三尺刀使いの仮想現実戦記

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同棲

私の感情

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作者
こっからちゃんと青蓮視点です。一応椛視点が入っていますけど・・・。

同じ屋根の下、好きな人と共に棲む。それはとても良いことだろう。束縛や上下関係が無ければの話だが。

「ん~」
「起きて。後椛のスマホ持ってきたから」
椛の部屋ちょっとやばかったけど。
「ありがとう。・・・って私の部屋入ったの!?」
「えっ、うん。入らせていただきました」
「引いた?」
「ううん。それとね、気付いたんだ。多分私はずっと前から椛が好きでそれを友達に向ける感情と勝手に思い込んでたんだと思う。恋愛経験の無い私の持論だけど、多分好きって言うのはその人の全てを、その物の全てを受け入れるということなんじゃ無い?と思って、椛の部屋を見ても特に引かなかったのはそのせいかな?って」
「その人の全てを受け入れる、かぁ。そうだね。多分それが好きって言う感情なんだよね。私も恋愛経験ないから分かんないけど」
「ふふっ、お互い始めての恋愛と言う訳だ」
「そうね。私の場合は初恋の延長だしね」
「私の初恋は銚子さんだけどね」
「なん、ですって」
椛が負のオーラというのだろうか?
とてもやばいのを纏っている様に見える。
「さっきの言葉、もう一回言ってくれないかしら?」
怖い。
「わっ、私の初恋は銚子さんです」
「あんのお姉ちゃんめぇー。私の青を誘惑しやがってー」
そんなことを口走る椛に近寄り抱きしめる。
「大丈夫。今の私は椛に夢中だから」
そんな事を抱きしめながら言うと椛の顔が茹で蛸の様な赤みになり
「私もだよ」
と短く返してくれた。
「さて、お昼。食べよっか」

「御馳走様でした」
「御粗末様でした」
お昼ご飯を食べたら食器を洗い終わるまで待ってもらってそれから椛を送ろうかな?
「椛ー」
「なぁに?青」
「送るよ。家まで」
「そうかおんなじ屋根の下もここまでか」
「夕食には来れるでしょ」
「足りない。もっといたい」
「一旦家に帰れ。送るから」
「了解。っても送るほど距離ないよね」
「大事なお嫁さんだからな」
「またそんなこと言うー」
不満気な顔をしながらも何処か嬉しそうな顔をしてそう言った。
「行くよ」
こうして椛を家に送った。

椛said
もっと青と一緒に居たいから、私は家に着いたらある人に電話を掛けた。
プルルプルル
「もしもし。大辻さん?」
『椛ちゃんか。何か用かい?』
「えーっとですね、私を常願寺家に住ませてもらっても宜しいでしょうか?」
『私的には問題ないね。妻もそう言うだろう。君の両親から許可を貰ったらまた電話してくれ』
「わかりました。では失礼しました」
『ああ、さようなら』
ツーッツーッツーッ。
大辻さんからお母さん達に許可を取れって言われたからね。
次はお母さんに電話だね。
プルルプルルプルル。
『はいっ。白樺です』
「あっ、お母さん」
『あら、椛。何か用かしら?』
「単刀直入に言うよ。常願寺家に住ませてもらっていい?」
『私的にはノープロブレムよ。彼も多分そう言うから問題無いわ』
「ありがとう、お母さん。それじゃあ」
『ええ、またね』
ツーッツーッツーッ。
お母さんから許可は取れたから大辻さんに許可を取って明日から常願寺家に住ませてもらおう。
プルルプルルプルル
「もしもし、椛です」
『やあ、電話してきたと言うことは許可は取れたのだね』
「ええ。と言うことで」
『ああ、約束通り許可しよう。いつから棲むんだい?』
「明日からです。今日で荷造りとかして明日お引っ越しですね」
『わかった。私から青蓮に連絡しようか?』
「しないでください。サプライズとして明日は驚かせようと思います」
『了解だ。私からは連絡しないでおこう』
「ありがとうございます。では私はこれで」
『青蓮を頼む』
「はい!では失礼します」
そして私は電話をきる。明日が急激に楽しみになってきた。荷造り頑張らないと。

因みに夕飯はハンバーグだった。
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