴラァァ!」
ヤベッと思ったのだが、もうそれは時既に遅しだろう。また若い頃のような言葉遣いになってしまった。
『効かぬわ!』
セラフィムは仰け反った体勢のまま効かないという。俺はそれを信じなかった。大体そういう奴は効いてる。
着地するとハイキックをお見舞する。
腕でガードされたが、即座に足を引っ込めてクルッと逆回転。バックスピンキックを放った。
────ズドンッッッ
『ぐふっ!』
「俺の必殺技はどうだ?」
『くっ! 効かぬわぁぁぁぁぁ!』
セラフィムからは凄まじい圧が発せられて立っているのがやっとだ。
急に光を放ち出し、眩い光で目の前が真っ白になった。
「おい! マセラ! 行くでぇ!」
「ちょっ! びどいですよ! 待ってくださいよぉ!」
皆の後を追って奥に進んでいった。
追いつくとみんな離れていく。
「なんで離れるんですか!?」
「僕は、ちょっと……」
「えっ!? アルト? 酷くない?」
アルトはホントにそそくさと離れて歩いている。
「ギャハハハハ! 嫌われたな? ギャハハハハ!」
なんとも言えない暗い気持ちになる。
そんなに嫌われるなんて。でもアレが昔の俺だっていうのは本当だし仕方ないか。
「天使きたよん」
アルトが上機嫌だ。
俺をこんな扱いにしたのが楽しかったのか?
悲しい。
今度の天使は空を飛んできた。
────ィィィィィィィ
俺は笛を吹くが、何事も無かったように突っ込んできた。
「効果がありません! 叩き落とします!」
俺は足を踏み出し天使へと駆ける。
跳躍して首を狙う。旋回して躱された。
咄嗟に取り落とす。
「ナァイス!」
下で待っていたバカラさんがそのまま殴りつけて天使を倒す。
天使は次から次へと出てくる。
ここは雲の街のように壁の向こうには四角い雲でできた箱が複数あり、窓からは天使が顔を出して魔法を放ってくる。
なんと攻めづらい。
壁に張り付くように皆で死角に隠れる。
「シルフィ撃てる? 適当でもいいし当たらなくてもいいけど、あっちに向かって撃てる?」
「いいですわ。ワタクシがくらわせてやりますわ!」
シルフィの魔力が溢れた。
「零度砲!」
俺は同時に奥へと駆け出す。
────ボカァァァァンッ
雲を破裂させ氷をぶちまける。
天使を発見した俺は跳躍。
天使へと刀を突き立てた。
一個制圧したが、これが奥に何個も見える。
珍しくアルトが走って箱の元へ行き、ナイフを首に突き刺して戦闘不能にする。
「アルトもやるんだな!」
「僕だって動ける。アサシンスタイル」
なんだか得意気にしているアルト。
ちよっと可愛く思えてしまったな。
「シッ! シッ!」とシャドウをしてこれみよがしに動けますと俺にアピールしている。
「零度砲!」
奥の天使にヒットさせた。
俺はチャンスとみた。再び駆けて奥へと向かう。
「ふっ!」
首を切り裂くとそのまま後ろの雲まで斬り裂いた。この雲が切り裂けることに気づいた俺の進行速度は格段に上がった。
箱を次々と回り、天使と箱を破壊しながらズンズンと進んでいく。その後をクランメンバーがついてくるといった感じの作戦となっている。
「ギャハハハハハ! あいつやっぱイカれてるわ! 雲を切ってるじゃねぇか!」
実際にこれが攻略法なんじゃないかと思ってしまうくらい、画期的なアイデアではないだろうか。
「なんやねんアイツ! やる事が怖いねん! 天国破壊しとるやん!」
キンドさんに馬鹿にされながらも俺は突き進む。そして、また最後の要塞の様な雲に辿り着いた。
最早、驚異でも何でもなかった。バターのように雲を切り裂きバッタバッタと天使を切り裂いていく。魔法が来ようが知ったことではない。
多少被弾しながらもやってきた要塞の先にはなんだか大袈裟に神々しい天使がいた。
『よくぞここまで来た。我は最強の天使セラフィムである』
「ギャハハハハ! 自分で最強とか言ってやがる!」
『我を愚弄するな』
そう言葉を発すると周囲に光球を浮かべていた。その光球からレーザーが発せられてきた。
「みんな避けて!」
クランメンバー全員がバラバラに飛んだ。なんとかレーザーを避けた。その隙にバカラさんが近づいていて殴りつけようとする。
────スカッ
「あぁん?」
透過したのだ。
(あれ? あれは第一の天使の。さっきのは第三の天使の能力だ)
「バカラさん! この天使今までの天使の能力を全て持っているのかもしれません!」
「なんだと!? あぁめんどくせぇ」
バカラさんは余りの面倒くささに頭を掻きむしっている。
「シルフィ! 魔法!」
「わかりましたわ! 零度砲!」
俺がお願いするとシルフィは魔法を打ってくれた。タイミングを合わせて駆けていく。
目の前まで迫ると刀を抜刀する。
『ふんっ!』
セラフィムが地面を踏むと、急にステージがせり上がってきたと思ったら、知らない間に刀が消えていた。
「マジか!」
抜いた体勢のままセラフィムに迫る。こうなったらがむしゃらにやるしかない。
そのまま体を捻りセラフィム目掛けて頭から突っ込んで行った。
────ゴスッ
「はっはぁぁぁあ! 聞いたかゴラァァ!」
ヤベッと思ったのだが、もうそれは時既に遅しだろう。また若い頃のような言葉遣いになってしまった。
『効かぬわ!』
セラフィムは仰け反った体勢のまま効かないという。俺はそれを信じなかった。大体そういう奴は効いてる。
着地するとハイキックをお見舞する。
腕でガードされたが、即座に足を引っ込めてクルッと逆回転。バックスピンキックを放った。
────ズドンッッッ
『ぐふっ!』
「俺の必殺技はどうだ?」
『くっ! 効かぬわぁぁぁぁぁ!』
セラフィムからは凄まじい圧が発せられて立っているのがやっとだ。
急に光を放ち出し、眩い光で目の前が真っ白になった。
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