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明朝の林
熊
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明朝の林の底植物には朝露がついている。この朝露が足に付いて重くなり、足取りを遅める。コースの休憩ポイントは1、2番を飛ばして3番で休憩を取った。
さて、この林、モンスターの種類少なくね!今のところエンカウントしたのは走鳥竜、魂の宿る植物、突猪(とっちょ)の三種だけだ。
特に魂の宿る植物はクソウザい。
背の高い植物が襲ってくるのだ!いきなり!それに魂の宿っていない植物もあるから片っ端からってのもいけないし、植物を一定量切ると突猪が出てくる。
しかもこの突猪は体力と火力が高いけど、攻撃にクソ長い溜めがあるからあたりはしないけど倒すのに急所を撃たないとだからメンドイ。
走鳥竜はきっちり5分毎に3頭とエンカウント。
こっちは雑魚だし問題無い。
植物と突猪を相手取ってる時に横槍刺されたらやばいかな?くらいの脅威だ。
「Guaaa!」
左の方から聞こえたその声に対して私は条件反射として源を腰に置き、カチンっ、と鯉口を切る。
「大海流・清水」
清水は反射型の抜刀技だ。一定の距離に判定を置き、その中に入った瞬間に私の刀が飛んでくる、というのが大まかな技の説明だ。
上位互換がない訳でも無いが、奥義や切り札の先、神伝にまで手を伸ばす必要がある。
その為防御やカウンターには清水が良いだろう。
清水の状態で三秒経つと声の主が現れた。それは熊だった。
腕には棘が生え揃い、背中には青い毛、頭の天辺には30cmはありそうな大きな角が一本生えていた。
爪は短く鋭い。牙は短めだ。
「Guaaa!!!」
青熊は目の前で吠えると私に向かって突進していた。青熊は清水の範囲内に入った為清水のオートカウンターに首が落とされた。
「なんか、・・・呆気なかったな」
私は無意識にそうこぼしていた。
先程の青い熊を倒したら洞窟が現れた。その洞窟を進み外に出ると周りを林と竹垣に囲まれた決戦場の様なものがあった。石碑があったのでそれを見てみると
[ここは鬼熊獣の住処だ!今はいないかもしれないがいつかは帰ってくる。この石碑を押せば鬼熊獣はこの場に帰ってくるであろう。鬼熊獣を倒さねば此処からは進めぬ。倒さねばならないのだ。これから訪れる者達の武運を祈る]
「ふーん。つまりは準備時間的なのかな?ならば良い。ポチッとな」
石碑を押すと同時に何かが吠えた。鼓膜が裂ける様な大声で吠えてきた。場所は恐らくここから300m位離れている。気配の移動から恐らく3m毎秒位のスピードだ。なので私は胡座をかき、源を左手に地面に立てて持ち、鬼熊獣を待つ事にした。
1分半ほど待つとくる途中斬った青熊の青い部分を赤くして、眉毛の上に大きな角が生えた青熊よりも二回り程大きい熊が現れた。
「Guuu」
熊は胡座をかき爪を仕舞う。まるで準備は出来たぞ、と言いそうな声だった。
「お前、武士か?」
そんな問いに
「Guaa」
恐らく肯定の鳴き声をすると私は彼に言う。
「武器を抜けぃ!」
そして私は源を熊は爪を出す。私は源を肩に掛けた。
「立てい!」
私がそう言うと熊も立った。
「構え!」
私は源を熊は爪を相手に向けて構える。
「準備はいいか!?」
「Gaaa!」
完璧だと言いそうな声に対して私は
「その意気や良し!では、始めるぞ。ふーー、はじめぇぇぇい!!!」
そう言うと私と熊は互いに向かい突進した。
「らぁぁぁぁぁ!」
「Gulaaa!」
ガキンッ。刀と爪が勢い良くぶつかる。刃が欠け爪が斬り落とされる。
「大海流・逆流」
振り落とされた刃を豪速で振り上げる。鬼熊の左の爪を全て斬り落とす。
そして私は後ろに跳んだ。
「Guaaa!!!」
「さあ、続きをしよう!鬼熊よ!」
熊は私に突進して来る。それに対して私は右に跳び、回避及び腹薙ぎをしようとする。
熊は右手を出して回避を辞めさせる、最低でも腹薙ぎを止めようとする。
それに対して私は腹薙ぎを辞め、回避に専念する。さらに横にそれ、その後鬼熊の背後に周る。
そして鬼熊の背をなぞる様に斬撃を繰り出す。
「水竜・上廻」
簡単に言うと車輪。縦に回転する斬撃を繰り出す。下から上へと周る。
上廻により、鬼熊の背中に斬り込みを入れる激流。対し鬼熊は腕を払いながら後ろに振り返る。
しかし不幸な事に鬼熊の払った腕が激流の刀に触れた。激流は一瞬で手を離したが、刀と共に壁へと叩きつけられた。
