職場の鬼上司は私推し!?

星野える

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12.相談

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『ってそれってみるくちゃんのファンやめさせるの絶対無理でしょー』
「そう思いますよねぇ……」

マイク付きのヘッドホンから軽快な笑い声がして御厨は深いため息をついた。
みるくみくは個人勢だが企業勢のvチューバーとも懇意にしていて、かけだしの頃から仲のいいv仲間の渚アオネだ。
相手のことを思いやる優しい人だが、悩んでいるときは容赦がない。
そういうところが好きで御厨はよく相談に乗ってもらっていた。

『身近にファンがいるって気まずいけどそれだけみるくちゃんをリスペクトしてくれてるなら嬉しいもんじゃない?』
「でも正体が私ですよ?上司が知ったら幻滅されそうで……」
『うーん、上司さんとの関係にもよるけど、最初はショック受けそうだけど受け入れてくれそうじゃない?』
「……ですかねぇ」
『どちらにしても上司さんがみるくちゃんのファンだからって配信内容にまで気を使う必要ナシ!それじゃああとの200万人のファンを裏切ることになるんだよ』
「あっ……」
『だからみるくちゃんは普段通り配信やればいいって』
「そう、ですね……」
『まだ迷いがあるように聞こえるけど?』
「私も戸惑いが多くて……」
『一番シンプルな方法があるよ』
「え?!」
『みるくちゃんが配信をやめること』
「…………」
『そしたらあたしもライバルが減るしみるくちゃんは引退して心置きなく仕事ができるし全部解決じゃない?』
「…………」
『でも、それはイヤなんでしょ?』
「はい……みるくみくはやめたくないです」
『うん、じゃあみるくちゃんが何かを変える必要はないよね』
「そうですね、ありがとうございます。アオネさん」
『あーあ、せっかくライバル蹴落とすチャンスだったのにな~』
「またそんなこと言って、私がいないと寂しいくせに」
『言うようになったじゃん』

ヘッドホンから流れる声は心地よい。
やはり持つべきものは良い友人だ。
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