「カハッ!」
血を吐く。体力が殆ど無いとウィンドウが五月蝿い。
「不覚!次は殺す!」
こうして激流と鬼熊獣の一騎打ちは終幕へと一歩、また一歩と近づいて来る。
さて、この林、モンスターの種類少なくね!今のところエンカウントしたのは走鳥竜、魂の宿る植物、突猪(とっちょ)の三種だけだ。
特に魂の宿る植物はクソウザい。
背の高い植物が襲ってくるのだ!いきなり!それに魂の宿っていない植物もあるから片っ端からってのもいけないし、植物を一定量切ると突猪が出てくる。
しかもこの突猪は体力と火力が高いけど、攻撃にクソ長い溜めがあるからあたりはしないけど倒すのに急所を撃たないとだからメンドイ。
走鳥竜はきっちり5分毎に3頭とエンカウント。
こっちは雑魚だし問題無い。
植物と突猪を相手取ってる時に横槍刺されたらやばいかな?くらいの脅威だ。
「Guaaa!」
左の方から聞こえたその声に対して私は条件反射として源を腰に置き、カチンっ、と鯉口を切る。
「大海流・清水」
清水は反射型の抜刀技だ。一定の距離に判定を置き、その中に入った瞬間に私の刀が飛んでくる、というのが大まかな技の説明だ。
上位互換がない訳でも無いが、奥義や切り札の先、神伝にまで手を伸ばす必要がある。
その為防御やカウンターには清水が良いだろう。
清水の状態で三秒経つと声の主が現れた。それは熊だった。
腕には棘が生え揃い、背中には青い毛、頭の天辺には30cmはありそうな大きな角が一本生えていた。
爪は短く鋭い。牙は短めだ。
「Guaaa!!!」
青熊は目の前で吠えると私に向かって突進していた。青熊は清水の範囲内に入った為清水のオートカウンターに首が落とされた。
「なんか、・・・呆気なかったな」
私は無意識にそうこぼしていた。
先程の青い熊を倒したら洞窟が現れた。その洞窟を進み外に出ると周りを林と竹垣に囲まれた決戦場の様なものがあった。石碑があったのでそれを見てみると
[ここは鬼熊獣の住処だ!今はいないかもしれないがいつかは帰ってくる。この石碑を押せば鬼熊獣はこの場に帰ってくるであろう。鬼熊獣を倒さねば此処からは進めぬ。倒さねばならないのだ。これから訪れる者達の武運を祈る]
「ふーん。つまりは準備時間的なのかな?ならば良い。ポチッとな」
石碑を押すと同時に何かが吠えた。鼓膜が裂ける様な大声で吠えてきた。場所は恐らくここから300m位離れている。気配の移動から恐らく3m毎秒位のスピードだ。なので私は胡座をかき、源を左手に地面に立てて持ち、鬼熊獣を待つ事にした。
1分半ほど待つとくる途中斬った青熊の青い部分を赤くして、眉毛の上に大きな角が生えた青熊よりも二回り程大きい熊が現れた。
「Guuu」
熊は胡座をかき爪を仕舞う。まるで準備は出来たぞ、と言いそうな声だった。
「お前、武士か?」
そんな問いに
「Guaa」
恐らく肯定の鳴き声をすると私は彼に言う。
「武器を抜けぃ!」
そして私は源を熊は爪を出す。私は源を肩に掛けた。
「立てい!」
私がそう言うと熊も立った。
「構え!」
私は源を熊は爪を相手に向けて構える。
「準備はいいか!?」
「Gaaa!」
完璧だと言いそうな声に対して私は
「その意気や良し!では、始めるぞ。ふーー、はじめぇぇぇい!!!」
そう言うと私と熊は互いに向かい突進した。
「らぁぁぁぁぁ!」
「Gulaaa!」
ガキンッ。刀と爪が勢い良くぶつかる。刃が欠け爪が斬り落とされる。
「大海流・逆流」
振り落とされた刃を豪速で振り上げる。鬼熊の左の爪を全て斬り落とす。
そして私は後ろに跳んだ。
「Guaaa!!!」
「さあ、続きをしよう!鬼熊よ!」
熊は私に突進して来る。それに対して私は右に跳び、回避及び腹薙ぎをしようとする。
熊は右手を出して回避を辞めさせる、最低でも腹薙ぎを止めようとする。
それに対して私は腹薙ぎを辞め、回避に専念する。さらに横にそれ、その後鬼熊の背後に周る。
そして鬼熊の背をなぞる様に斬撃を繰り出す。
「水竜・上廻」
簡単に言うと車輪。縦に回転する斬撃を繰り出す。下から上へと周る。
上廻により、鬼熊の背中に斬り込みを入れる激流。対し鬼熊は腕を払いながら後ろに振り返る。
しかし不幸な事に鬼熊の払った腕が激流の刀に触れた。激流は一瞬で手を離したが、刀と共に壁へと叩きつけられた。
「カハッ!」
血を吐く。体力が殆ど無いとウィンドウが五月蝿い。
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